商標拒絶査定不服審判
2021-012662
カミアイテム、カミ、アイテム
- 審判番号
- 2021-012662
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2019-143540
- 請求日
- 2021年09月21日
- 審決日
- 2022年09月08日
- 公報発行日
- 2022年11月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社アルビオン
- 【請求人代理人】柿本 邦夫
- 審判長/審判官
- 審判長 齋藤 貴博
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 綾 郁奈子
- 分類
- T18 .16 -Z (W35)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2019-143540拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「KAMI ITEM」の文字を横書きしてなり、第35類に属する別掲1のとおりの役務を指定役務として、令和元年11月12日に登録出願されたものである。
本願は、令和2年11月18日付けで拒絶理由の通知がされ、同3年5月25日付けで拒絶査定がされ、これに対して同年9月21日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「KAMI ITEM」の文字を横書きで書してなるところ、近年、「神」は「何かのレベルが神の領域であり、超すばらしいこと。」(出典:現代用語の基礎知識 2017 89頁 自由国民社発行)の意味を有する語として広く認識されており、「神アイテム」が全体として「とてもすばらしいアイテム(商品)」程の意味合いを表すものとして使用されている実情がある。そうすると、本願商標は、「神アイテム」の文字を欧文字で表記したものとして直ちに理解され、「とてもすばらしいアイテム(商品)」ほどの意味合いが理解されるものである。よって、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「とてもすばらしいアイテム(商品)」を取り扱う小売等役務であると理解するにとどまり、何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審においてした証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲2に示したとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、証拠調べの結果を通知し、相当の期間を指定して意見を求めた。
4 証拠調べに対する意見
請求人は、上記3の証拠調べ通知に対して、応答していない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「KAMI ITEM」の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるものであり、その構成中「KAMI」の文字は、「神」「髪」「紙」などを欧文字表記した場合のつづりであり、「ITEM」は、「品目。品物。」等(現代用語の基礎知識2019年版)を意味する英語である。
ところで、現代用語の基礎知識2017年版によると、「時代・流行>若者>▲人間観察と日常生活」の欄において、「神」は「何かのレベルが神の領域であり、超すばらしいこと。」を表すとの記載があり、若者の間で流行している語であることが認められる。
そして、当審における証拠調べ通知で示したとおり、各種小売店の商品紹介の文脈において「とても素晴らしい品物」のことを「神アイテム」と称している事実が多数認められる。
以上の状況を踏まえると、本願商標に接する取引者、需要者は、本願商標構成中の「KAMI」の文字部分は「神」を欧文字表記したものであり、「KAMI ITEM」の文字は、「神アイテム」の文字を欧文字表記したものであると直ちに理解し、本願商標からは、「とても素晴らしい品物」ほどの意味合いを認識するというのが相当である。
そうすると、本願商標を、その指定役務のうち、「商品の販売に関する情報の提供」や、各種の小売等役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その取扱いに係る商品が「とても素晴らしい品物」であること、すなわち、当該役務の宣伝広告であると理解、認識するにすぎないものというべきである。
よって、本願商標は、これをその指定役務中、前記の役務について使用しても、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであって、何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標といわなければならない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標は欧文字のみで「KAMI ITEM」と横書きして構成され、同書、同大で一連に書すことにより、本願商標を構成する「KAMI」及び「ITEM」の文字を各々分離することなしに一体不可分の関係として特定の観念を有しない造語を形成したものである旨主張する。
しかしながら、辞書の記載及び取引の実情から、本願商標からは、「とても素晴らしい品物」ほどの意味合いを認識するというのが相当であることは、前記(1)のとおりであるから、「KAMI」及び「ITEM」の文字を各々分離することなしに一体不可分の関係として特定の観念を有しない造語であると判断することは困難である。
イ 請求人は、本願商標を構成する「KAMI」なる欧文字4文字から抽出される「カミ」なる一般的な称呼からは「上」「紙」「神」「髪」「加味」等が想起され、本願商標を構成する欧文字「KAMI」から必ずしも「神」の意味を需要者、取引者が直ちに認識することはない旨主張する。
しかしながら、各種小売店の商品紹介の文脈において「とても素晴らしい品物」のことを「神アイテム」と称している事実が多数認められることからすると、本願商標構成中の「KAMI」の文字部分は、「髪」や「紙」などではなく、「神」を欧文字表記したものであると直ちに理解できることは、前記(1)のとおりである。
ウ 他の登録例を挙げて、本願商標は、需要者、取引者をして何人の業務に係る役務であることを認識できるものである旨主張する。
しかしながら、本願商標は、前記指定役務との関係において、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであって、何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標であることは、前記(1)のとおりであり、過去の審査例の存在をもって、本願商標がその指定役務に使用された場合も、自他役務の識別機能を有するとすることはできない。
エ したがって、請求人の主張はいずれも採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであって、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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