商標拒絶査定不服審判
2021-013774
ワギューアカミニクダイエット、ワギューアカミニク、アカミニクダイエット、アカミニク
- 審判番号
- 2021-013774
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-139505
- 請求日
- 2021年10月10日
- 審決日
- 2022年08月22日
- 公報発行日
- 2022年11月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】一般社団法人日本和牛赤身肉ダイエット健康普及協会
- 【請求人代理人】木村 薫
- 審判長/審判官
- 審判長 齋藤 貴博
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 綾 郁奈子
- 分類
- T18 .16 -Z (W35)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号、商標法第4条第1項第16号、商標法第10条第1項、商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-139505拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「和牛赤身肉ダイエット」の文字を標準文字で表してなり、第35類、第41類及び第44類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成31年1月10日に登録出願された商願2019-4087に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、令和2年11月11日に登録出願されたものである。
本願は、令和2年12月8日付けで拒絶理由の通知がされ、同3年4月14日付けで意見書が提出されたが、同年7月6日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して令和3年10月10日に拒絶査定不服審判の請求がされたものであり、指定役務については、同日付け手続補正書により、別掲1のとおりに補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「日本の牛の肉用種である、黒毛和種・褐毛和種・無角和種・日本単角種の総称。」を意味する「和牛」の文字と、「動物の赤い肉」を意味する「赤身」の文字、及び「肉」の文字、並びに「美容・健康保持のために食事の量・種類を制限すること。」を意味する「ダイエット」の文字(以上「広辞苑第7版」岩波書店 参照)を一連に「和牛赤身肉ダイエット」と標準文字で表してなるところ、「和牛の赤身に係るダイエット」程の意味合いを容易に認識させるものである。そして、「赤身肉ダイエット」「赤身肉」「赤身」「肉」「ダイエット」の各文字は上記程の意味合いで使用されている。そうすると、これを本願指定役務中、和牛の赤身に係るダイエットに関する役務に使用しても、前記意味合いを認識させるにとどまり、単に役務の質を表示するにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨及び、「本願商標は、「和牛赤身肉ダイエット」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「和牛」の文字は、「日本の牛の肉用種である、黒毛和種・褐毛和種・無角和種・日本単角種の総称。」を意味し、「赤身」の文字は、「動物の赤い肉」の意味を有し、「ダイエット」の文字は、「美容・健康保持のために食事の量・種類を制限すること。」を意味するものである(以上「広辞苑第7版」株式会社岩波書店)。そして、牛の赤身を用いたダイエットが広く紹介されている実情が見受けられる。以上よりすれば、本願商標は全体として、「和牛の赤身を用いたダイエット」の意味合いを容易に認識させるものというのが相当である。そうすると、本願商標を第35類の指定役務中、小売等役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その取扱商品が「和牛の赤身を用いたダイエットに関連するもの」であるといった宣伝文句のように認識するにとどまるというのが相当である。したがって、本願商標は需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものといえ、商標法第3条第1項第6号に該当し、また、前記の役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権により証拠調べをした結果、別掲2の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、その結果を請求人に通知し、相当の期間を指定して意見求めた。
4 証拠調べ通知に対する請求人の回答
請求人は、上記3の証拠調べ通知に対して、応答していない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「和牛赤身肉ダイエット」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「和牛」の文字は「日本の牛の肉用種である、黒毛和種・褐毛和種・無角和種・日本単角種の総称。」を、「赤身」の文字は「動物の赤い肉」を、「ダイエット」の文字は「美容・健康保持のために食事の量・種類を制限すること。」(出典:いずれも広辞苑第七版)の意味を有する親しまれた語であるから、これを「和牛赤身肉ダイエット」と表したときには、「和牛の赤身肉を食するダイエット」ほどの意味合いを容易に想起するものといえる。
そして、別掲2のとおり、和牛を含む赤身肉を食するダイエットが「赤身肉ダイエット」と称されている事実、赤身肉がダイエットに効果的である旨の記載を用いて、和牛を含む赤身肉の小売り役務が提供されている事実が認められる。
以上からすると、本願商標を、その指定役務中、「和牛の食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」など、和牛の赤身肉の小売等役務を含む役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「和牛の赤身肉を食するダイエット」を推奨して和牛の赤身肉の小売等役務が提供されていること、すなわち、当該小売等役務の説明、特性、優位性、特徴を簡潔に表した宣伝広告であると理解、認識するにすぎないというべきである。
よって、本願商標は、これをその指定役務中、前記の役務について使用しても、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであって、何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「ダイエット」の語は食する側だけではなく、和牛側をも指し示し、さらには「ダイエット」には、「日常の食事」、「国会」、「議会」などの意味があるので、本願商標は、1つの観念に特定されることなく、生じる観念は多種多様であり、本願商標をその指定役務に使用した場合には、これに接する取引者、需要者は、その役務が「和牛の赤身肉を用いたダイエットに関連するもの」等の概念を具体的に引き出して想起させるとは考えられず、これを宣伝広告と理解することもないから、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものではない旨主張する。
しかしながら、「ダイエット」の語に他の意味があるとしても、本願商標を構成する各語の意味合い及び証拠調べ通知で示した事実(別掲2の1及び2)に基づけば、「和牛赤身肉ダイエット」のように表記した場合には、「ダイエット」の文字は、「美容・健康保持のために食事の量・種類を制限すること。」を意味するものとして理解されると判断するのが自然である上、別掲2の3に示すとおり、請求人のウェブサイトにおいて、和牛の赤身肉を食するダイエットについて述べられている事実があり、請求人自身も当該意味合いにおいて「ダイエット」の語を使用していることが認められる。
そして、本願商標を、その指定役務中、和牛の赤身肉の小売等役務を含む役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「和牛の赤身肉を食するダイエット」を推奨して和牛の赤身肉の小売等役務が提供されていること、すなわち、当該小売等役務の宣伝広告であると理解、認識するにすぎないことは、前記(1)のとおりである。
したがって、請求人の主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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