商標取消審判
2021-300373
ニンジャ
- 審判番号
- 2021-300373
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2012-016294
- 登録番号
- 5791705
- 請求日
- 2021年05月17日
- 審決日
- 2022年05月10日
- 公報発行日
- 2022年10月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社 D&M
- 【請求人代理人】田中 昭雄
- 【被請求人】川崎重工業 株式会社
- 【被請求人代理人】特許業務法人 有古特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 豊田 純一
- 審判官 山田 啓之
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T132 .1 -Y (W2528)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条1項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第50条第2項、商標法第2条第3項第8号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第5791705号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第5791705号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり、「Ninja」の欧文字を表してなり、平成24年3月5日に登録出願、別掲2のとおりの商品を含む第14類、第18類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同27年9月11日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和3年9月14日であり、商標法第50条第2項に規定する「審判の請求の登録前3年以内」とは、平成30年9月14日から令和3年9月13日までの期間(以下「要証期間」という。)である。
第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の指定商品中、別掲2のとおりの商品(以下「本件審判請求に係る指定商品」という。)についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中、本件審判請求に係る指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきである。
2 答弁に対する弁駁
請求人は、被請求人の答弁に対して、何ら弁駁していない。
第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第10号証を提出した。
1 本件商標
本件商標は、別掲1のとおり、欧文字「Ninja」を図案化してなるところ、本件商標の通常使用権者である株式会社カワサキモータースジャパン(以下「カワサキモータースジャパン社」という。)は、本件商標を本件審判請求に係る指定商品中「運動用特殊衣服」に含まれる「リストバンド」に使用している(乙2~乙8)。
2 本件商標権者と通常使用権者との関係
本件商標の商標権者(以下「本件商標権者」という。)は、カワサキモータースジャパン社の株式を100%保有する株主であり(乙2)、カワサキモータースジャパン社は、本件商標権者のモーターサイクル部門の国内総販売元であって(乙3)、通常使用権者であった。要証期間後の令和3年10月1日以降、通常使用権者は、本件商標権者の会社分割に伴い、承継会社であるカワサキモータース株式会社の完全子会社であるが(乙4)、通常使用権者であることに変わりない。
3 本件商標と使用に係る商標
通常使用権者は、本件商標をリストバンドに付して日本国内で譲渡し、また、譲渡等のために電気通信回線を通じて提供している。なお、本件商標の背景と文字の色を反転させているが、当該反転されたものは本件商標と社会通念上同一の商標である。
4 リストバンド
リストバンドは、本件審判請求に係る指定商品中の「運動用特殊衣服」の下位に分類される商品である(乙8)。当該リストバンドは、スポーツをするとき、手首に着ける汗止めの布バンドであり、その目的及び用途においても「運動用」に身にまとう着物であるから、「運動用特殊衣服」の一種である。
5 要証期間の使用
当該リストバンドは、2020年(令和2年)版及び2021年(令和3年)版の通常使用権者の(オンライン)カタログに掲載されている。当該カタログの紙版及び電子版が要証期間に頒布されていたことは、当該カタログ中の「2020年」及び「2021年」の表示、並びに裏表紙に「表示価格は2020年2月1日現在の価格」及び「表示価格は2021年2月1日現在の価格」と記載されていることからも明らかである(乙5、乙6)。
したがって、通常使用権者の本件商標の使用は要証期間の使用である。
6 まとめ
以上より、被請求人の通常使用権者が、要証期間に日本国内において、本件商標を本件審判請求に係る指定商品中、「運動用特殊衣服」の範ちゅうに属する「リストバンド」に使用した事実が証明された。
よって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものではない。
第4 当審の判断
1 被請求人の提出に係る証拠によれば、次の事実が認められる。
(1)本件商標権者は、カワサキモータースジャパン社の株主であり(乙2)、カワサキモータースジャパン社は、本件商標権者のモーターサイクル部門の国内総販売元である(乙3)。
(2)カワサキモータースジャパン社が発行した「Wear & Goods, Accessories Catalog 2020」と題する商品カタログには、別掲3のとおりの構成からなる商標(以下「使用商標」という。)が付された「リストバンド」(以下「使用商品」という場合がある。)の写真が価格とともに掲載されており、また、その裏表紙には「表示価格は2020年2月1日現在の価格(税抜)です。」の記載がある(乙5)。
(3)カワサキモータースジャパン社が発行した「Wear & Goods, Accessories Catalog 2021」と題する商品カタログにも、前記(2)と同様に使用商品の写真が価格とともに掲載されており、また、その裏表紙には「表示価格は2021年2月1日現在の価格(税抜)です。」の記載がある(乙6)。
2 前記1において認定した事実によれば、次のとおり判断できる。
(1)使用商標について
本件商標及び使用商標は、別掲1及び3のとおり、いずれも「Ninja」の欧文字を表してなるものであり、両者の書体も同一であり、異なるところは、黒い文字で表されているか、白抜きの文字で表されているかの違いのみである。
そうすると、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる。
(2)使用商品について
商標法施行規則別表において、第25類に掲載されている「運動用特殊衣服」に含まれる商品として「リストバンド」が例示されている。
そうすると、使用商品は、本件審判請求に係る指定商品中「運動用特殊衣服」の範ちゅうに属するものである。
(3)使用行為及び時期について
カワサキモータースジャパン社が発行した「Wear & Goods, Accessories Catalog 2020」及び「同2021」と題する商品カタログには、使用商標が付された使用商品の写真が掲載されており、また、その裏表紙には「表示価格は2020年(又は2021年)2月1日現在の価格(税抜)です。」の記載がある。
そうすると、カワサキモータースジャパン社は、「リストバンド」に関する広告(商品カタログ)に使用商標を付して、2020年(令和2年)2月及び2021年(令和3年)2月以降の間もない時期に、取引先や需要者に頒布したものと推認することができる。
そして、当該頒布時期は、いずれも要証期間内である。
(4)使用者について
本件商標権者は、カワサキモータースジャパン社の株主であり、カワサキモータースジャパン社は、本件商標権者のモーターサイクル部門の国内総販売元であるから、本件商標権者は、カワサキモータースジャパン社に対し、本件商標の使用について黙示の許諾を与えていたものと推認することができる。
したがって、カワサキモータースジャパン社は、本件商標の通常使用権者であると認められる。
(5)小括
以上によれば、本件商標の通常使用権者であるカワサキモータースジャパン社は、要証期間内である令和2年2月及び同3年2月頃に、本件審判請求に係る指定商品中「運動用特殊衣服」の範ちゅうに属する使用商品に関する広告に本件商標と社会通念上同一と認められる使用商標を付して頒布した(商標法第2条第3項第8号)ということができる。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人は、要証期間内に日本国内において、通常使用権者が、本件審判請求に係る指定商品に含まれる「リストバンド」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用をしていたことを証明したものと認められる。
したがって、本件商標の本件審判請求に係る指定商品についての登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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