商標拒絶査定不服審判
2021-011966
ダントーコーシシツショク
- 審判番号
- 2021-011966
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-012113
- 請求日
- 2021年09月08日
- 審決日
- 2022年10月04日
- 公報発行日
- 2022年12月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】金森 重樹
- 【請求人代理人】林 栄二
- 【請求人代理人】篠田 貴子
- 審判長/審判官
- 審判長 豊田 純一
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 渡邉 潤
- 分類
- T18 .13 -Z (W164144) / T18 .272-Z (W164144)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020- 12113拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「断糖高脂質食」の文字を標準文字で表してなり、第16類、第41類及び第44類に属する別掲1に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和2年2月4日に登録出願されたものである。
本願は、令和2年11月24日付けで拒絶理由の通知がされ、同3年1月8日に意見書が提出されたが、同年6月2日付けで拒絶査定がされ、これに対して同年9月8日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
第2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「断糖高脂質食」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標に接する取引者、需要者は、これを「糖質を断ち、脂質が高い食事に関する商品及び役務」と認識するにとどまり、商品の品質、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記意味合いに相応しない商品及び役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審における審尋
当審において、令和4年4月22日付け審尋により、請求人(出願人)(以下「請求人」という。)に対し、別掲2ないし別掲4のとおりの事実を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めたが、請求人は、応答期間において、当該審尋に対する意見を提出していない。
第4 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について
本願商標は、「断糖高脂質食」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「断糖」及び「高脂質」の語は、いずれも辞書等に載録されていない語であるものの、「断糖」の語は、「糖を切り離すこと」、すなわち、「糖質を制限すること」のような意味合いを、「高脂質」の語は、「脂質を多く含んでいること」のような意味合いを理解させる語であり、かつ、これらの語は、別掲2のとおり、上記意味合いで使用されていることが確認できる。
また、別掲3のとおり、請求人以外の者が、「断糖高脂質」の語を、「糖質を制限し、脂質を多く含む」のような意味合いで使用している事実が確認できるから、「断糖」の語及び「高脂質」の語と「食」の語を結合させた「断糖高脂質食」の語は、構成全体として、「糖質を制限し、脂質を多く含む食品」のような意味合いを想起させるものである。
そして、本願の指定商品及び指定役務中、第44類「栄養の指導」等の食生活の改善を目的とした役務を取り扱う業界において、別掲4のとおり、「糖質制限食」等の語が使用されていることが確認でき、また、食生活の改善は、健康維持やダイエット等に効果をもたらすことから、「糖質制限食」等の語は、上記役務のほか、健康維持やダイエット等の話題を取り扱う書籍等の情報媒体等の商品、セミナー、美容や医療等の役務においても使用されていることが確認できる。
そうすると、本願商標「断糖高脂質食」をその指定商品及び指定役務中、第16類「定期刊行物,雑誌,出版物,印刷物」、第41類「食生活に関する教育講座の提供及び教育講座における知識の教授,健康管理・美容・ダイエットに関する知識の教授及びこれらに関する情報の提供,健康管理・美容・ダイエットに関する資格の認定及び資格の付与,技芸・スポーツ又は知識の教授,研修会の手配及び管理,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与,インターネットを利用して行う映像の提供,書籍の制作,コンピュータネットワークによる音声ファイル・音楽ファイル・静止画ファイル・動画ファイルの提供(ダウンロードされるものを除く。),放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),文章の執筆,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与」の役務及び第44類の役務(以下「3号対象商品・役務」という。)に使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該商品及び役務が、「糖質を制限し、脂質を多く含む食品を内容とする商品及び役務」であること、すなわち、食生活の改善を目的とした食品を内容とした商品及び役務の一類型であることを理解するにとどまるから、本願商標は、商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、3号対象商品・役務以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、審判請求書により、「本願商標「断糖高脂質食」は、わずか6文字の漢字を、同書、同大、同間隔で書してなるものであり、一体不可分のものとして認識、把握される。そして、本願商標の構成中の「断糖高脂質食」の語を使用しているのは請求人のみであり、当該語は、「普通に用いられる方法で表示する」ものとはいえない。よって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものではない。」旨主張する。
しかしながら、上記1のとおり、請求人以外の者が、「断糖高脂質」の語を、「糖質を制限し、脂質を多く含む」のような意味合いで使用している事実があること、「糖質制限食」等の語は、第44類「栄養の指導」等の食生活の改善を目的とした役務を取り扱う業界のほか、健康維持やダイエット等の話題を取り扱う書籍等の情報媒体等の商品、セミナー、美容や医療等の役務においても使用されていることが確認できることからすると、「糖質を制限し、脂質を多く含む食品」のような意味合いを想起させる本願商標を、3号対象商品・役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該商品及び役務が、「糖質を制限し、脂質を多く含む食品を内容とする商品及び役務」であること、すなわち、食生活の改善を目的とした食品を内容とした商品及び役務の一類型であることを理解するにとどまるから、本願商標は、商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものであり、3号対象商品・役務以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質の誤認を生ずるおそれがあるものと判断するのが相当である。
(2)請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も同様に取り扱われるべきである旨主張している。
しかしながら、請求人の挙げる登録例は、本願商標とは、構成文字や構成態様が異なるものであって、かつ、具体的事案の判断においては、過去の登録例等に拘束されることなく、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と取引の実情に応じて個別的に判断されるべきであるから、これらの事例の存在によって、上記1の認定、判断が左右されるものではない。
(3)請求人の上記主張は、いずれも採用することができず、その他、請求人の主張は、採用するべき事情はない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2021-011966