審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
商標拒絶査定不服審判

2021-010162

バンショカイセツ

審判番号
2021-010162
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2020-002379外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年07月30日
審決日
2022年08月03日
公報発行日
2022年10月28日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
T18 .13 -Z (W41)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号
識別力・商標の種類(本文から自動判定・参考)
識別力なし標準文字
論点(本文から自動抽出・参考)
要部・分離観察識別力品質表示役務の質方法・時期品質誤認指定商品・役務の補正濃い色は判断部分で検討された論点、薄い色は本文中で触れているもの
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号、特許法第150条第5項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2020-2379拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 9項目
理 由

第1 手続の経緯

本願は、令和2年1月8日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和2年11月18日付け:拒絶理由通知書
令和2年12月14日受付:意見書
令和3年4月28日付け:拒絶査定
令和3年7月30日受付:審判請求書
令和4年3月10日付け:審尋
令和4年4月15日受付:意見書、手続補正書

第2 本願商標

本願商標は、「板書解説」の文字を標準文字で表してなるところ、第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、登録出願されたものである。

その後、指定役務については、上記第1の手続補正により、第41類「問題集(先生が黒板に書く解説内容を記載したもの)を用いた知識の教授,図書及び記録の供覧,図書の貸与,書籍の制作,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),書画の貸与,通訳,翻訳」に補正されたものである。

第3 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、「板書解説」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、「板書(黒板などに字を書くこと)によって行う解説(よくわかるように物事を分析して説明すること。また、その説明)」ほどの意味合いで使用されている実情があるから、これを本願指定役務中、板書(黒板などに字を書くこと)によって行う解説(よくわかるように物事を分析して説明すること。また、その説明)に係る役務に使用しても、前記意味合いを認識させるにとどまり、単に役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第4 当審においてした審尋

当審において、本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性について、職権に基づく証拠調べを実施し、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し、審尋で、別掲の1~3のとおり、その結果を通知するともに、当審の暫定的見解について通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。

第5 審尋に対する請求人の意見の要点

請求人は、上記第4の審尋に対して、意見書において、要旨、以下のように主張した。

1 「板書解説」の文字全体は、「板書による説明すること」、「板書して説明すること」、「板書による説明内容」及び「板書して説明する説明内容」など、種々の意味合いを生じ得ると共に、「板書」及び「解説」の主語が先生であるのか、生徒であるのか、また、「説明」の直接目的語が「板書」であるのかなど、不明確な場合もあるので、いまだ漠然とした意味合いを想起させるにとどまるものである。そして、膨大なインターネット情報中、わずかな事例のみによっては、「板書解説」の語が、直ちに役務の質等を具体的かつ直接的に表したものと理解、認識させるとまではいい難いものである。

2 本願の補正後の指定役務中の「問題集(先生が黒板に書く解説内容を記載したもの)を用いた知識の教授」を取り扱う業界において、「板書解説」の文字が、役務の具体的な質等を表示するものとして普通に用いられていると認めるに足る事実は発見できない。また、当該役務との関係では、「対面の授業で黒板に書いて口頭で解説をする内容」は問題集に既に記載されているので、「対面の授業で黒板に書いて口頭で解説をすること」はもはや必要ない(時間の無駄になる)ので、取引者・需要者に「対面の授業で黒板に書いて口頭で解説をすることによる知識の教授」を認識させることはない。

3 以上より、本願商標は、その構成全体をもって特定の意味を有することのない一種の造語として認識されるというのが相当であるから、これをその指定役務について使用しても、役務の質等を表示したものとはいえず、自他役務の識別標識としての機能を十分に果たし得るものである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当しない。

第6 当審の判断

1 商標法第3条第1項第3号該当性について

本願商標は、上記第2のとおり、「板書解説」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「板書」の文字は「黒板などに字を書くこと。」の意味を、「解説」の文字は「よくわかるように物事を分析して説明すること。また、その説明。」の意味をそれぞれ有する語である(広辞苑 第七版)。そして、各語は、我が国において広く一般的に親しまれている平易な語であるから、本願商標は、これに接する取引者、需要者に、全体として「板書による解説」ほどの意味合いを容易に理解させるものである。

また、原審の拒絶理由通知書及び拒絶査定で示した事例(別掲の4、5)や別掲の1~3の事例があるように、「知識の教授」の役務を提供する業界において、「板書解説」の文字が、「板書による解説」や「板書して解説する」ほどの意味合いを理解させるものとして使用され、さらに、授業等において、板書による解説や板書して解説することが行われている実情が認められる。

そうすると、「板書解説」の文字からなる本願商標は、これに接する取引者、需要者に、「板書による解説」や「板書して解説する」ほどの意味合いを理解させるものである。

そして、本願の補正後の指定役務中、「問題集(先生が黒板に書く解説内容を記載したもの)を用いた知識の教授」は、「先生が黒板に書く解説内容を記載した問題集を用いた知識の教授」と言い換えられるものであり、当該「黒板に書く解説内容」は「板書による解説」そのものであることをも踏まえると、本願商標を、当該指定役務に使用しても、それが、「先生の板書による解説の問題集を用いた知識の教授」であること、すなわち、役務の提供の方法、質(内容)等を表示したものとして認識させるにとどまり、自他役務の識別標識としては認識し得ないというのが相当である。

したがって、本願商標は、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。

2 請求人の主張について

請求人は、「板書解説」の文字全体は、辞書に載録されているものではなく、当該文字からは、「板書して説明すること」や「板書による説明内容」など、種々の意味合いを生じ得ると共に、「板書」及び「解説」の主語が先生であるのか、生徒であるのか、また、「説明」の直接目的語が「板書」であるのかなど、不明確な場合もあり、いまだ漠然とした意味合いを想起させるにとどまるものであって、膨大なインターネット情報中、わずかな事例のみによっては、「板書解説」の語が、直ちに役務の質等を具体的かつ直接的に表したものと理解、認識させるとまではいい難く、本願商標は、その構成全体をもって特定の意味を有することのない一種の造語として認識されるものであるから、本願商標は、これをその指定役務に使用したときに、商標法第3条第1項第3号に該当しない旨主張する。

しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号にいう役務の質に該当するというには、我が国の取引者、需要者が役務の質を表示するものとして認識するものであれば足りるといえるものである。

そして、請求人主張のように、「板書解説」の文字から種々の意味合いを生じる場合があるとしても、それが板書して解説するものや板書による解説に関するものであることに何らかわりはないというべきである。また、当該解説それ自体や当該解説を行うことに関し、「知識の教授」の役務との関係では、当該解説をする者(知識を教授する者)が、その解説を受ける者(知識を教授される者)に対し提供する役務であることから、その主語は、請求人主張のように、先生や生徒などに限定されることを要するものではない。

また、本願商標は、我が国において広く一般的に親しまれている平易な語である「板書」及び「解説」の2語を組み合わせたと直感させるものというのが自然であるし、これらを組み合わせた「板書解説」の文字は、全体として「板書による解説」ほどの意味合いを容易に理解させるものである。

さらに、授業等の知識を教授する場面において、板書による解説や板書して解説することが行われている実情が認められ、別掲の事例があるように、「板書解説」の文字が、「板書による解説」や「板書して解説する」ほどの意味合いを理解させるものとして使用されている一方、上記1のとおり、本願の補正後の指定役務中、「問題集(先生が黒板に書く解説内容を記載したもの)を用いた知識の教授」は、「先生が黒板に書く解説内容を記載した問題集を用いた知識の教授」と言い換えられるものであり、当該「黒板に書く解説内容」は「板書による解説」そのものであることをも踏まえると、本願商標は、当該役務との関係において、「先生の板書による解説の問題集を用いた知識の教授」であるという役務の提供の方法、質(内容)等を表したと取引者、需要者に、認識させるものであって、十分に直接的かつ具体的である。

したがって、請求人の上記主張は採用することができない。

3 まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2021-010162

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ根拠条文の審決2,703件(3条1項3号)
  • 2022-003786拒絶査定不服審判 / 2026-06-30 / 原査定取消(特許/登録すべき)キセーセン
    共通の条文: 3条1項3号
  • 2022-003787拒絶査定不服審判 / 2026-06-30 / 原査定取消(特許/登録すべき)オーショーセン
    共通の条文: 3条1項3号
  • 2022-003788拒絶査定不服審判 / 2026-06-30 / 原査定取消(特許/登録すべき)オーザセン
    共通の条文: 3条1項3号
  • 2022-003789拒絶査定不服審判 / 2026-06-30 / 原査定取消(特許/登録すべき)オーイセン
    共通の条文: 3条1項3号
  • 2022-003790拒絶査定不服審判 / 2026-06-30 / 原査定取消(特許/登録すべき)メージンセン
    共通の条文: 3条1項3号
検索でもっと見る →
同じ論点・分野の審決(審決分類)404件(13・W41)
  • 2022-003786拒絶査定不服審判 / 2026-06-30 / 原査定取消(特許/登録すべき)キセーセン
    共通の審決分類: 13・W41
  • 2022-003787拒絶査定不服審判 / 2026-06-30 / 原査定取消(特許/登録すべき)オーショーセン
    共通の審決分類: 13・W41
  • 2022-003788拒絶査定不服審判 / 2026-06-30 / 原査定取消(特許/登録すべき)オーザセン
    共通の審決分類: 13・W41
  • 2022-003789拒絶査定不服審判 / 2026-06-30 / 原査定取消(特許/登録すべき)オーイセン
    共通の審決分類: 13・W41
  • 2022-003790拒絶査定不服審判 / 2026-06-30 / 原査定取消(特許/登録すべき)メージンセン
    共通の審決分類: 13・W41

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存