商標拒絶査定不服審判
2021-014409
ロボットファーム、ロボット、ファーム
- 審判番号
- 2021-014409
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2019-156188
- 請求日
- 2021年10月25日
- 審決日
- 2022年10月12日
- 公報発行日
- 2022年11月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】Innovation Farm株式会社
- 【請求人代理人】原田 貴史
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 鈴木 雅也
- 審判官 渡邉 あおい
- 分類
- T18 .13 -WY (W070942) / T18 .272-WY (W070942)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2019-156188拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和元年12月13日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和2年12月10日付け:拒絶理由通知
令和3年1月19日 :意見書の提出
令和3年7月27日付け :拒絶査定
令和3年10月25日 :審判請求書、手続補足書の提出
2 本願商標
本願商標は、「ROBOT Farm」の文字を標準文字で表してなり、第7類、第9類、第42類に属する別掲に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、「本願商標は、「ROBOT Farm」の文字を標準文字により表してなるものであるところ、その構成中、「ROBOT」の文字は「一般に、目的とする操作・作業を自動的に行うことのできる機械または装置。」等を、「Farm」の文字は「畑。農場」を表す語であるところ、農業・畜産業等において、ロボット(機械)を導入・活用している農場・施設等が「ロボットファーム」と称されている様子が見受けられる。そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に「ロボットファーム(ロボットを導入・活用している農場等)に関する商品・役務」であることを認識するにとどまるから、本願商標は、単に商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、「ロボットファーム(ロボットを導入・活用している農場等)に関する商品・役務」以外の商品・役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審の判断
本願商標は、「ROBOT Farm」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成は、中間にスペースを有するものの、同じ書体をもって一連に表されており、全体として、まとまりのよい一体のものとして把握し得るものである。
また、本願商標の構成中の「Farm」の文字は、「農場」の他にも、「貯蔵施設」や「多くの物が林立している場所」の意味も有する語として辞書情報に載録されており(「英辞郎on the web」(https://eow.alc.co.jp/search?q=farm))、さらに、本願商標のような「○○ farm」(「○○」は名詞。)の用法は、例えば「wind farm」(風力発電所)、「server farm」(コンピューターネットワークにおいて、大量のサーバーが設置されている場所又は同じサービスを提供するサーバー群)、「link farm」(対象ページに大量のリンクをはるページ・サイト群)、「render farm」(映像のレンダリング処理のためのコンピュータ群)のように、「○○を作る場所」、「○○が集められている場所」等の様々な意味合いを有するものとして辞書情報に載録されている(「デジタル大辞泉」(小学館)(https://dictionary.goo.ne.jp/srch/jn/farm/m2u)、「プログレッシブ英和中辞典」(小学館)(https://dictionary.goo.ne.jp/srch/en/farm/m2u/))。
そうすると、本願商標の構成中の「ROBOT」の文字が「一般に、目的とする操作・作業を自動的に行うことのできる機械または装置。」の意味を有する語であるとしても、「ROBOT Farm」の文字からなる本願商標は、本願の指定商品及び指定役務との関係において、一定の具体的な内容を一般に理解させるものということはできない。
してみれば、本願商標は、本願の指定商品及び指定役務に使用された場合、これに接する取引者、需要者によって、商品の品質又は役務の質等の特徴を表示したものとして認識されるとはいい難く、むしろ、特定の意味合いを認識させることのない、一種の造語として認識し、把握されるとみるのが相当である。
また、酪農の業界において、「メガロボットファーム」の語が、「牛の搾乳ロボットを複数導入した大型酪農法人」を称する語として用いられている事例が見られるものの、これは本願の指定商品及び指定役務とは異なる分野における事例であるから、当該事例を根拠として、本願商標が、その指定商品又は指定役務に使用された時に、その取引者、需要者によって、一般に、商品の品質等又は役務の質等を表示したものと認識されるということはできない。
そして、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、「ROBOT Farm」の文字が、具体的な商品の品質又は役務の質を具体的に表示するものとして一般に理解されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質等又は役務の質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標は、その指定商品及び指定役務との関係において、商品の品質等又は役務の質等を表示するものとはいえず、自他商品及び自他役務を識別する機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質又は役務の質等の誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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