商標取消審判
2021-300279
バラクライングリッシュガーデン、バラクラ、イングリッシュガーデン、ガーデン
- 審判番号
- 2021-300279
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2000-128334
- 登録番号
- 4544336
- 請求日
- 2021年03月22日
- 審決日
- 2023年03月31日
- 公報発行日
- 2023年07月28日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【請求人】藤村 僚子
- 【被請求人】光和創芸 株式会社
- 【被請求人代理人】宮坂 一彦
- 審判長/審判官
- 審判長 森山 啓
- 審判官 鈴木 雅也
- 審判官 小林 裕子
- 分類
- T132 .1 -Z (Z03)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第2条第3項第8号、商標法第50条第1項、商標法第50条第2項、商標法第2条第3項第1号、商標法第50条、商標法第56条、特許法第135条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第4544336号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
登録第4544336号商標の指定商品中、第3類「せっけん類,化粧品」についての商標登録を取り消す。
請求の趣旨中、「本願の商標は登録すべきものとする」との請求は却下する。
審判費用は、被請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第4544336号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成12年11月29日に登録出願、第3類「せっけん類,化粧品,つけづめ,つけまつ毛,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,靴クリーム,靴墨,塗料用剥離剤」を指定商品として、同14年2月22日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和3年4月28日である。
なお、本件審判において、商標法第50条第2項に規定する「その審判の請求の登録前3年以内」とは、平成30年(2018年)4月28日ないし令和3年(2021年)4月27日である(以下「要証期間」ということがある。)。
第2 請求人の主張
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品中、第3類「せっけん類,化粧品」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、本願の商標は登録すべきものとする、との審決を求め、その理由を審判請求書及び令和4年3月11日付け審判事件弁駁書において、要旨以下のように述べた。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中、第3類「せっけん類,化粧品」(以下「請求に係る指定商品」という場合がある。)について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 弁駁の理由
(1)審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)による、本件審判請求は成り立たない、という回答は間違いである。
被請求人による答弁の理由には、2018年11月21日、22日、25日の間に、本件の対象となっている「せっけん」が販売されたとあるが、答弁書を見る限り、その情報はあまりにも情報が乏しく、商標を使用した事実が見当たらない。
2018年11月21日、22日、25日の間に、本件の対象となっている「せっけん」が販売されたとあるが、そのせっけんには商標「English garden」という文字が一切見当たらない。3日間だけイベントで販売した(正確には手作り作家が作った委託販売である)せっけんには論点となっている商標「English garden」という文字が見当たらない。さらに、草花を連想している模様があると記載されているが、自社の使用しているロゴマークが一切入っていない。よって商標を使用したという証拠にならない。
(2)被請求人の販売は、委託販売、すなわち商品を預けて小売店等に販売を委託するもので、売れたらその時初めて被請求人が仕入れるというシステムであって、商品を小売店へ貸し出しているにすぎない。それも3日間のみであり、その3日間の間に一体何個実売があったのかは確認できない。そもそも実売の実績があった事実はこの答弁書に見当たらない。
家庭用手作りせっけんの場合、メーカーヘ依頼して量産製造(工場などでの生産やOEM)の場合は第3類でよいが、OEMではなく、仕入れもしくは委託販売の場合は第35類である。被請求人の登録すべき商品及び役務の区分は第3類ではなく第35類であり、委託販売における小売の便益に当たる。
(3)家庭用手作りせっけんについては、家庭用品品質表示法により、販売の際に「品名」「成分」「製造販売者のフルネーム及び住所か電話番号」が必要とされているが、今回のこの3日間のみ置かれていた手作りせっけんは、答弁書を見る限り、上記の記載は一切見当たらない。また、手作りせっけんは薬機法により化粧品製造許可を保持していない限りせっけんではなく、単に雑貨扱いとされる。
(4)「化粧品」についても同様である。
本件では、ハンドクリームが対象の化粧品となっているが、このハンドクリームの販売実績を主張する被請求人の答弁書にもせっけん同様に使用は認められない。こちらも販売されたとしているのは被請求人の長い歴史の中で期間限定(2020年9月9日~9月16日まで8日間のみ)の極めて短いイベント中のみである。
答弁書には「化粧せっけん」と書かれているが、このせっけんは、正確には化粧用かどうかはこのブログでは確認できない。化粧せっけんとは顔に使用できるものをいい、薬機法で製造できる者の資格が必要であり、パッケージまで工場で行わなければいけないと薬機法で定められている。今回、被請求人が販売実績と主張する化粧せっけんとは、化粧せっけんではなく、先に述べたように薬機法に当たらない雑貨扱いである可能性が高い。
また、ハンドクリームとせっけんの画像を掲載しているが、どこにも商標「English garden」という文字、すなわち商品名の記載は一切ない。
追加としてショッピングバッグ(お客様が商品を購入した際に入れるスーパーのビニール袋と同じようなもの)を証拠品として答弁書に記載しているが、これは、売り物ではないし、商標とは一切無関係である。商用利用ではないのである。
そして、化粧品であるハンドクリームをこのショッピングバッグに入れて店舗スタッフがお客様にお渡しすることでは、商標の使用は成り立たない。商標とは全く関係ない商品名(この場合DURANCEという商品名)の他社製品を仕入れて販売した際にビニール袋に入れて渡しても、それは薬機法で定められたパッケージ込みの化粧品にはならない。単に自社のロゴが入った無料のビニール袋に商品を入れて持ち帰り用に渡す手段である。
東京都福祉保健局のHPによれば、薬機法で成分表のラベル貼りから箱などのパッケージの梱包までも化粧品の製造工場でしか認められておらず、小売店ではできない。小売店ではお客様は購入された商品を共通のショッピングバッグにただ入れるだけである。
上記のように、証拠において被請求人の商標の使用は明らかに確認することができない。
第3 被請求人の答弁
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とすると答弁し、答弁書及び令和4年3月29日付け上申書(以下「上申書」という。)において、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第4号証並びに別紙1及び2(以下、これらを「乙第5号証」及び「乙第6号証」と読み替える。)を提出した。
1 答弁の理由
被請求人(商標権者)は、折に触れて継続的に「せっけん類」及び「化粧品」を販売しており、要証期間においても日本国内で、その請求に係る指定商品「せっけん類」及び「化粧品」について本件商標と同一の商標を使用している(乙1~乙4)。
(1)乙第1号証は、商標権者が2018年10月3日ないし8日の間に開催した「第18回バラクラ収穫祭」に関し、商標権者が少なくとも2018年10月3日に公表している自社ホームページ(以下「HP」という。)の写しである。このウェブサイトは現在も残存している。
乙第1号証の冒頭左上の位置に、上段にリースとリボンを用いた図形、中段に「BARAKUA」(審決注:「BARAKURA」の誤記と認められる。)と書かれた英文字、及び下段に「English Garden」と書かれた英文字が配置されて、それらの要素が二重の楕円で囲まれた標章が記載されている。かかる標章は本件商標と同一の商標である。また、かかる標章はHPのヘッダーとして設定されており、HPのどのページにアクセスしたとしても必ずこの標章が表示されるようになっている。
乙第1号証が示すHPの下方には、クラフトゾーンなるコーナーが設けられており、手作りによる各種工芸品が販売目的で掲載されている。右側の欄では10枚の写真群が配列されており、写真群のうち左上の写真には、直方体形状でなる4個の「せっけん」が写し込まれ、かかる写真群の下方に「手づくり石鹸」なる文字を含む紹介文が記載されている。
参考までに、「第18回バラクラ収穫祭」のクラフトゾーンでは、商標権者の近郊の工芸家に製作依頼した各種工芸品(商品)が本件商標の旗印の下に集められ、商標権者により本件商標の旗印の下で展示・販売された。なお、一部の「せっけん」については商標権者の主柱事業の庭園(バラクラ イングリッシュ ガーデン)に咲く草花を連想させる断面模様となっており、かかる特徴的な断面を購入希望者に見せるためにあえて包装を行わず、当該製品が直に露出した状態で展示・販売を行っている。
以上のことから、乙第1号証によれば、商標権者が「商品(せっけん類)若しくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章(本件商標)を付して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に標章(本件商標)を付して電磁的方法により提供(商標法第2条第3項第8号)」した事実が認められる。
(2)乙第2号証は、商標権者が2018年11月下旬に行った「クリスマス 5デイズ バザール」に関し、商標権者が2018年11月20日に公表した自社HPの写しである。このウェブサイトは現在も残存している。
乙第2号証を見ると、冒頭左上の位置に、乙第1号証に記載された標章と同様に、本件商標と同一の商標が記載されている。
また、乙第2号証が示すHPの中段には「クリスマス 5デイズ バザール」との文字列の下に「公開済み 2018-11-20」と記載されており、かかるHPが要証期間内に公表されたことが認められる。
さらに、HPには販売目的で陳列された複数個の直方体形状でなる「せっけん」が写し込まれた写真が掲載されている。かかる写真の下方に「手作り石鹸」、「手づくり石鹸」なる文字を含む紹介文が記載されている。
参考までに、これらの「せっけん」についても、乙第1号証の説明と同様に、商標権者の近郊の工芸家に製作依頼した「せっけん」を、商標権者により本件商標の旗印の下で展示・販売したものである。これらの「せっけん」についても、乙第1号証と同様、商標権者の主柱事業の庭園(バラクラ イングリッシュ ガーデン)に咲く草花を連想させる断面模様となっており、かかる特徴的な断面を購入希望者に見せるために包装を行わず、当該製品が直に露出した状態で展示・販売を行っているものである。
以上のことから、乙第2号証によれば、商標権者が「商品(せっけん類)若しくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章(本件商標)を付して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に標章(本件商標)を付して電磁的方法により提供(商標法第2条第3項第8号)」した事実が認められる。
(3)乙第3号証は、商標権者が2020年9月中旬に行った「バラ色の暮しオータムフェア&楽しい雑貨フェア」に関し、2020年8月31日に公表した自社HPの写しである。
乙第3号証を見ると、冒頭左上の位置に、乙第1号証に記載された標章と同様に、本件商標と同一の商標が記載されている。
乙第3号証が示すHPの中段には「バラ色の暮しオータムフェア&楽しい雑貨フェア」との文字列の下に「公開済み 2020-08-31」と記載されており、かかるHPが要証期間内に公表されたことが認められる。
乙第3号証が示すHPの中ほどには、「ハンドクリーム」なる文字を含む紹介文とともに、複数個のハンドクリーム(化粧品)が販売目的で陳列された様子が写し込まれた写真が掲載されている。かかる写真の下方には「価格☆1200+税」と記載されている。
さらにその下方には、複数個の「化粧せっけん」が写し込まれた写真が、さらにその下方には「ハンドクリーム」と「化粧せっけん」をセットにした様子が写し込まれた写真が掲載されている。かかる写真の下方には「☆価格 980+税(改行)セットにしても♪」と記載されている。
以上のことから、乙第3号証によれば、商標権者が「商品(せっけん類及び化粧品)若しくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章(本件商標)を付して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に標章(本件商標)を付して電磁的方法により提供(商標法第2条第3項第8号)」した事実が認められる。
(4)乙第4号証は、商標権者が常用している商品包装用の袋(プラスチックバッグ)を撮影した写真である。
乙第4号証を見ると、濃い緑色の下地の上に本件商標に係る標章と同一の標章が付されていることが把握できる。
商標権者は、要証期間を含む長きに渡って継続的に、商標権者の扱う商品を販売する際、販売した商品を乙第4号証に示されたプラスチックバッグに入れてお客様にお持ち帰りいただいている。乙第1号証ないし第3号証で示したせっけん類及び化粧品を要証期間内に販売した際にも、販売したせっけん類及び化粧品を当然に当該プラスチックバッグ(商品の包装)の中に入れてお客様にお持ち帰りいただいている。
この点からも、商標権者は「商品(せっけん類及び化粧品)又は商品の包装に標章(本件商標)を付す(商標法第2条第3項第1号)」態様にて、登録商標を使用していたことは明らかである。
2 上申書における主張
答弁書に対し追加的な証拠を提出する。乙第4号証のプラスチックバッグは、被請求人が長年常用しており、要証期間においても当然に使用しているものであるが、改めて、プラスチックバッグ(乙4)が要証期間内においても被請求人が使用していたことを示す証拠資料を提出する。
乙第5号証は、被請求人の取引先である株式会社Aが保管している顧客別売掛帳の写しであり、乙第6号証は、株式会社Aから被請求人に対して発行した請求書の写しである。
乙第5号証の赤枠内には、株式会社A(当該プラスチックバッグ製作者)における光和創芸株式会社との取引記録として、2020年9月度において、品名:KARAKURA(審決注:「BARAKURA」の誤記と認められる。以下同じ。)レジ袋(小)着色グリーンが合計5000枚取引され、消費税を含めて136,400円が売上計上されていることが示されている。ここで示されている「KARAKURAレジ袋(小)着色グリーン」という品物は、詳しい寸法も含めて、乙第4号証の右側に写っているプラスチックバッグと全く同じものである。
一方、乙第6号証には、株式会社Aから光和創芸株式会社へ宛て発行された2020年9月度分の請求書が示されている。これは2020年9月30日に光和創芸株式会社に宛てて発行した請求書であり、金額は消費税を含めて136,400円となっており、時期、当事者、金額等が乙第5号証の記載内容と符合している。
以上のことから、本件審判の被請求人が、本件商標が付されたプラスチックバッグ(乙4の右側に写されたプラスチックバッグ)を少なくとも2020年9月を含む要証期間内に使用していたことは明らかであり、乙第1号証ないし乙第3号証で示したせっけん類及び化粧品(特徴的な断面を見せるためにあえて包装を行わず展示したせっけんは特に)を当該プラスチックバッグの中に入れてお客様にお持ち帰りいただいていたことは自明である。
第4 被請求人に対する審尋及び被請求人による審尋への回答
1 審尋の要旨
審判長は、被請求人に対し、令和4年9月2日付けで、被請求人による主張及び提出された証拠によっては、被請求人が商標法第50条第2項に規定する証明をしたものと認めることはできない旨の合議体による暫定的見解を示した審尋を送付し、相当の期間を指定して、当該審尋へ回答する機会を与えた。
2 被請求人の回答
上記1の審尋に対して、被請求人は、何ら応答していない。
第5 当審の判断
1 事実認定
被請求人の提出に係る乙各号証によれば、以下のとおりである。
(1)ア 乙第1号証は、自社ホームページとされるHPの写し(全6葉)であり、1葉目の左上には、別掲2のとおり、二重線からなる楕円の枠内に、植物で作られたとおぼしき冠状図形とリボン状の曲線とを組み合わせた図形、「BARAKuRA」の欧文字及び「English Garden」の欧文字を三段に表示した標章(以下「使用標章1」という。)並びに「蓼科高原 バラクラ イングリッシュガーデン」の文字の表示がある。
イ また、1葉目には「18th 蓼科バラクラ収穫祭」「2018.10/3水~10/8月祝 9:00~18:00(最終日は17:00閉園」(審決注:「~」は黒色の三角形。)の記載とともに、「ダリヤの咲く庭園で、英国女王陛下の世界最高峰軍楽隊ロイヤルマリンズバンドの演奏会と、華やかな寄植えの芸術展。収穫の喜びを表現するガーデンディスプレイもガーデンを賑わせてくれます。一年に一度の収穫祭はリピーターも集まる、バラクラ最大級のお祭りです。」「朝9時からのファンファーレ 早朝から一日楽しめるイベントです」の記載がある。
ウ 4葉目には、「バラクラ近隣の美味しい物&楽しいクラフト」のタイトルの下、商品を撮影したとおぼしき10の写真画像とともに、「クラフトゾーン/楽しいお店が勢ぞろいします。八ヶ岳近郊のクラフトショップ、アンティーク、話題の手づくり石鹸、サシェの体験もご用意しております。」の記載がある。
エ 6葉目には、ホームページの末尾に「蓼科高原 バラクラ イングリッシュガーデン/〒391-0301 長野県茅野市北山栗平・・・/TEL・・・/FAX ・・・」の記載がある。
(2)乙第2号証は、自社ホームページとされるHPの写し(全1葉)であり、左上には、使用標章1及び「蓼科高原 バラクラ イングリッシュガーデン」文字の表示があり、「ニュース&ブログ」のタイトルの下、「クリスマス 5デイズ バザール」(公開済:2018-11-20)の項に、商品「せっけん」とおぼしき写真画像とともに、「クリスマス 5デイズ バザール11月21・22・25日 KAORINOWA 手作り石鹸の出展販売」「アロマが香る手づくり石鹸は、個体によって用途も様々。見た目も楽しく、香りも可愛い。プレゼントや、ご自宅の下駄箱や、トイレ、洗面コーナーにちょっと置いても爽やかに香ります。浜さんが1点1点つくりあげた香りの石鹸をぜひお試し頂ければと思います。」の記載がある。
(3)ア 乙第3号証は、自社ホームページとされるHPの写し(全6葉)であり、1葉目の左上には、使用標章1及び「蓼科高原 バラクラ イングリッシュガーデン」文字の表示がある。
イ また、1葉目には、「ニュース&ブログ」のタイトルの下、「バラ色の暮しオータムフェア&楽しい雑貨フェア」(公開済:2020-08-31)の項に、「皆さんこんにちは♪ いつもバラ色の暮しブログにお越し頂きましてありがとうございます・・・本日は楽しいお知らせがございます♪ バラ色の暮しブティックでは、9/9(水)~9/16(水)まで、 2020オータムフェア&楽しい雑貨フェアを 開催致します♪ 秋のお洋服はもちろんですが、 毎回、オリジナリティあふれる雑貨たちも 大人の女性の皆さまに 喜ばれております♪・・・」の記載があり、3葉目及び4葉目には、「・・・もぎたてフルーツを集めたような♪ 可愛いパッケージのフランスのハンドクリームは、・・・価格☆1200+税・・・花柄パッケージも可愛い化粧せっけんと、・・・価格980+税 セットにしても♪」の記載とともに、これらの商品写真の画像がある。
ウ 6葉目には、「また遠方の方も、 何か気になるアイテムがございましたら 通販も承っておりますので、 どうぞお気軽にお電話下さいませね♪ バラクライングリッシュガーデン☆・・・ 今日もご覧くださいまして、誠にありがとうございました。・・・バラ色の暮し」の記載があり、また、ホームページの末尾に「蓼科高原 バラクラ イングリッシュガーデン/〒391-0301 長野県茅野市北山栗平・・・」の記載がある。
(4)乙第4号証は、商品包装用の袋(プラスチックバッグ)を撮影したとされる写真であり、当該写真には、大きさが異なる2種類のプラスチックバック(いずれも濃い緑色の無地のもの)の表面に、別掲3のとおり、金色の二重線からなる楕円の枠内に、同じく金色で表した植物で作られたとおぼしき冠状図形とリボン状の曲線とを組み合わせた図形、金色で表した「BARAKuRA」の欧文字及び「English Garden」の欧文字を三段に標章(以下「使用標章2」という。)が大きく一つ表示されている。
(5)乙第5号証は、株式会社Aが保管している顧客別売掛帳の写しとされる書面であり、「光和創芸株式会社 殿」の下、赤枠の表内に、2020年9月15日の日付で、「品名/BARAKURAレジ袋(小) 着色グリーン/ 数量 1000/4000・・・売上金額 19000/76000 光和創芸様分/蓼科高原分」、同年11月2日付けで、「振込/受入金額 136400」等の記載がある。
(6)乙第6号証は、株式会社Aから光和創芸株式会社宛ての2020年9月30日付け請求書であり、「金額」欄に「当月請求額」として「¥136,400」の記載がある。
2 上記1によれば、当審の判断は、以下のとおりである。
(1)乙第1号証について
乙第1号証のホームページの左上に表示された使用標章1は、別掲1及び別掲2のとおり、本件商標と同一の構成からなる商標であり、本件商標と同一の商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)と認めることができる。また、当該ホームページには、「第18回 蓼科バラクラ収穫祭」(2018年10月3日~同月8日:要証期間)の記事中に、商品を撮影したとおぼしき10の写真画像とともに、「楽しいお店が勢ぞろいします。八ヶ岳近郊のクラフトショップ、アンティーク、話題の手づくり石鹸、サシェの体験もご用意しております。」の記載がある。
しかしながら、乙第1号証のホームページは、その掲載内容を総合すれば、八ヶ岳近郊(長野県茅野市北山栗平)にある「蓼科高原 バラクラ イングリッシュガーデン」なる庭園のホームページであって、その左上に表示された使用標章1は、同庭園の標章と判断するのが相当であるから、当該標章を商品「せっけん」の出所を表すものとみることはできない。
そして、乙第1号証のホームページの記事は、「ダリヤの咲く庭園で、英国女王陛下の世界最高峰軍楽隊ロイヤルマリンズバンドの演奏会と、華やかな寄植えの芸術展。収穫の喜びを表現するガーデンディスプレイもガーデンを賑わせてくれます。一年に一度の収穫祭はリピーターも集まる、バラクラ最大級のお祭りです。」「朝9時からのファンファーレ 早朝から一日楽しめるイベントです」等、「蓼科高原 バラクラ イングリッシュガーデン」で開催される「蓼科バラクラ収穫祭」なるイベントの告知が中心であって、「手作り石鹸」や「手づくり石鹸の店」に関する具体的な情報は見当たらず、商品とされる写真画像も、内容が不鮮明で、商品「せっけん」であることが確認できないものであって、その他、乙第1号証のホームページの記載内容から、本件商標が商品「せっけん」についての広告に使用されたことを客観的に認め得るだけの事実は見いだし難い。
さらに、乙第1号証のホームページの末尾に記載された「蓼科高原 バラクラ イングリッシュガーデン」の名称及びその住所は、商標権者とは異なる名称、住所であり、当該ホームページが、商標権者が運営する「自社ホームページ」であることを確認することができない。
したがって、乙第1号証により、商標権者が、請求に係る指定商品中「せっけん類」に関する広告を内容とする情報に本件商標を付して電磁的方法により提供(商標法第2条第3項第8号)したことを認めることはできない。
(2)乙第2号証について
乙第2号証のホームページの左上に表示された使用標章1は、上記(1)と同様、本件商標と同一の構成からなる商標であり、本件商標と同一の商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)と認めることができる。また、当該ホームページには、「クリスマス 5デイズ バザール」(11月21日、22日、25日)の記事中に、商品「せっけん」とおぼしき写真画像とともに、「KAORINOWA 手作り石鹸の出展販売」「アロマが香る手づくり石鹸は、個体によって用途も様々。見た目も楽しく、香りも可愛い。プレゼントや、ご自宅の下駄箱や、トイレ、洗面コーナーにちょっと置いても爽やかに香ります。浜さんが1点1点つくりあげた香りの石鹸をぜひお試し頂ければと思います。」の記載がある(公開日2018年11月20日:要証期間)。
しかしながら、乙第2号証のホームページは、上記(1)と同様、「蓼科高原 バラクラ イングリッシュガーデン」なる庭園のホームページであって、その左上に表示された使用標章1は、同庭園の標章と判断するのが相当であるから、当該標章を商品「せっけん」の出所を表すものとみることはできない。
また、乙第2号証のホームページは、「ニュース&ブログ」の記事として、「クリスマス 5デイズ バザール」における、「KAORINOWA」なる「手作り石鹸の出展販売」を告知するものであるところ、同記事中に本件商標は確認できず、さらに、商品「せっけん」であるとされる写真画像においても本件標章を確認することはできない。その他、乙第2号証のホームページの記載内容から、本件商標が商品「せっけん」の広告に使用されたことを客観的に認め得るだけの事実は見いだし難い。
さらに、乙第2号証のホームページは、その掲載内容からは、商標権者が運営する「自社ホームページ」であることを確認することができない。
したがって、乙第2号証により、商標権者が、請求に係る指定商品中「せっけん類」に関する広告を内容とする情報に本件商標を付して電磁的方法により提供(商標法第2条第3項第8号)したことを認めることはできない。
(3)乙第3号証について
乙第3号証のホームページの左上に表示された使用標章1は、別掲1及び別掲2のとおり、本件商標と同一の構成からなる商標であり、本件商標と同一の商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)と認めることができる。また、当該ホームページには、「バラ色の暮しブティック」の「2020オータムフェア&楽しい雑貨フェアを」(9月9日~9月16日開催)の記事中に「フランスのハンドクリーム・・・価格☆1200+税・・・化粧せっけんと、・・・価格980+税」の記載とともに、これらの商品写真の画像があり、また、「通販も承っております」の記載もある。
しかしながら、乙第3号証のホームページは、上記(1)と同様、「蓼科高原 バラクラ イングリッシュガーデン」なる庭園のホームページであって、その左上に表示された使用標章1は、同庭園の標章と判断するのが相当であるから、当該標章を商品「せっけん」の出所を表すものとみることはできない。
また、乙第3号証のホームページは、「ニュース&ブログ」の記事として、「バラ色の暮しブティック」で開催する「2020オータムフェア&楽しい雑貨フェア」を告知するものであるところ、同記事中に本件商標は確認できず、さらに、商品の写真画像においても本件標章を確認することはできない。その他、乙第3号証のホームページの記載内容から、本件商標が商品「ハンドクリーム」及び「化粧せっけん」の広告に使用されたことを客観的に認め得るだけの事実は見いだし難い。
さらに、乙第3号証のホームページは、上記(1)と同様、その掲載内容からは、商標権者が運営する「自社ホームページ」であることを確認することができない。
したがって、乙第3号証により、商標権者が、請求に係る指定商品に関する広告を内容とする情報に本件商標を付して電磁的方法により提供(商標法第2条第3項第8号)したことを認めることはできない。
(4)乙第4号証ないし乙第6号証について
乙第4号証のプラスチックバッグに表示された使用標章2は、別掲1及び別掲3のとおり、本件商標と同一の構成からなる商標であり、本件商標と同一の商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)と認めることができる。
しかしながら、乙第4号証のプラスチックバッグが、専ら「せっけん類」及び「化粧品」を入れる袋であることを確認できないばかりでなく、乙第1号証ないし乙第3号証で示したせっけん類及び化粧品を販売した際に、顧客が持ち帰り用にそれらの商品を入れるために使用された事実を裏付ける証左もなく、その他、被請求人が提出した「顧客別売掛帳」(乙5)、「請求書」(乙6)を検討しても、商標権者が、要証期間に、同人の扱うせっけん類及び化粧品を販売する際、販売した商品を当該プラスチックバッグに入れて顧客が持ち帰っていることを示す事実を確認することはできない。
したがって、乙第4号証により、商標権者が、請求に係る指定商品について、商品又は商品の包装に本件商標を付する行為(商標法第2条第3項第1号)を行ったことを認めることはできない。
(5)小括
上記のとおり、被請求人が提出した証拠からは、商標権者により、本件商標の指定商品中、本件審判請求に係る第3類「せっけん類」及び「化粧品」について、本件商標が要証期間に使用されたものとは認められない。
3 まとめ
以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標権者、通常使用権者又は専用使用権者のいずれかが、請求に係る指定商品について、本件商標の使用をしていることを証明したものと認めることはできない。
また、被請求人は、本件商標の使用をしていないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その指定商品中、「結論掲記の指定商品」についての登録を取り消すべきものである。
なお、商標法第50条第1項に係る審判は、「・・・その指定商品又は指定役務に係る商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる」旨の審判であって、商標を登録することを請求できる審判ではないから、請求人による、本願の商標は登録すべき旨の主張は、実定法上の根拠を欠く不適法な請求である。
したがって、請求人による前記主張は、不適法な審判の請求であって、その補正をすることができないものであるから、商標法第56条で準用する特許法第135条の規定により、却下すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2021-300279