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商標拒絶査定不服審判

2021-011218

エイチエイエイエス、エッチエイエイエス、ハース

審判番号
2021-011218
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2020-082571
請求日
2021年08月24日
審決日
2022年09月02日
公報発行日
2022年11月25日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】塩野義製薬株式会社
  • 【請求人代理人】小谷 昌崇
  • 【請求人代理人】小谷 悦司
  • 【請求人代理人】川瀬 幹夫
  • 【請求人代理人】並川 鉄也
審判長/審判官
  • 審判長 森山 啓
  • 審判官 鈴木 雅也
  • 審判官 青野 紀子
分類
T18 .13 -Z (W030509104244) / T18 .272-Z (W030509104244)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法4条1項16号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2020-82571拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和2年7月3日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和2年12月23日付け:拒絶理由通知 令和3年 3月 4日 :意見書、手続補正書の提出 令和3年 5月20日付け:拒絶査定 令和3年 8月24日 :審判請求書の提出 2 本願商標 本願商標は、「HaaS」の文字を標準文字で表してなり、第3類、第5類、第9類、第10類、第42類及び第44類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定商品及び指定役務については、上記1の手続補正により、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品」、第5類「薬剤(農薬に当たるものを除く。),医療用試験紙,医療用油紙,医療用接着テープ,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,歯科用材料,サプリメント」、第9類「コンピュータソフトウェア(記憶されたもの),コンピュータソフトウェア用アプリケーション(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるもの),電子計算機用プログラム,電子応用機械器具及びその部品,インターネットを利用して受信し及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」、第10類「避妊用具,医療用機械器具,医療用マスク」、第42類「機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS),電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」及び第44類「遠隔医療,医療情報の提供,健康診断,栄養の指導,介護,医療用機械器具の貸与」と補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要点) 原査定は、「本願商標は「HaaS」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、インターネット情報等(別掲1)のとおり、「サーバ、ストレージ、ネットワーク回線など、システム構築に必要なハードウェアを提供するクラウドサービスのこと。」を意味する「Hardware as a Service」の略称として一般的に使用されているもので、本願商標をその指定商品及び指定役務中、例えば、第9類の商品、第10類の「医療用機械器具」並びに第42類及び第44類の役務に使用したときには、これに接する取引者・需要者は、当該商品・役務が「HaaS(サーバ、ストレージ、ネットワーク回線など、システム構築に必要なハードウェアを提供するクラウドサービス)に対応した若しくは関連した商品・役務」であること、つまり、単に、商品の品質・役務の質を表示したものとして認識するにすぎないものというのが相当である。したがって、本願商標は、その指定商品・役務中の前記商品・役務に使用するときには、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品・役務以外の商品・役務に使用するときは、商品の品質・役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 4 当審における審尋 当審において、令和4年3月29日付けで通知した審尋により、別掲2及び別掲3に示すとおり、本願の指定商品及び指定役務中、「コンピュータ」に係る商品及び役務に関連する分野における「HaaS」の文字の使用状況についての事実を新たに示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の見解を示し、請求人に意見を求めた。 5 証拠調べ通知に対する請求人の意見 請求人は、上記4の審尋に対し、指定した期間を経過するも何ら意見を述べていない。 6 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号について 商標法第3条第1項第3号が、「その商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、形状(包装の形状を含む。)、生産若しくは使用の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格」を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標について商標登録を受けることができない旨規定しているのは、このような商標は、指定商品との関係で、その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠くものであることによるものと解される。そうすると、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには、審決の時点において、本願商標が、その指定商品との関係で、その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、本願商標の指定商品の取引者及び需要者によって本願商標がその指定商品に使用された場合に、将来を含め、商品の上記特性を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解される(知財高裁平成27年(行ケ)第10107号、平成27年10月21日判決参照)。 (2)本願商標について 本願商標は、「HaaS」の文字を標準文字で表してなるところ、当該「HaaS」の文字は、原審で開示した事実(別掲1)に加え、書籍及びインターネット上の用語集における掲載状況(別掲2)を総合すれば、「IaaS」の別名として、「Hardware as a service」の略語「HaaS(ハース)」ないし「情報システムに必要な機器を、インターネット上のサービスとして利用できるようにしたもの」程の意味合いが理解されるものである。 (3)本願の指定商品及び指定役務中、「コンピュータ」に係る商品及び役務に関連する分野における「HaaS」の文字の使用状況について 「コンピュータ」に関連する分野における「HaaS」の文字の使用状況(別掲3)によれば、本願の指定商品及び指定役務のうち、「コンピュータ」に係る商品及び役務(第9類「コンピュータソフトウェア(記憶されたもの),コンピュータソフトウェア用アプリケーション(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるもの),電子計算機用プログラム,電子応用機械器具及びその部品」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS),電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」。以下同じ。)の分野においては、「HaaS」の文字は、例えば、「インフラである仮想サーバーや回線をインターネット上で提供するのがHaaSです。」(別掲3(1))、「・・・HaaSは、サーバー(ネットワーキング機能)や記憶装置、ハードウェアなどのパソコンのインフラ機能を提供するサービスのことを指します。」(別掲3(2))、「HaaSは、『Hardware as a Service』の略、・・・サーバー、ストレージ、ネットワーク回線など、システム構築に必要なハードウェアをインターネット上で提供するクラウドサービスのことです。」(別掲3(6))、「OSが含まれないクラウドサービスは、IaaSのほかHaaS(ハース、Hardware as a Service)と呼ばれることもあります。」(別掲3(7))等と「Hardware as a service」の略語である「HaaS(ハース)」ないし「サーバー、ストレージ、ネットワーク回線など、システム構築に必要なハードウェアをインターネット上で提供するクラウドサービス」程の意味合いを表す文字として広く使用されている。 (4)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について 上記(2)及び(3)のとおり、本願商標は、その構成文字である「HaaS」の文字の辞書類における掲載状況、及び、本願の指定商品及び指定役務中、「コンピュータ」に係る商品及び役務に関連する分野における「HaaS」の文字の使用状況を勘案すれば、現在においても、その取引者及び需要者によって、「サーバー、ストレージ、ネットワーク回線など、システム構築に必要なハードウェアをインターネット上で提供するクラウドサービス」程の意味合いを表す語として認識されるものであると認められる。 そうすると、本願商標は、その指定商品及び指定役務中の第9類「コンピュータソフトウェア(記憶されたもの),コンピュータソフトウェア用アプリケーション(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるもの),電子計算機用プログラム,電子応用機械器具及びその部品」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS),電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」に使用されたときは、その商品及び役務が「サーバー、ストレージ、ネットワーク回線など、システム構築に必要なハードウェアをインターネット上で提供するクラウドサービス」に対応した若しくは関連する商品の品質及び役務の質並びに商品及び役務の用途を表示するものとして、上記商品及び役務の取引者及び需要者によって一般に認識されるものであって、取引に際し必要適切な表示であるものと認められるから、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適切でないとともに、自他商品及び役務の識別力を欠くものであるというべきである。 そして、上記(2)のとおり、本願商標は、「HaaS」の文字を普通に用いられる方法で表示する標章であることは明らかである。 したがって、本願商標は、本願の指定商品及び指定役務中、上記商品及び役務との関係においては、その商品の品質及び役務の質並びに商品及び役務の用途を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標として、商標法第3条第1項第3号に該当する。 また、本願商標は、「コンピュータ」に係る指定商品及び指定役務中、上記商品及び役務以外の商品及び役務について使用されたときは、これがあたかも「サーバー,ストレージ,ネットワーク回線など,システム構築に必要なハードウェアをインターネット上で提供するクラウドサービス」に対応した若しくは関連する商品及び役務であるかのごとく、商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれがあるといえるものであるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。 (5)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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2021-011218

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