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特許拒絶査定不服審判

2021-016800

コンピュータプログラム、方法、及び、サーバ

審判番号
2021-016800
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-218264外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年12月06日
審決日
2022年07月05日
公報発行日
2022年08月26日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (H04N) / P18 .537-WY (H04N)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第36条第6項第2号、特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020-218264「コンピュータプログラム、方法、及び、サーバ」拒絶査定不服審判事件〔、請求項の数(31)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和2年12月28日の出願であって、その手続の経緯は、概略、以下のとおりである。 令和 3年 4月 7日付け :拒絶理由通知 令和 3年 6月 7日 :意見書、手続補正書の提出 令和 3年 9月 1日付け :拒絶査定 令和 3年12月 6日 :審判請求書、手続補正書の提出 第2 原査定の概要 原査定(令和 3年 9月 1日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 理由1 本願請求項4-5,13-15,19-23に係る発明は明確でないから、特許法第36条第6項第2号の規定により特許を受けることができない。 理由2 本願請求項1-3,6-12,16-33に係る発明は、以下の引用文献1-2に基づいて、請求項13-15に係る発明は、以下の引用文献1-3に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 1.特開2017-187995号広報 2.特開2018-107895号公報 3.特開2012-118919号公報 第3 本願発明 本願請求項1-31に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明31」という。)は、令和 3年12月 6日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-31に記載された事項により特定される、以下のとおりの発明である。 「 【請求項1】 少なくとも一のプロセッサにより実行されるコンピュータプログラムであって、 第1ユーザの第1端末を用いて操作される仮想空間内の第1アバターが存在する第1位置に関する第1データを取得し、 前記第1位置が第1領域内である第1条件を満たすか否かを判定し、 前記第1条件を満たすと判定した場合に、通信回線を介して、前記第1アバター以外に前記第1領域内に存在する少なくとも一のアバターのうち少なくとも一の第2アバターを操作するユーザの端末から送信される第2データを受信し、 前記第2データは、 前記少なくとも一の第2アバターの前記第1領域内における位置データ及び前記端末に入力される操作データ、を含み、 前記位置データは、複数の仮想オブジェクトを表示する前記第1領域内の位置の決定に用いられ、 前記第2データに基づいて、少なくとも、前記仮想オブジェクトを、前記第1端末の表示部に表示するように前記表示部を制御する制御データを決定し、 前記制御データに基づいて前記表示部を制御する、ように前記少なくとも一のプロセッサを機能させ、 前記操作データは、 前記端末に入力されるメッセージに関するデータを含み、 前記制御データは、 前記位置データ及び前記操作データに基づいて前記仮想オブジェクト及び前記仮想オブジェクトの周囲に位置する前記メッセージに関する第1表示領域を前記表示部に表示するように前記表示部を制御するデータを含み、 前記少なくとも一の第2アバターは、複数の第2アバターであり、前記複数の仮想オブジェクトは、少なくとも、前記複数の第2アバターの各々に対応する仮想オブジェクトを含み、前記第2アバターに対応する仮想オブジェクトの描画データは、前記第2アバターの描画データよりも少なく、 前記複数の第2アバターの各々に対応する仮想オブジェクトは、略同一の形状及び色彩である、 コンピュータプログラム。 【請求項2】 少なくとも一のプロセッサにより実行されるコンピュータプログラムであって、 通信回線を介して、第1ユーザの第1端末を用いて操作される仮想空間内の第1アバターが存在する第1位置に関する第1データを受信し、 前記第1位置が第1領域内である第1条件を満たすか否かを判定し、 前記第1条件を満たすと判定した場合に、前記通信回線を介して、前記第1アバター以外に前記第1領域内に存在する少なくとも一のアバターのうち少なくとも一の第2アバターを操作するユーザの端末から送信される第2データを受信し、 前記第2データは、 前記少なくとも一の第2アバターの前記第1領域内における位置データ及び前記端末に入力される操作データ、を含み、 前記位置データは、複数の仮想オブジェクトを表示する前記第1領域内の位置の決定に用いられ、 前記第2データに基づいて、少なくとも、前記仮想オブジェクトを、前記第1端末の表示部に表示するように前記表示部を制御する制御データを決定し、 前記制御データを前記第1端末に送信する、ように前記少なくとも一のプロセッサを機能させ、 前記操作データは、 前記端末に入力されるメッセージに関するデータを含み、 前記制御データは、 前記位置データ及び前記操作データに基づいて前記仮想オブジェクト及び前記仮想オブジェクトの周囲に位置する前記メッセージに関する第1表示領域を前記表示部に表示するように前記表示部を制御するデータを含み、 前記少なくとも一の第2アバターは、複数の第2アバターであり、前記複数の仮想オブジェクトは、少なくとも、前記複数の第2アバターの各々に対応する仮想オブジェクトを含み、前記第2アバターに対応する仮想オブジェクトの描画データは、前記第2アバターの描画データよりも少なく、 前記複数の第2アバターの各々に対応する仮想オブジェクトは、略同一の形状及び色彩で構成である、 コンピュータプログラム。 【請求項3】 前記操作データは、 前記仮想オブジェクトの色について少なくとも一つの色を指定するデータ、及び、前記仮想オブジェクトの動作を指定するデータ、のうち少なくともいずれかをさらに含む、 請求項1又は請求項2に記載のコンピュータプログラム。 【請求項4】 前記操作データは、 前記仮想オブジェクトの色について少なくとも一つの色を指定するデータ、及び、前記仮想オブジェクトの周囲に位置し且つ前記メッセージを表示する前記第1表示領域に適用される少なくとも一つの色及び/又は形状を指定するデータ、を含み、 前記制御データは、 前記位置データ及び前記操作データに基づいて、前記少なくとも一つの色を用いて前記仮想オブジェクトを表示する、及び/又は、前記少なくとも一つの色及び/又は形状を用いて前記第1表示領域を表示する、ように前記表示部を制御するデータを含む、 請求項1に記載のコンピュータプログラム。 【請求項5】 前記操作データは、 前記仮想オブジェクトの動作を指定するデータを含み、 前記制御データは、 前記位置データ及び前記操作データに基づいて前記仮想オブジェクトの動作を経時的に変化させるように前記表示部を制御するデータを含む、 請求項3~請求項4のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。 【請求項6】 前記第2データは、 複数のアバターの各々のアバターの前記第1領域内における位置データ及び前記複数のアバターの各々のアバターを操作するユーザの端末に入力される操作データと、を含み、 前記制御データは、 各前記位置データが同一の位置を示す場合に、各前記操作データに含まれるメッセージが前記表示部において表示される位置を互いに相違させるように前記表示部を制御するデータを含む、 請求項1に記載のコンピュータプログラム。 【請求項7】 前記第2データは、 複数のアバターの各々のアバターの前記第1領域内における位置データ及び前記複数のアバターの各々のアバターを操作するユーザの端末に入力される操作データと、を含み、 前記制御データは、 各前記位置データが同一の位置を示す場合に、各前記操作データに含まれるメッセージが前記表示部において表示される時刻を互いに相違させるように前記表示部を制御するデータを含む、 請求項1に記載のコンピュータプログラム。 【請求項8】 前記制御データは、 前記仮想空間内における前記第1アバターと前記仮想オブジェクトとの距離に応じた前記メッセージに関する表示を前記仮想オブジェクトの周囲に表示するように前記表示部を制御するデータを含む、 請求項1に記載のコンピュータプログラム。 【請求項9】 前記制御データは、 前記仮想空間内における前記第1アバターと前記仮想オブジェクトとの距離が所定値未満である場合に、前記仮想オブジェクトに対応する前記少なくとも一の第2アバターを操作するユーザの端末から送信されるデータに含まれる前記メッセージを前記仮想オブジェクトの周囲に表示するように前記表示部を制御するデータを含む、 請求項8に記載のコンピュータプログラム。 【請求項10】 前記制御データは、 前記仮想空間内における前記第1アバターと前記仮想オブジェクトとの距離が所定値以上である場合に、前記仮想オブジェクトに対応する前記少なくとも一の第2アバターを操作するユーザの端末から前記メッセージに関するデータが送信された旨を前記仮想オブジェクトの周囲に表示するように前記表示部を制御するデータを含む、 請求項8に記載のコンピュータプログラム。 【請求項11】 前記制御データは、 前記仮想オブジェクトを前記表示部に表示してから所定時間経過後に前記仮想オブジェクトを非表示にするように前記表示部を制御するデータを含む、 請求項1~請求項10のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。 【請求項12】 前記制御データは、 前記少なくとも一の第2アバターを操作する端末から送信されるメッセージデータに含まれるメッセージを前記表示部に表示してから所定時間経過後に前記メッセージを非表示にするように前記表示部を制御するデータを含む、 請求項1又は請求項1に従属する請求項11に記載のコンピュータプログラム。 【請求項13】 前記制御データは、 前記仮想オブジェクトを前記表示部に表示した後に前記メッセージを前記表示部に表示し、前記表示部に表示された前記メッセージを非表示にした後に前記表示部に表示された前記仮想オブジェクトを非表示にする、ように前記表示部を制御するデータを含む、 請求項11に従属する請求項12に記載のコンピュータプログラム。 【請求項14】 前記少なくとも一の第2アバターは、複数の第2アバターであり、 前記第2データは、 前記複数の第2アバターの各々のアバターを操作するユーザの端末から送信されるデータであり、 前記第2データは、 前記複数の第2アバターの各々の属性に関する属性データを含み、 前記複数の第2アバターの各々のアバターに対応する仮想オブジェクトを表示する前記第1領域内の位置は、各前記属性データに基づいて決定される、 請求項1又は請求項2に記載のコンピュータプログラム。 【請求項15】 前記複数の第2アバターは第3アバター及び第4アバターを含み、 前記第3アバターに関する属性データ及び前記第4アバターに関する属性データが第1属性データである場合に、前記制御データは、前記第3アバターに対応する仮想オブジェクト及び前記第4アバターに対応する仮想オブジェクトを前記第1領域内の第3領域内に表示するように前記表示部を制御するデータを含む、 請求項14に記載のコンピュータプログラム。 【請求項16】 前記複数の第2アバターは第5アバター及び第6アバターを含み、 前記第5アバターに関する属性データ及び前記第6アバターに関する属性データが第2属性データである場合に、前記制御データは、前記第5アバターに対応する仮想オブジェクト及び前記第6アバターに対応する仮想オブジェクトを前記第1領域内の第4領域内に表示するように前記表示部を制御するデータを含み、前記第3領域及び前記第4領域は重複領域を有しない、 請求項15に記載のコンピュータプログラム。 【請求項17】 前記第1領域内に、動画を表示する第3表示領域が設けられる、 請求項1~請求項16のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。 【請求項18】 前記仮想空間は3次元空間である、 請求項1~請求項17のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。 【請求項19】 前記通信回線がインターネットを含む、 請求項1~請求項18のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。 【請求項20】 前記少なくとも1つのプロセッサが、 中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含む、 請求項1~請求項19のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。 【請求項21】 前記少なくとも1つのプロセッサが、サーバ、スマートフォン、タブレット、携帯電話、または、パーソナルコンピュータに搭載される、 請求項1~請求項20のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。 【請求項22】 少なくとも一のプロセッサにより実行される方法であって、 第1ユーザの第1端末を用いて操作される仮想空間内の第1アバターが存在する第1位置に関する第1データを取得する工程と、 前記第1位置が第1領域内である第1条件を満たすか否かを判定する工程と、 前記第1条件を満たすと判定した場合に、通信回線を介して、前記第1アバター以外に前記第1領域内に存在する少なくとも一のアバターのうち少なくとも一の第2アバターを操作するユーザの端末から送信される第2データを受信する工程と、を含み、 前記第2データは、 前記少なくとも一の第2アバターの前記第1領域内における位置データ及び前記端末に入力される操作データ、を含み、 前記位置データは、複数の仮想オブジェクトを表示する前記第1領域内の位置の決定に用いられ、 前記方法が、さらに、 前記第2データに基づいて、少なくとも、前記仮想オブジェクトを、前記第1端末の表示部に表示するように前記表示部を制御する制御データを決定する工程と、 前記制御データに基づいて前記表示部を制御する工程と、を含み、 前記操作データは、 前記端末に入力されるメッセージに関するデータを含み、 前記制御データは、 前記位置データ及び前記操作データに基づいて前記仮想オブジェクト及び前記仮想オブジェクトの周囲に位置する前記メッセージに関する第1表示領域を前記表示部に表示するように前記表示部を制御するデータを含み、 前記少なくとも一の第2アバターは、複数の第2アバターであり、前記複数の仮想オブジェクトは、少なくとも、前記複数の第2アバターの各々に対応する仮想オブジェクトを含み、前記第2アバターに対応する仮想オブジェクトの描画データは、前記第2アバターの描画データよりも少なく、 前記複数の第2アバターの各々に対応する仮想オブジェクトは、略同一の形状及び色彩である、 方法。 【請求項23】 少なくとも一のプロセッサにより実行される方法であって、 通信回線を介して、第1ユーザの第1端末を用いて操作される仮想空間内の第1アバターが存在する第1位置に関する第1データを受信する工程と、 前記第1位置が第1領域内である第1条件を満たすか否かを判定する工程と、 前記第1条件を満たすと判定した場合に、前記通信回線を介して、前記第1アバター以外に前記第1領域内に存在する少なくとも一のアバターのうち少なくとも一の第2アバターを操作するユーザの端末から送信される第2データを受信する工程と、を含み、 前記第2データは、 前記少なくとも一の第2アバターの前記第1領域内における位置データ及び前記端末に入力される操作データ、を含み、 前記位置データは、複数の仮想オブジェクトを表示する前記第1領域内の位置の決定に用いられ、 前記方法が、さらに、 前記第2データに基づいて、少なくとも、前記仮想オブジェクトを、前記第1端末の表示部に表示するように前記表示部を制御する制御データを決定する工程と、 前記制御データを前記第1端末に送信する工程と、を含み、 前記操作データは、 前記端末に入力されるメッセージに関するデータを含み、 前記制御データは、 前記位置データ及び前記操作データに基づいて前記仮想オブジェクト及び前記仮想オブジェクトの周囲に位置する前記メッセージに関する第1表示領域を前記表示部に表示するように前記表示部を制御するデータを含み、 前記少なくとも一の第2アバターは、複数の第2アバターであり、前記複数の仮想オブジェクトは、少なくとも、前記複数の第2アバターの各々に対応する仮想オブジェクトを含み、前記第2アバターに対応する仮想オブジェクトの描画データは、前記第2アバターの描画データよりも少なく、 前記複数の第2アバターの各々に対応する仮想オブジェクトは、略同一の形状及び色彩である、 方法。 【請求項24】 前記仮想空間は3次元空間である、 請求項22又は請求項23に記載の方法。 【請求項25】 前記通信回線がインターネットを含む、 請求項22~請求項24のいずれか一項に記載の方法。 【請求項26】 前記少なくとも1つのプロセッサが、 中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含む、 請求項22~請求項25のいずれか一項に記載の方法。 【請求項27】 前記少なくとも1つのプロセッサが、サーバ、スマートフォン、タブレット、携帯電話、または、パーソナルコンピュータに搭載される、 請求項22~請求項26のいずれか一項に記載の方法。 【請求項28】 少なくとも一のプロセッサを具備し、 通信回線を介して、第1ユーザの第1端末を用いて操作される仮想空間内の第1アバターが存在する第1位置に関する第1データを受信し、 前記第1位置が第1領域内である第1条件を満たすか否かを判定し、 前記第1条件を満たすと判定した場合に、前記通信回線を介して、前記第1アバター以外に前記第1領域内に存在する少なくとも一のアバターのうち少なくとも一の第2アバターを操作するユーザの端末から送信される第2データを受信し、 前記第2データは、 前記少なくとも一の第2アバターの前記第1領域内における位置データ及び前記端末に入力される操作データ、を含み、 前記位置データは、複数の仮想オブジェクトを表示する前記第1領域内の位置の決定に用いられ、 前記第2データに基づいて、少なくとも、前記仮想オブジェクトを、前記第1端末の表示部に表示するように前記表示部を制御する制御データを決定し、 前記制御データを前記第1端末に送信し、 前記操作データは、 前記端末に入力されるメッセージに関するデータを含み、 前記制御データは、 前記位置データ及び前記操作データに基づいて前記仮想オブジェクト及び前記仮想オブジェクトの周囲に位置する前記メッセージに関する第1表示領域を前記表示部に表示するように前記表示部を制御するデータを含み、 前記少なくとも一の第2アバターは、複数の第2アバターであり、前記複数の仮想オブジェクトは、少なくとも、前記複数の第2アバターの各々に対応する仮想オブジェクトを含み、前記第2アバターに対応する仮想オブジェクトの描画データは、前記第2アバターの描画データよりも少なく、 前記複数の第2アバターの各々に対応する仮想オブジェクトは、略同一の形状及び色彩である、 サーバ。 【請求項29】 前記仮想空間は3次元空間である、 請求項28に記載のサーバ。 【請求項30】 前記通信回線がインターネットを含む、 請求項28又は請求項29に記載のサーバ。 【請求項31】 前記少なくとも1つのプロセッサが、 中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含む、 請求項28~請求項30のいずれか一項に記載のサーバ。」 第4 引用文献、引用発明等 1.引用文献1について 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1(特開2017-187995号広報)には、図面とともに次の事項が記載されている。(下線は、強調のため当審にて付与。以下同様。) 「【0021】 仮想空間上では、人間を模倣したアニメーション画像であり、図2(A)に示すようなユーザの分身であるアバターが表示される。ソーシャルメディアシステム1Aでは、クライアントコンピュータ3Aからの指示で、仮想空間内で互いのアバターを動作させることにより、ユーザ同士の交流が可能となる。アバターは、図2(B)に示すように、頭部、服、装飾品等の複数の部分画像、すなわちアバターパーツ画像から構成される。それぞれの部分画像(部品画像)をアバターパーツ画像と呼ぶ。アバターの画像は、複数のアバターパーツの画像を合成して作成される。アバターパーツの画像の相対位置又は回転角度を変更することで、アバターの動き(アニメーション)が実現される。このようなアバターの動きは、アニメーションIDによって幾つかのパターンに類型化されている。 【0022】 仮想世界は、複数の部屋に仕切られている。アバターによるユーザ間の交流は、部屋毎に行われる。ここでいう部屋とは、アバターが表示される仮想空間の単位である。ソーシャルメディアシステム1Aでは、図2(C)に示すように、部屋に入室したアバター(ユーザ)により、コミュニケーションを行うユーザグループが形成される。部屋単位で同時音声通話を可能にすることでアバター及び音声によるユーザ同士の交流が行われる。 【0023】 以下、ソーシャルメディアシステム1Aの詳細について説明する。まず、サーバコンピュータ2Aの構成について説明する。サーバコンピュータ2Aは、例えばインターネットと接続されたWebサーバであり、ハードウエアとして、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、記憶装置及び通信インターフェイスを備える。記憶装置に格納されたプログラムが必要に応じてメモリに読み込まれ、メモリに読み込まれたプログラムをCPUが実行し、通信インターフェイス等を動作させることにより、サーバコンピュータ2Aの機能が実現される。上述の仮想世界は、このようなプログラムの実行により構築されている。」 [図:0001387364000001.jpg] 図2 「【0040】 イベント中継モジュール22は、図9に示すように、クライアントコンピュータ3Aの制御モジュール30から受信したアバターの動作に関する情報を、同じ部屋に入室した他のアバターに対応するクライアントコンピュータ3Aのアバター表示モジュール33に中継する。アバターの動作に関する情報には、クライアントコンピュータ3Aから送信されるイベント情報(部屋ID,ユーザID, アバターID, アニメーションID)が含まれる。」 「【0059】 入室が許可されて、入室処理が終了すると、アバター操作と音声同時通話によるコミュニケーションが行われる。例えば、図8に示すように、音声中継モジュール21は、クライアントコンピュータ3Aのマイクロホンに入力され音声通話モジュール32から受信した音声データ(S1?S5)を、部屋A、Bに対応する音声データファイルの音声ストリームB1,B2とともに合成して、合成された音声データMXA,MXBを、部屋A,Bに入室したアバターに対応するクライアントコンピュータ3Aへ送信する。これらの処理は、ユーザ情報データベース24等に登録されたその部屋に入室しているユーザを参照することにより行われる。」 「【0062】 また、図9に示すように、制御モジュール30は、クライアントコンピュータ3Aの画面に表示されたアバターに対する操作入力により、アバター表示モジュール33に、そのアバターを動作させるアニメーションを実行させる。さらに、制御モジュール30は、そのアバターの動作に関する情報(イベント情報)をサーバコンピュータ2Aに送信する。イベント中継モジュール22は、このイベント情報を、同じ部屋にいるアバターに対応するクライアントコンピュータ3Aのアバター表示モジュール33に中継する。アバター表示モジュール33は、イベント中継モジュール22で中継されたアバターの動作に関する情報(イベント情報)に従って、該当するアバターを動作させる。このようにすれば、同時音声通話をしながら、BGMや歌にあわせて、複数のアバターを連動、すなわち同じ動きをさせることができる。これらの処理は、ユーザ情報データベース24やアバター情報データベース25等に登録されたその部屋に入室しているユーザ(アバター)を参照することにより行われる。」 なお、段落【0062】の記載より、イベント中継モジュールは、イベント情報を同じ部屋にいるアバターに対応するクライアントコンピュータ3Aのアバター表示モジュール33に中継するものであって、当該イベント情報は、クライアントコンピュータ3Aの画面に表示されたアバターに対する操作入力により、アバター表示モジュール33に、そのアバターを動作させるアニメーションを実行させる、アバターの動作に関する情報であって、中継先のクライアントコンピュータ3Aのアバター表示モジュール33において、該当するアバターを動作させるための情報であることから、「イベント中継モジュール22は、クライアントコンピュータ3Aの画面に表示されたアバターに対する操作入力により、アバター表示モジュール33に、そのアバターを動作させるアニメーションを実行させる、アバターの動作に関する情報であって、中継先のクライアントコンピュータ3Aのアバター表示モジュール33において、該当するアバターを動作させるための情報であるイベント情報を、同じ部屋にいるアバターに対応するクライアントコンピュータ3Aのアバター表示モジュール33に中継する」ものといえる。 したがって、上記引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「仮想空間上でアバターが表示され、 仮想世界は、複数の部屋に仕切られており、 部屋単位で同時音声通話を可能にすることでアバター及び音声によるユーザ同士の交流が行われる、 サーバコンピュータに備えられたCPUが実行するプログラムであって、 アバターの動作に関する情報を、同じ部屋に入室した他のアバターに対応するクライアントコンピュータ3Aのアバター表示モジュール33に中継し、 入室処理が終了すると、アバター操作と音声同時通話によるコミュニケーションが行われ、 イベント中継モジュール22は、 クライアントコンピュータ3Aの画面に表示されたアバターに対する操作入力により、アバター表示モジュール33に、そのアバターを動作させるアニメーションを実行させる、アバターの動作に関する情報であって、 中継先のクライアントコンピュータ3Aのアバター表示モジュール33において、該当するアバターを動作させるための情報であるイベント情報を、 同じ部屋にいるアバターに対応するクライアントコンピュータ3Aのアバター表示モジュール33に中継する、 プログラム。」 2.引用文献2について 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2(特開2008-107895号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている(以下、「引用文献2記載の技術的事項」という。)。 「【背景技術】 【0002】 ネットワーク上に設けられたサーバ内に仮想的な空間を生成し、この仮想空間内で、ユーザを象徴するキャラクタ(アバター)を操作することができるようにしたシステムは、知られている(特許文献1)。この文献に記載の従来技術では、サーバ内の仮想空間でスポーツ試合や映画を放送し、複数のユーザが視聴できるようになっている。 特開2005-100053号公報」 「【0108】 アバター位置管理情報126Aは、アバターの位置を管理するためのものである。アバター位置管理情報126Aは、例えば、ユーザIDと、時刻と、ワールドIDと、空間IDと、座標等を対応付けて管理する。即ち、どのユーザが、いつ、どのワールドに属するどの仮想空間内で、どこに存在したかを所定時間毎に管理している。」 「【0127】 仮想空間提供サーバ10は、クライアントコンピュータ60から操作指示を受信すると、指示された操作内容を仮想空間に反映させる(S33)。即ち、ユーザがアバターを移動させた場合には、アバターの位置をユーザの希望する位置に変化させる。アバターを介して会話する場合、クライアントコンピュータ60から受信したメッセージを仮想空間内に表示させる。」 3.引用文献3について 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献3(特開2012-118919号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている(以下、「引用文献3記載の技術的事項」という。)。 「【0046】 情報提供サーバ10は、既に表示されている複数のアバタ画像の中から、消去(すなわち上書き)すべきアバタ画像を決定する(ステップS500)。そして、情報提供サーバ10は、決定したアバタ画像を消去するとともに、今回、受信した投稿ユーザのユーザ情報に基づきアバタ画像を生成し、これを上書き表示する(ステップS600)。そして、情報提供サーバ10は、上記と同様、当該投稿ユーザのアバタ(図4ではユーザ名「aiueo」)から吹き出し形式でコメント(図4では「スゴイね!」)を表示し(ステップS300)、処理を終了する。なお、消去すべきアバタ画像については、例えばコメント投稿日時の最も古いユーザのアバタ画像を選択すれば良い。もちろん、これに限る趣旨ではなく、コメント回数の最も少ないユーザのアバタ画像や、ユーザ情報から得られる様々なユーザの特性(性別、年齢、地域、趣向など)を総合考慮し、いずれのユーザのアバタ画像を消去すべきか決定しても良い。」 4.引用文献4について 引用文献4(国際公開第2014/192552号)には、図面とともに次の事項が記載されている(以下、「引用文献4記載の技術的事項」という。)。 「[0027] ユーザ情報出力装置400によって出力される情報は、例えば他のユーザの姿、シルエット、顔写真、アバターその他の映像情報、声その他の音声情報、他のユーザによって入力されるコメントその他のテキスト情報等が含まれ得る。ユーザ情報出力装置400は、このような情報を、表示制御装置200からの制御に基づいて出力する。」 「[0035] ユーザ情報出力装置400が投影する他のユーザの姿D1、D2は、他のユーザが使用する表示システム100で撮像されている当該ユーザの実際の姿であったり、その姿をシルエット化したものであったりしてもよい。またユーザ情報出力装置400が投影する他のユーザの姿D1、D2は、他のユーザが使用する表示システム100で撮像されている当該ユーザの姿をアバターと呼ばれるキャラクタの画像に変換したものであってもよい。ユーザ情報出力装置400が投影する他のユーザの姿D1、D2における各ユーザの表示形態や表示位置は、表示制御装置200の制御によって変化する。図3に示した例では、他のユーザの姿は、表示制御装置200の制御によって、一部が撮像された状態で、一部がシルエットで表示されている。」 [図:0001387364000002.jpg] 図3 「[0037] ユーザ情報出力装置400は、他のユーザの姿D1、D2の出力に加えて、他のユーザが発した音声を出力しても良い。またユーザ情報出力装置400は、他のユーザが発した音声から生成されたテキストを出力しても良い。図3に示した例では、ユーザ情報出力装置400は、「ナイスキーパー!」や「おしーい!」といった、他のユーザが発した音声から生成されたテキストが吹き出しの形式で出力している形態が示されている。」 第5 対比・判断 1.本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 ア.引用発明における「CPU」は、本願発明1における「少なくとも一のプロセッサ」に相当し、引用発明における「プログラム」は、本願発明1における「コンピュータプログラム」に相当するため、引用発明の「CPUが実行するプログラム」は、本願発明1における「少なくとも一のプロセッサにより実行されるコンピュータプログラム」に相当する。 イ.引用発明の「クライアントコンピュータ3A」は、ユーザが操作する端末であるから、本願発明1における「第1ユーザの第1端末」に相当し、引用発明の「仮想空間」は、アバターを表示する空間であることから、本願発明1における「仮想空間」に相当し、引用発明の「アバター」は、本願発明1における「第1アバター」に相当する。また、引用発明の「アバターを動作させるアニメーションを実行させる、アバターの動作に関する情報」は、後述する相違点を除いて、本願発明1における「第1アバターが存在する第1位置に関する第1データ」とは、「第1アバターに関する第1データ」という点で共通する。よって、引用発明の「中継先のクライアントコンピュータ3Aのアバター表示モジュール33において、該当するアバターを動作させるための情報であるイベント情報を、同じ部屋にいるアバターに対応するクライアントコンピュータ3Aのアバター表示モジュール33に中継する」ことは、本願発明1における「第1ユーザの第1端末を用いて操作される仮想空間内の第1アバターが存在する第1位置に関する第1データを取得」することと、「第1ユーザの第1端末を用いて操作される仮想空間内の第1アバターに関する第1データを取得」するという点で共通する。 ウ.引用発明の「入室処理が終了する」ことは、アバターが複数の部屋のうちのいずれかへの入室完了を意味することから、本願発明1における「前記第1位置が第1領域内である第1条件を満たすか否かを判定し、前記第1条件を満たすと判定した場合」に相当する。 エ.引用発明は、「サーバコンピュータ」や、「クライアントコンピュータ3A」との間で通信を行うものであることから、本願発明1における「通信回線を介して」いるものであることは明らかである。また、引用発明の「同じ部屋に入室した他のアバター」は、上記イを参酌すると、本願発明1における「前記第1アバター以外に前記第1領域内に存在する少なくとも一のアバターのうち少なくとも一の第2アバター」に相当する。また、引用発明の「イベント情報を、同じ部屋にいるアバターに対応するクライアントコンピュータ3Aのアバター表示モジュール33に中継する」ことは、同じ部屋に入室したアバター間でイベント情報を共有することを目的とするものであることが明らかであるから、「イベント情報」には「同じ部屋に入室した他のアバター」についても含まれており、本願発明1における「第2アバターを操作するユーザの端末から送信される第2データ」に相当する。よって、引用発明の「イベント情報を、」「中継する」することは、本願発明1における「第2アバターを操作するユーザの端末から送信される第2データを受信」することに相当する。 オ.引用発明の「アバターの動作に関する情報」とは、「クライアントコンピュータ3Aの画面に表示されたアバターに対する操作入力により、アバター表示モジュール33に、そのアバターを動作させるアニメーションを実行させ」るものであり、上記エを参酌すると、本願発明1における「前記第2データは、前記少なくとも一の第2アバターの前記第1領域内における位置データ及び前記端末に入力される操作データ、を含み」とは、後述する相違点を除いて、「前記第2データは、前記少なくとも一の第2アバターの前記端末に入力される操作データ、を含み」という点で共通する。 カ.引用発明の「中継先のクライアントコンピュータ3Aのアバター表示モジュール33において、該当するアバターを動作させるための情報であるイベント情報」について、「アバター表示モジュール」が「アバターを動作」させるとは、イベント情報に従って、表示部にアバターを表示させるものであり、引用発明の「アバター」と、本願発明1における「仮想オブジェクト」とは、「オブジェクト」という点で共通するものであるから、引用発明の「アバター表示モジュール33は、イベント中継モジュール22で中継されたアバターの動作に関する情報(イベント情報)に従って、該当するアバターを動作させ」ることは、上記エを参酌すると、本願発明1における「前記第2データに基づいて、少なくとも、前記仮想オブジェクトを、前記第1端末の表示部に表示する」こととは、「前記第2データに基づいて、オブジェクトを、前記第1端末の表示部に表示する」という点で共通する。 キ.引用発明の「同じ部屋に入室した他のアバター」は、引用文献1の図2(c)に複数のアバターが表示されていることから、2以上のアバターであり、本願発明1における「前記少なくとも一の第2アバターは、複数の第2アバターであり」に相当する。 したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 (一致点) 「 少なくとも一のプロセッサにより実行されるコンピュータプログラムであって、 第1ユーザの第1端末を用いて操作される仮想空間内の第1アバターに関する第1データを取得し、 前記第1位置が第1領域内である第1条件を満たすか否かを判定し、 前記第1条件を満たすと判定した場合に、通信回線を介して、前記第1アバター以外に前記第1領域内に存在する少なくとも一のアバターのうち少なくとも一の第2アバターを操作するユーザの端末から送信される第2データを受信し、 前記第2データは、 前記少なくとも一の第2アバターの前記端末に入力される操作データ、を含み、 前記第2データに基づいて、オブジェクトを、前記第1端末の表示部に表示するように前記少なくとも一のプロセッサを機能させ、 前記少なくとも一の第2アバターは、複数の第2アバターである コンピュータプログラム。」 (相違点1) 本願発明1は、「第1データ」が、「第1アバターが存在する第1位置に関する第1データ」であるのに対して、引用発明では、「第1データ」に、「第1アバターが存在する第1位置」が含まれていない点。 (相違点2) 「第2データ」について、本願発明1は、「前記少なくとも一の第2アバターの前記第1領域内における位置データ」を含むのに対して、引用発明はそれを含むものではない点。 (相違点3) 本願発明1は、「前記位置データは、複数の仮想オブジェクトを表示する前記第1領域内の位置の決定に用いられ」るものであるのに対して、引用発明は「位置データ」及び「仮想オブジェクト」のいずれも含むものではない点。 (相違点4) 本願発明1は、「前記第2データに基づいて、少なくとも、前記仮想オブジェクトを、前記第1端末の表示部に表示するように前記表示部を制御する制御データを決定」するものであるのに対して、引用発明は「オブジェクト」を表示するものであり、「サーバコンピュータ」が、「クライアントコンピュータ3A」の「表示部を制御する制御データを決定」するものではない点。 (相違点5) 本願発明1は、「前記操作データは、前記端末に入力されるメッセージに関するデータを含み、前記制御データは、前記位置データ及び前記操作データに基づいて前記仮想オブジェクト及び前記仮想オブジェクトの周囲に位置する前記メッセージに関する第1表示領域を前記表示部に表示するように前記表示部を制御するデータを含」むのに対して、引用発明はそれを含むものではない点。 (相違点6) 本願発明1は、「前記複数の仮想オブジェクトは、少なくとも、前記複数の第2アバターの各々に対応する仮想オブジェクトを含み、前記第2アバターに対応する仮想オブジェクトの描画データは、前記第2アバターの描画データよりも少なく、前記複数の第2アバターの各々に対応する仮想オブジェクトは、略同一の形状及び色彩である」ことを含むものであるのに対して、引用発明はそれを含むものではない点。 (2)相違点についての判断 事案に鑑み、まず、「仮想オブジェクト」の表示態様に関するものである点で互いに関連する相違点3、5及び6についてまとめて検討すると、引用文献2記載の技術的事項には、アバターの位置を管理することや、アバターを介して会話をする場合に、受信したメッセージを仮想空間内に表示することが記載されており、一方、引用文献4記載の技術的事項には、一部のアバターをシルエット表示することや、他のユーザが発した音声から生成されたテキストを吹き出しの形式で出力することが記載されており、引用文献4記載の「シルエット」は、本願発明1における「仮想オブジェクト」と一応対応付けできるものの、シルエット表示させるアバターについてテキストを吹き出しの形式で出力することは記載されていないものであるから、仮に引用発明に引用文献2及び4記載の技術的事項を組み合わせたとしても、描画データが少ない仮想オブジェクトの周囲にメッセージに関する第1表示領域を表示させる構成とはならない。 また、当該相違点3,5及び6に係る構成は本願の出願日前において周知技術であるともいえない。 したがって、他の相違点について検討するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明、及び引用文献2ないし4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 2.本願発明2について 本願発明2は、本願発明1の構成に対して、「通信回線を介して、第1ユーザの第1端末を用いて操作される仮想空間内の第1アバターが存在する第1位置に関する第1データを受信」すること、「前記制御データを前記第1端末に送信する」ことを変更したのみであり、本願発明1の上記相違点1ないし6に係る構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても引用発明、及び引用文献2ないし4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 3.本願発明3-21について 本願発明3-21は、いずれも,本願発明1または2と同一の構成を備えるものであるから,本願発明1と同じ理由により、当業者であっても引用発明、及び引用文献2ないし4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 4.本願発明22-23について 本願発明22は、「コンピュータプログラム」である本願発明1とカテゴリー違いで実質的に同様内容の「方法」に係る発明であり、本願発明23は、「コンピュータプログラム」である本願発明2とカテゴリー違いで実質的に同様内容の「方法」に係る発明であるので、本願発明1及び2と同様の理由により、当業者であっても引用発明、及び引用文献2ないし4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 5.本願発明24-27について 本願発明24-27は、本願発明22または23と同一の構成を備えるものであるから,本願発明22または23と同じ理由により、当業者であっても引用発明、及び引用文献2ないし4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 6.本願発明28について 本願発明28は、「コンピュータプログラム」である本願発明2とカテゴリー違いで実質的に同様内容の「サーバ」に係る発明であるので、本願発明2と同様の理由により、当業者であっても引用発明、及び引用文献2ないし4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 7.本願発明29-31について 本願発明29-31は、本願発明28と同一の構成を備えるものであるから,本願発明28と同じ理由により、当業者であっても引用発明、及び引用文献2ないし4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 第6 原査定について 1.理由1(特許法第36条第6項第2号)について 令和 3年12月 6日になされた手続補正により、「第2アバター」と「第2アバターに対応する仮想オブジェクト」とは異なるものであることが明確となったため、原査定の理由1を維持することはできない。 2.理由2(特許法第29条第2項)について 上記「第5 対比・判断」で示したとおり、本願発明1-31は、拒絶査定において引用された引用文献1-3に基づいて、容易に発明できたものとはいえないから、原査定の理由2を維持することはできない。 第7 むすび 以上のとおり、本願発明1-31は、明確であり、また、当業者が引用発明、及び引用文献2ないし4に記載された技術的事項に基づいて,容易に発明をすることができたものではない。 したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2021-016800

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