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商標取消審判

2021-300161

ドラゴンベアード

審判番号
2021-300161
法域
商標
審判種別
取消審判(商標取消の審決)
出願番号
商願2008-026909
登録番号
5180195
請求日
2021年03月04日
審決日
2022年04月25日
公報発行日
2022年10月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社 コマリヨー
  • 【請求人代理人】齋藤 晴男
  • 【請求人代理人】齋藤 貴広
  • 【被請求人】株式会社 A.C.I.
  • 【被請求人代理人】上羽 秀敏
  • 【被請求人代理人】村上 太郎
審判長/審判官
  • 審判長 矢澤 一幸
  • 審判官 豊田 純一
  • 審判官 小田 昌子
分類
T131 .1 -Y (X25)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法2条3項8号商標法50条
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第50条、商標法第50条第1項、商標法第50条第2項、商標法第2条第3項、商標法第2条第3項第8号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

上記当事者間の登録第5180195号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第5180195号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成20年4月8日に登録出願、第25類「靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),げた,草履類,運動用特殊衣服,運動用特殊靴,洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」を指定商品として、同20年11月14日に設定登録されたものである。 そして、本件審判請求の登録は、令和3年3月23日にされたものであり、この登録前3年以内の期間(平成30年3月23日~令和3年3月22日)を、以下「要証期間」という。 第2 請求人の主張の要点 請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。 1 請求の理由 本件商標は、その指定商品(以下「本件審判請求に係る指定商品」という場合がある。)について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものである。 2 答弁に対する弁駁 請求人は、令和3年5月14日付け審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)に対し、何ら弁駁していない。 第3 被請求人の主張の要点 被請求人は、結論同旨の審決を求め、答弁書において、その理由を要旨、以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第10号証(枝番号を含む。)を提出した。 1 主張の要旨 本件商標の通常使用権者は、本件審判請求登録前3年以内に、本件商標の指定商品である「靴類」について、本件商標の使用をしてきた。 2 通常使用権者について (1)本件商標の権利者(以下「本件商標権者」という。)と、その関連会社である株式会社フットスタイル(以下「フットスタイル社」という。)とは、2019年1月1日から2020年12月31日までの期間、本件商標につき、許諾地域を「中国、日本」、許諾範囲を「靴の生産、販売、輸出(日本)」として、通常使用権の許諾契約を行っていた(乙1~乙3)。 (2)本件商標権者と、その関連会社である株式会社チャンス(以下「チャンス社」という。)とは、2019年5月21日から2022年5月20日までの期間、本件商標権者が「商標登録している本件商標」を付した「本件商品:HO&OH、TOP-7、DB」についての通常使用権の許諾契約を行っていた(乙4、乙5)。 本件商標権者の所有する商標登録(乙6)のうち、「HO&OH」は登録第5060910号に係る商標が使用される商品であり、「TOP-7」は登録第4833939号に係る商標が使用される商品であり、「DB」は本件商標に係る商標が使用される商品である。 (3)本件商標権者、フットスタイル社及びチャンス社は、本件商標を使用する「DRAGON BEARD」ブランドの略称として「DB」を用いることが慣例となっていた。例えば、本件商標を使用する商品カタログ(乙7)に表示する品番(商品コード)として「DB-XXX」(「XXX」は商品種別毎の数字列)を用いるとともに、各種取引書類(乙8)においては取引対象となった商品の品番を記載していた。 3 本件商標の使用について (1)フットスタイル社は、主として本件商標を使用する靴の企画・製造を担い、チャンス社は主として本件商標を使用する靴の量販店の運営を担っていた。 (2)チャンス社が運営する量販店としては、商品カタログ(乙7)に掲載されているとおり、全国の主要都市に8店舗が存在していた。 なお、チャンス社が令和2年11月27日破産手続を開始したことに伴い、上記8店舗は現在閉鎖されているが、少なくとも同年10月頃までは営業していた。 (3)チャンス社は、定期的に若しくは必要に応じ、商品カタログに掲載されている靴商品をチャンス社(審決注:「フットスタイル社」の誤記と認める。)に発注し、仕入れた靴商品を、本件商標を用いて店舗で販売していた。 2019年5月に撮影された福岡大名店の店舗外観のストリートビュー(乙9)は閲覧可能であり、本件商標が店舗入り口に表示されている。 (4)チャンス社は、Facebookによる営業活動も行っていた(乙10)。各店舗のFacebookにおいて、靴商品のセールの告知に関連して本件商標が表示されている。 (5)通常使用権者であるフットスタイル社が、要証期間に、本件商標が使用された商品カタログに掲載されている靴商品をチャンス社に販売した事実を示す証拠として、乙第8号証を提出する。フットスタイル社は、本件商標が使用された商品カタログに掲載されている品番「DB-700」、「DB-2020」、「DB―2262」及び「DB-0105J」につき、チャンス社から令和元年9月10日に発注(乙8の1)を受け、同年9月17日に中国の製造工場へ製造委託し(乙8の2)、製造された靴を同2年2月21日にチャンス社へ納品(乙8の3)、同年3月20日に請求書を発行した(乙8の4)。 (6)チャンス社の破産に伴い、一時的に本件商標に関連するドラゴンベアード事業を停止しているが、本件商標権者は、近い将来、フットスタイル社とともにドラゴンベアード事業を再開する予定である。 第4 当審の判断 1 被請求人の立証責任 商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは、同条第2項の規定により、被請求人において、その請求に係る指定商品のいずれかについての登録商標の使用をしていることを証明し、又は使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り、その登録の取消しを免れない。 すなわち、本件商標の使用をしていることを証明するには、商標法第50条第2項に規定されているとおり、被請求人は、ア 要証期間に、イ 日本国内において、ウ 本件商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、エ 本件審判請求に係る指定商品のいずれかについての、オ 本件商標又は本件商標と社会通念上同一の商標の使用(商標法第2条第3項各号のいずれかに該当する使用行為)をしていることをすべて証明する必要がある。 2 被請求人の提出した乙各号証によれば、以下のとおりである。 (1)乙第1号証について ア 乙第1号証の1は、本件商標権者の代表者及びフットスタイル社の代表者が、2019年(平成31年)1月1日に作成した商標使用権許諾契約書であり、本号証には、「本商標の通常使用権の範囲は、次のとおりとする。」の記載、「(1)許諾地域 中国、日本」の記載、「(2)使用許諾期間 2019年1月1日-2019年12月31日」の記載、「(3)許諾範囲 靴の生産、販売、輸出(日本)」の記載、本件商標の記載、2019年1月1日の記載があり、「甲」の欄には、「兵庫県宝塚市中山桜台7丁目2-2」の記載、その下に「株式会社A.C.I」の記載と代表者名の記載及び代表者印があり、「乙」の欄には、「〒665-0877 兵庫県宝塚市中山桜台7丁目2-4」の記載、その下に「株式会社フットスタイル」の記載と代表者名の記載及び代表者印がある。 イ 乙第1号証の2は、本件商標権者の代表者及びフットスタイル社の代表者が、2020年(令和2年)1月1日に作成した商標使用権許諾契約書であり、本号証には、「本商標の通常使用権の範囲は、次のとおりとする。」の記載、「(1)許諾地域 中国、日本」の記載、「(2)使用許諾期間 2020年1月1日-2020年12月31日」の記載、「(3)許諾範囲 靴の生産、販売、輸出(日本)」の記載、本件商標の記載、2020年1月1日の記載があり、「甲」の欄には、「兵庫県宝塚市中山桜台7丁目2-2」の記載、その下に「株式会社A.C.I」の記載と代表者名の記載及び代表者印があり、「乙」の欄には、「〒665-0877 兵庫県宝塚市中山桜台7丁目2-4」の記載、その下に「株式会社フットスタイル」の記載と代表者名の記載及び代表者印がある。 ウ このことから、本件商標権者は、フットスタイル社に対し、2019年1月1日から2020年12月31日まで、本件商標の商標権について、使用の許諾をしていたことが認められる。 (2)乙第5号証について 乙第5号証は、本件商標権者の代表者及びチャンス社の代表者が、2019年(平成31年)5月21日に作成した商標使用権許諾契約書(乙5)であり、本号証の1葉目に、「商標使用権許諾契約書」の記載及び「自 2019年5月21日」の記載及び「至 2022年5月20日」の記載、本号証の2葉目に、「商標使用権許諾契約書」の記載、「株式会社A.C.I(以下「甲」という)と株式会社チャンス(以下「乙」という)は、甲の商標について、以下の通り本契約を締結する。」の記載、「(商標使用権の許諾)」の項目に「第1条 甲は、商標登録している本件商標についての使用権を、下記の通り乙に許諾する。乙は、本件商標を付した本件商品を企画、製造し、甲の許可した第三者に販売することができる。」の記載、「(商標使用権の範囲)」の項目に「第2条 本件商標権の範囲は、次のとおりとする。」の記載、「許諾地域される地域:日本」の記載、「本件商品:HO&OH、TOP―7、DB」の記載、「契約期間:3年間(自2019年5月21日・至2022年5月20日)」の記載、本号証の4葉目に、「2019年5月21日」の記載、「甲」の欄には、「住所 兵庫県宝塚市中山桜台7丁目2-2」の記載、その下に「株式会社A.C.I」の記載と代表者名の記載及び代表者印があり、「乙」の欄には、「住所 大阪府豊中市東寺内町17番2-401号」の記載、その下に、「株式会社チャンス」の記載と代表者名の記載及び代表者印がある。 このことから、本件商標権者は、チャンス社に対し、2019年5月21日から2020年5月20日まで、品番「DB」の商品について、本件商標の商標権について使用の許諾をしていたことが推認できる。 (3)乙第7号証の1について 乙第7号証の1は、被請求人が、商品カタログ2019年春夏版と主張するものであり、本号証の1葉目は、当該商品カタログの表紙とおぼしきものであり、そこには、別掲2のとおり、幾何図形とその下に「DRAGONBEARD」の欧文字(構成中の「N」の欧文字は、黒色の円内に白抜きされたものである。以下同じ。:以下「使用商標」という。)とその下に「2019 SPRING & SUMMER」の文字、その下に「COLLECTION」の文字が記載されており、本号証の5葉目には、「DB―700武将」の記載とその上に商品「スニーカー」の写真が掲載されている。 また、本号証の13葉目は、当該商品カタログの裏表紙とおぼしきものであり、そこには、「www.dragonbeard.net」の記載の下に「(C)2019 CHANCE Co.,ltd.All Rights Reserved.」(「(C)」は、丸付き文字である。)の記載があり、「CHANCE Co.,ltd」の文字は、チャンス社の名称を英語表記したものと推認できる。 そして、本件商標と使用商標は、幾何図形の構成の軌を同一にするものであり、また、幾何図形の下に記載された「DRAGONBEARD」の文字も、構成文字を共通にし、互いに「ドラゴンベアード」と称呼されるものであるから、本件商標と使用商標とは、社会通念上同一の商標であると判断できる。 加えて、本号証に記載された2019年は、要証期間であると認められる。 このことから、チャンス社は、要証期間である2019年に、表紙に本件商標と社会通念上同一と判断し得る使用商標が表示された商品カタログを作成したこと、当該商品カタログには、品番「DB-700武将」の商品「スニーカー」が掲載されていることが確認できる。 (4)乙第8号証の1について 乙第8号証の1は、チャンス社が作成した発注書であり、本号証の3葉目の「発注日」の項目に「令和1年9月11日」の記載、「発注先」の項目に「株式会社FOOT STYLE」の記載、その右側に「株式会社CHANCE」の記載、その下に「〒562-0035大阪府箕面市船場東1-10―38」の記載があり、表中「品名」の欄に「DB-700」の記載、「合計足数」の欄に「1000」の記載がある。 そして、「株式会社FOOT STYLE」の記載は、フットスタイル社の名称を表示したものと推認できるものであり、令和元年9月11日は要証期間であると認められる。 このことから、チャンス社は、要証期間である令和元年9月11日に、品名「DB-700」の商品を1,000個、フットスタイル社に製造の依頼をしたことが確認できる。 なお、品名「DB-700」は、上記(3)の商品カタログに掲載された「DB-700武将」の略称と判断できるため、チャンス社がフットスタイル社に製造の依頼をした商品は、「スニーカー」であることが推認できる。 (5)乙第8号証の3について 乙第8号証の3は、フットスタイル社が2020年2月21日に作成した納品書であり、本号証には、「2020年2月21日」の記載、「納品書」のタイトルの下、左側に「株式会社チャンス様」の記載、その下に、「〒562-0035」の記載、その下に「箕面市船場東1-10ー38」の記載、右側に「株式会社フットスタイル」の記載、その下に、「〒665-0877」の記載、その下に「兵庫県宝塚市中山桜台7丁目2-2」の記載、表中の「項目」の「6」の横に「商品名・品番」として「DB-700」の記載、「数量」として「1,000」の記載がある。 そして、2020年2月21日は、要証期間であると認められる。 このことから、フットスタイル社は、要証期間である2020年2月21日に、商品名・品番が、「DB-700」の商品を1,000個、チャンス社に納品したことが確認できる。 なお、商品名・品番として記載された「DB-700」は、上記(3)の商品カタログに掲載された「DB-700武将」の略称と判断できるため、フットスタイル社がチャンス社に納品した商品は、「スニーカー」であることが推認できる。 3 判断 (1)上記2によれば、本件商標権者から、本件商標の商標権について、使用の許諾を受けた通常使用権者であるチャンス社は、要証期間である2019年に商品カタログを作成し、当該商品カタログに掲載された品番「DB-700」の商品「スニーカー」を、本件商標権者から、本件商標の商標権について、使用の許諾を受けた通常使用権者であるフットスタイル社に、要証期間である令和元年9月11日に、1,000個製造を依頼し、フットスタイル社は、当該商品を2020年2月21日に、チャンス社に納品したことが認められる。 (2)そして、商品「スニーカー」は、本件審判請求に係る指定商品中の「靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。)」の範ちゅうに属する商品であることが認められる。 また、チャンス社が作成した商品カタログに表示された使用商標は、本件商標と社会通念上同一と認められる。 (3)そうすると、本件商標の通常使用権であるチャンス社は、要証期間に、日本国内において、本件審判請求に係る指定商品中の「靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。)」の範ちゅうに属する商品である「スニーカー」の販売を目的として商品の広告として商品カタログを作成したことが確認でき、この使用行為は、商標法第2条第3項第8号に該当すると認められる。 (4)以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において通常使用権者がその請求に係る指定商品について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用をしていたことを証明したということができる。 したがって、本件商標の登録は、その請求に係る指定商品について、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。

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