商標拒絶査定不服審判
2021-012004
ネムリタイサク
- 審判番号
- 2021-012004
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-077607
- 請求日
- 2021年09月09日
- 審決日
- 2022年08月15日
- 公報発行日
- 2022年10月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】中村 仁
- 【請求人代理人】土生 真之
- 【請求人代理人】大塚 啓生
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 松江
- 審判官 大森 友子
- 審判官 鯉沼 里果
- 分類
- T18 .13 -Z (W05) / T18 .272-Z (W05)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020- 77607拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和2年6月23日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和2年12月10日付け:拒絶理由通知書
令和3年 1月19日 :意見書の提出
令和3年 6月 9日付け:拒絶査定
令和3年 9月 9日 :審判請求書の提出
令和4年 3月28日付け:証拠調べ通知書
令和4年 5月10日 :意見書の提出
2 本願商標
本願商標は、「眠り対策」の文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,医療用接着テープ,歯科用材料,おむつ,おむつカバー,はえ取り紙,防虫紙,乳幼児用粉乳,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),人工受精用精液」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「眠り対策」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「眠り」の文字は、「眠ること。睡眠(すいみん)。」の意味を有する語として、「対策」の文字は、「相手の態度や事件の状況に対応するための方法・手段。」の意味を有する語として、いずれも親しまれているものであるから、本願商標全体として「睡眠の対策」ほどの意味合いを容易に認識させるものである。
そして、本願指定商品を取り扱う分野においては、睡眠の質を高める商品等が広く生産、販売され、そのような商品に「眠り対策」や「睡眠対策」等の語が使用されている事実が見受けられる。
そうすると、本願商標を本願指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「(睡眠の質を高める等)睡眠の対策のための商品」であると理解するに止まり、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審における職権証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲に掲げる事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第1項の規定に基づき、その結果を請求人に通知し、意見を求めた。
5 職権証拠調べに対する請求人の意見
職権に基づく証拠調べの結果を考慮しても、本願商標が記述的に使用されているといえるものは一部の少数の使用例に止まり、本願商標は、商品の特徴や品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえない。
6 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、「眠り対策」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字を構成する「眠り」の文字は「眠ること。睡眠。」の意味を、「対策」の文字は「相手の態度や事件の状況に対応するための方法・手段。」の意味を、それぞれ有する語(いずれも出典:デジタル大辞泉 小学館)として、一般に広く知られているものであるから、本願商標からは、その構成文字に相応して、「眠ること(睡眠)への対策」の意味合いを容易に理解させるものである。
そして、証拠調べ通知の2において列挙したように、本願指定商品中の「薬剤,サプリメント」を取り扱う分野において、睡眠の質を高める等、眠ること(睡眠)への対策用の商品が取引されている実情が確認できる上、原審及び証拠調べ通知の1において列挙したように、本願指定商品を含む様々な分野において、「眠り対策」の語が、睡眠の質を高める等、眠ること(睡眠)への対策を行うことを表すものとして使用されている実情も確認できる。
そうすると、本願商標をその指定商品中の「薬剤,サプリメント」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、本願商標について、「睡眠の質を高める等、眠ること(睡眠)への対策を行うための商品」であること、すなわち、商品の品質(用途、効能等)を表示したものと看取、理解するにとどまり、商品の出所を表示する標識又は自他商品の識別標識として認識することはないというのが相当である。
したがって、本願商標は、商品の品質(用途、効能等)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といえるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、本願商標をその指定商品中、「睡眠の質を高める等、眠ること(睡眠)への対策を行うための薬剤・サプリメント」以外の「薬剤,サプリメント」に使用するときは、商品の品質の誤認を生じるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、睡眠の質を高める等、いわゆる睡眠への対策を意味するものとして使用される単語は「睡眠対策」又は「不眠対策」であって、本願商標「眠り対策」が使用されることは極めて希であって、一般的でないことから、本願商標は識別力のある用語である旨を主張している。
しかしながら、商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それゆえに登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が、商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきであるところ、上記(1)のとおり、本願商標を構成する「眠り」及び「対策」の各語は一般に知られている語であるから、本願商標より生じる語義の理解は容易であり、本願指定商品中の「薬剤,サプリメント」を取り扱う分野において、睡眠の質を高める等、眠ること(睡眠)への対策用の商品が取引されている上、本願指定商品を含む様々な分野において「眠り対策」の語が実際に、睡眠の質を高める等、眠ること(睡眠)への対策を行うことを表すものとして使用されていることを考慮すれば、例え、睡眠の質を高める等、眠ること(睡眠)への対策を行うことを表す語として、「睡眠対策」又は「不眠対策」の語がより多く使用されている実情があるとしても、そのことが、本願商標の自他商品の識別標識としての機能を有するか否かの判断に影響を与えるものではなく、本願商標は、本願指定商品中の「薬剤,サプリメント」との関係においては、商品の品質(用途、効能等)を表したものと認識するというのが相当である。
したがって、請求人の主張は採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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