2021-009260
ローラチェーン
- 審判番号
- 2021-009260
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2017-078713外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年07月12日
- 審決日
- 2022年05月23日
- 公報発行日
- 2022年07月29日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社江沼チヱン製作所
- 【請求人代理人】松田 忠秋
- 分類
- P18 .121-WY (F16G)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第17条の2第5項第1号、特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 8項目
第1 手続の経緯
本件に係る出願は、平成29年4月12日の出願であって、令和3年1月26日付けで拒絶理由通知がされ、同年3月19日に意見書が提出されるとともに手続補正がされ、同年4月21日付けで拒絶査定(以下、「原査定」という。)がされ、これに対し、同年7月12日に拒絶査定不服審判の請求がされるとともに手続補正がされたものである。
第2 令和3年7月12日にした手続補正について
令和3年7月12日にした手続補正(以下、「本件補正」という。)は、令和3年3月19日にした手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1~5について、請求項3~5を削除するものであるから、特許法第17条の2第5項第1号に掲げる請求項の削除を目的とするものである。
本件補正は、請求項3~5を削除するものであるから、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された事項の範囲内においてするものであることが明らかなので、同法同条第3項の規定に適合する。
第3 本願発明について
本件に係る出願の請求項1~2に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明2」という。)は、本件補正で補正された特許請求の範囲の請求項1~2に記載された事項により特定される発明であり、以下のとおりの発明である。
【請求項1】
ピン、ブシュを介して屈曲自在に連結する内プレート、外プレートと、前記ブシュを介して前記内プレートの間に装着するローラと、前記内プレートの外面側に突出する前記ブシュの先端部を介して前記内プレート、外プレートの間に介装するシールリングとを備えてなり、前記外プレートは、両端部の各ピン孔と同心円状の内面側の凹部、外面側の凸部を形成し、前記凹部の内部形状、前記凸部の外部形状を同形同大の円錐台形に揃えるとともに前記凹部の底面、前記凸部の上面を前記ピン孔より大きく形成し、前記凹部には、前記ブシュの先端部とともに前記シールリングを収納することを特徴とするローラチェーン。
【請求項2】
前記凹部の底面から前記凸部の上面までの厚さを前記外プレートの板厚に合わせることを特徴とする請求項1記載のローラチェーン。
第4 原査定の概要
原査定の概要は次のとおりである。
この出願の請求項1~2、4~5に係る発明は、以下の引用文献1~3、6に基いて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
引用文献1.実願昭52-175964号(実開昭54-101248号)のマイクロフィルム
引用文献2.特開2014-25526号公報
引用文献3.特開2009-210017号公報(周知技術を示す文献)
引用文献6.特開2010-270774号公報(新たに追加された文献)
第5 当審の判断
1.引用文献に記載された事項及び引用発明
(1)引用文献2に記載された事項及び引用発明
引用文献2には、以下の事項が記載されている。なお、下線は当審が付したものである(以下、同様。)。
ア「【技術分野】
【0001】
本発明は、1対の外プレートを連結するピンと1対の内プレートを連結するブシュとの間に形成される潤滑空間を密封するパッキンを備えるシールチェーンに関する。
シールチェーンは、例えば、コンベヤチェーンまたは伝動チェーンとして使用され、搬送機械や自動車などに使用される。」
イ「【発明が解決しようとする課題】
【0004】
シールチェーンが、例えば、上限温度が200℃以上の使用温度域で使用される場合に、シール部材としてのパッキンがゴム製のシールリング(例えば、Oリング)であると、該シールリングを形成しているゴムに軟化や劣化が生じやすいこと、および、潤滑油の粘度が低下して、その流動性が増大したときに、シールリングのシール性が低下して、潤滑剤が漏出しやすくなることから、チェーンの潤滑保持性能が低下するという問題があった。
また、コンベヤチェーンなどの大型チェーンにおいては、固体潤滑剤からなるスリーブの使用も可能であるが、小型のチェーンにおいては、ピンとブシュとの間に形成される潤滑空間が非常に小さいため、該潤滑空間に前記スリーブを組み込むことが極めて困難であり、チェーンの組立性が低下するという問題があった。
【0005】
本発明は、前述の課題を解決するものであって、その目的は、外リンクの外プレートまたは内リンクの内プレートの形状を工夫することにより、外プレートおよび内プレートの間に配置されるパッキンによるシール性が向上して、潤滑保持性能が向上し、高温環境での使用時にも良好な潤滑保持性能を発揮するシールチェーンを提供することである。
本発明の他の目的は、さらに、環状板形状のパッキンを備えながら、幅方向で小型化したシールチェーンを提供することである。
本発明の他の目的は、さらに、パッキンが、高温環境においても、潤滑空間に収容される潤滑剤として潤滑油またはグリースを使用を可能とするシール性を発揮することにより、良好な組立性が確保されるシールチェーンを提供することである。」
ウ「【0024】
図1,図2を参照すると、チェーン100は、それぞれが1対の外プレート110および1対のピン115を有する複数の外リンク101と、それぞれが1対の内プレート120、1対のブシュ125および1対のローラ129を有する複数の内リンク102と、それぞれが各ピン115を囲んで配置される複数のパッキン150とを備える無端チェーンである。
【0025】
チェーン100において、1対の外プレート110が1対のピン115により連結された外リンク101と、幅方向で1対の外プレート110の間に配置される1対の内プレート120が1対のブシュ125により連結された内リンク102とは、ブシュ125がピン115に回動可能に外嵌合されることにより、長手方向に交互に、かつ、ピン115または屈曲中心線Lを中心に回動可能に連結されている。ローラ129は、ブシュ125に外嵌合されて回動可能に支持され、前記スプロケットと噛合可能である。」
エ「【0029】
外プレート110および内プレート120のうちの一方のプレートとしての外プレート110は、幅方向での押圧力により圧縮されて弾性変形を生じている圧縮状態(以下、単に「圧縮状態」という。)のパッキン150(図2,図3に実線で示される。)の全体を収容する凹部130を有する。凹部130は、外プレート110の内側面112に、周方向でピン115を全周に亘って囲む形状に、エンボス加工により形成される。
前記押圧力は、ローラ129が装着された内リンク102が、外リンク101に組み付けられる際に、前記弾性変形を生じていない状態である自然状態のパッキン150(図3に二点鎖線で示される。)が凹部130に仮保持されている状態で、1対のピン115に組み付けられ、さらに各ピン115が各外プレート110と圧入による結合状態になるときに、パッキン150に作用する力である。
【0030】
凹部130は、幅方向に面すると共に圧縮状態のパッキン150を幅方向に押圧している環状の底壁面131と、底壁面131に連続すると共に径方向に面する環状の外周壁面132とを有する。底壁面131には、ピン孔111が開口している。外周壁面132は、底壁面131との境界132aにおいて底壁面131に連続する面であり、かつ境界132aから、幅方向に、傾斜(直線状の傾斜のほかに、湾曲状の傾斜も含まれる。)状態で、または平行状態で延びている。
【0031】
外周壁面132は、幅方向に傾斜状態で延びている断面形状が円弧状(すなわち、R形状)の接続面133と、幅方向にほぼ平行な平行面134とから構成される。平行面134に連続している湾曲面である接続面133は、外周壁面132における底壁面131との接続部分(または、底壁面131から平行面134への移行面)であり、凹部130の隅壁面である。
平行面134は、ピン115、および、該ピン115と同心であるときの自然状態のパッキン150の外周面153と、ほぼ同心の面である。」
オ「【0033】
外プレート110および内プレート120のうちの他方のプレートとしての内プレート120は、ブシュ125の端部126と共に凹部130に隙間嵌め状態で嵌合する凸部140を有する。端部126および凸部140は、前記押圧力でパッキン150を押圧する押圧部である。
凸部140は、内プレート120の外側面122に、周方向でピン115およびブシュ125を全周に亘って囲む形状に、エンボス加工により形成される。凸部140は、幅方向に面すると共に自然状態のパッキン150を前記押圧力で幅方向に押圧している頂壁面141と、径方向に面する外周壁面142および内周壁面143とを有する。内周壁面143は、ブシュ孔121を形成している孔壁面121aの一部を兼ねる。底壁面131および頂壁面141は、幅方向にほぼ直交するほぼ平面である。
【0034】
組立完了状態のチェーン100における凹部130および凸部140の嵌合状態で、径方向で対向する外周壁面132の平行面134と外周壁面142の間には、径方向隙間C1が形成され、また、幅方向で対向する内側面112の対向面112aと外側面122の対向面122aとの間には、内側面112および外側面122における最小の幅方向隙間C5が形成され、内側面112および外側面122がパッキン150を介して非接触状態に維持される。
なお、最小隙間C5は、チェーン100の走行時において、両対向面112a,122aが幅方向で当接することにより、幅方向でのパッキン150の過度の圧縮が防止されるように設定されてもよい。
【0035】
パッキン150は、幅方向で隣り合う外プレート110および内プレート120において、内側面112および外側面122の間に、ピン115を周方向で全周に亘って囲んで配置されていて、潤滑空間103を密封する。パッキン150は、耐熱性の固体潤滑剤としてのグラファイトから形成されている環状板であり、グラファイト100%、好ましくは天然黒鉛100%の組成の素材が、加圧成形により形成された部材である。
【0036】
自然状態のパッキン150は、外側面151、内側面152、外周面153および内周面154を有し、ほぼ長方形の断面形状(図3参照)を有する。自然状態のパッキン150において、内周面154により規定される内径は、ピン115の外径とほぼ同じであり、ピン115への装着の容易性の観点からは、ピン115に遊嵌される程度の大きさであることが好ましい。また、自然状態のパッキン150において、外周面153により規定される外径は、平行面134の径とほぼ同じである。
【0037】
凹部130に一部が収容されて保持されている自然状態のパッキン150(例えば、図3に二点鎖線で示される状態である。)は、外リンク101と内リンク102とが互いに組み付けられる際に、凸部140およびブシュ125の端部126より前記押圧力で押圧されて、凹部130内で幅方向に圧縮されて弾性変形する。
この弾性変形により、外プレート110の内側面112および内プレート120の外側面122には、パッキン150と接触している環状の外側シール面160および内側シール面170がそれぞれ形成され、ピン115の外周面117およびブシュ125の端面126aには、いずれも環状の径方向内方シール面181および端部シール面182がそれぞれ形成される。これらシール面160,170,181,182のそれぞれは、その全体で、パッキン150を形成しているグラファイトとの接触となる。
【0038】
外側シール面160および内側シール面170のうちの一方のシール面としての外側シール面160は、環状の幅方向シール面としての外側幅方向シール面161と、径方向に面する環状の径方向シール面162とを有する。凹部130において、底壁面131には、その全体に、外側幅方向シール面161が形成され、外周壁面132には、接続面133の全体および平行面134の一部に、外側幅方向シール面161に連続する径方向シール面162が形成される。
外側シール面160および内側シール面170のうちの他方のシール面としての内側シール面170は、環状の幅方向シール面としての内側幅方向シール面171を有する。凸部140において、頂壁面141には、その全体に、内側幅方向シール面171が形成される。
【0039】
パッキン150が自然状態から圧縮状態になるときの弾性変形により、パッキン150は、外周縁部150oおよび内周縁部150iからなる周縁部において、径方向外方および径方向内方にそれぞれ伸びる弾性変形である径方向伸び(以下、「径方向伸び」という。)を生じる。
そして、外周縁部150oと接触している径方向外方シール面である径方向シール面162は、外周縁部150oでの径方向外方への径方向伸びを制限する。一方、内周縁部150iと接触している径方向内方シール面181は、内周縁部150iでの径方向内方への径方向伸びを制限する。」
カ「【0043】
次に、前述のように構成された実施例の作用および効果について説明する。
チェーン100は、外リンク101と内リンク102とが、ブシュ125がピン115に外嵌合されることで、長手方向に交互に屈曲可能に連結され、ピン115とブシュ125との間に形成されて潤滑剤が収容されている潤滑空間103を密封する環状板形状のパッキン150が、幅方向で隣り合う外プレート110および内プレート120の間にピン115を囲んで配置されている。
これにより、パッキン150は、外プレート110および内プレート120間において、潤滑空間103に存する潤滑剤の漏出を防止すること、および、潤滑空間103へのチェーン100の外部からの異物(粉塵、水分など)の侵入を防止することができる。
【0044】
パッキン150が外プレート110および内プレート120により幅方向に圧縮されて弾性変形を生じている圧縮状態で、外プレート110および内プレート120には、外側シール面160および内側シール面170がそれぞれ形成され、外側シール面160および内側シール面170は、外側幅方向シール面161および内側幅方向シール面171をそれぞれ有し、外側シール面160は、径方向シール面162を有する。
これにより、パッキン150は、幅方向に圧縮された圧縮状態で、径方向への弾性変形である径方向伸びを生じることから、外側幅方向シール面161および内側幅方向シール面171に、幅方向でのシール圧を作用させるほかに径方向シール面162に、径方向でのシール圧を作用させる。このため、径方向シール面162が形成されるように、外プレート110または内プレート120の形状を工夫することにより、環状板形状のパッキン150の径方向での大型化を回避することができるうえ、該パッキン150によるシール性を向上させることができ、したがってチェーン100の潤滑保持性能を向上させることができる。さらに、パッキン150が耐熱性を有することで、チェーン100が高温環境で使用される場合にも、良好な潤滑保持性能を発揮させることができる。
【0045】
しかも、パッキン150が、耐熱性の固体潤滑剤から形成されている環状板であることにより、外プレート110および内プレート120の、パッキン150との接触は、自己潤滑性を有する固体潤滑剤との接触になるので、高温環境においても、外リンク101および内リンク102が相対的に屈曲するときの外リンク101および内リンク102とパッキン150との間での摺動抵抗が減少して、チェーン100の屈曲抵抗を低減することができる。」
キ「【0053】
図6を主に参照し、図3を適宜を参照すると、第3実施例のシールチェーン300において、外プレート110に対して非接触状態にあるブシュ325の各端部326は、内プレート120を貫通して外プレート110に向かって突出している突出部326pを有する。突出部326pにおいて、ブシュ325の外周面327には、前記弾性変形により圧縮状態にあるパッキン150の内周縁部150iと接触している径方向内方シール面381が形成される。
【0054】
この第3実施例によれば、第1実施例と共通または相当する構造により奏される作用および効果に加えて、次の作用および効果が奏される。
ブシュ325の突出部326pの外周面327には、第1実施例のピン115の外周面117に形成される径方向内方シール面181と同様に、内周縁部150iと接触している径方向内方シール面381が形成される。これにより、外周縁部150oおよび内周縁部150iでのパッキン150の径方向伸びが、径方向シール面162および径方向内方シール面381により、それぞれ制限されるので、径方向シール面162および径方向内方シール面381に対するシール圧が大きくなり、パッキン150によるシール性が向上する。」
ク「【図1】
[図:0001385934000001.jpg]
」
ケ「【図6】
[図:0001385934000002.jpg]
」
コ 摘記事項ケから、ブシュ325の突出部326pは、外プレート110の凹部130においてパッキン150とともに収納されていることが看取できる。
以上の事実から、引用文献2には、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。
(引用発明)
「1対の外プレート110が1対のピン115により連結された外リンク101と、幅方向で1対の外プレート110の間に配置される1対の内プレート120が1対のブシュ325により連結された内リンク102とは、ブシュ325がピン115に回動可能に外嵌合されることにより、長手方向に交互に、かつ、ピン115または屈曲中心線Lを中心に回動可能に連結され、内リンク102は1対の内プレート120、1対のブシュ325および1対のローラ129を有し、外プレート110に対して非接触状態にあるブシュ325の各端部326は、内プレート120を貫通して外プレート110に向かって突出している突出部326pを有し、パッキン150は、幅方向で隣り合う外プレート110および内プレート120において、内側面112および外側面122の間に、ピン115を周方向で全周に亘って囲んで配置され、突出部326pにおいて、ブシュ325の外周面327には、前記弾性変形により圧縮状態にあるパッキン150の内周縁部150iと接触している径方向内方シール面381が形成されていて、潤滑空間103を密封し、外プレート110は、圧縮状態のパッキン150の全体を収容する凹部130を有し、凹部130は、外プレート110の内側面112に、周方向でピン115を全周に亘って囲む形状に、エンボス加工により形成され、ブシュ325の突出部326pは、外プレート110の凹部130においてパッキン150とともに収納されている、チェーン100。」
(2)引用文献1に記載された事項
引用文献1には、以下の事項が記載されている。
ア「ピン連結板6の中央部を外側(第4図)又は内側(第5図)へ圧出膨出させてリブ11a・11bを形成すると,ピン連結板6の曲りが押さえられて剛性が向上する。又第6図(当審注:第10図の誤記と認められる。)に示すように前記圧出膨出部9の基部を外側へ膨出させて,リング8の係合溝12を形成すると,グリス保持が確実となり,連結板缶の捩れによるリング8の破損を防止できる。」(明細書第4ページ第7行~第14行)
イ「
[図:0001385934000003.jpg]
」(第4図)
ウ「
[図:0001385934000004.jpg]
」(第9図~第10図)
(3)引用文献3に記載された事項
引用文献3には、以下の事項が記載されている。
ア「【技術分野】
【0001】
本発明は、伝動用ローラチェーン、搬送用コンベヤチェーンなどに用いるチェーン本体が継手リンクユニットによって無端状に連結されてなる継手リンクユニット付き無給油チェーンに係るものである。」
イ「【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、前述したような従来のシールチェーンでは、継手リンクの外プレートおよび継手プレートと該外プレートおよび継手プレートに対向するチェーン本体の内プレートとの間を密封して継手ピンとブシュとの間に注入された潤滑油のシール効果を持続させるために、シールリングが押圧状態で配置されており、このような押圧状態の押圧力によって、外プレートおよび継手プレートと内プレートとの間の相対的な屈曲抵抗、すなわち、チェーン自体の屈曲抵抗が大きくなるという問題があった。
【0004】
また、シールリングが外プレートや継手プレートや内プレート等に対して摺接摩耗することに起因してシール効果が低下することを防止するために、シールリングと接触する外プレートおよび継手プレートの内側面と内プレートの外側面の表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要があり、その表面仕上げ加工の加工負担が増加するという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、従来の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、プレート強度の低下を回避しつつチェーン製造負担を大幅に軽減するとともに、チェーン稼動時における継手リンクユニットの継手ピンとチェーン本体のブシュとの間に封入された潤滑油の外部漏出と外部塵埃の侵入を防止して、しかも、チェーン本体の連結ピンとブシュとの間に封入された潤滑油の外部漏出と外部塵埃の侵入を防止する継手リンクユニット付き無給油チェーンを提供することである。」
ウ「【0033】
まず、本発明の第1実施例である継手リンクユニット付き無給油チェーン100は、図1および図2に示すように、チェーン本体110と、このチェーン本体110の両端を相互に連結する継手リンクユニット120とから構成されている。
チェーン本体110は、図1および図2に示すように、ローラ111を外嵌した前後一対のブシュ112の両端部を左右一対の内プレート113のブシュ圧入孔に圧入嵌合してなる内リンク114と、ブシュ112内にそれぞれ貫通する前後一対の連結ピン115の両端部を左右一対の外プレート116のピン圧入孔に圧入嵌合してなる外リンク117とが、チェーン長手方向に交互に連結されることで構成されている。
また、継手リンクユニット120は、図1乃至図3に示すように、チェーン本体110の両端に位置するブシュ112内にそれぞれ貫通する前後一対の継手ピン121と、継手ピン121の基端部を前後一対の継手ピン圧入孔に圧入嵌合する圧入プレート122と、継手ピン121の先端部を前後一対の継手ピン孔に遊嵌する遊嵌プレート123と、遊嵌プレート123の外側面から突出した継手ピン121の先端部に形成されたクリップ嵌着用溝部に嵌着されて継手ピン121の先端部を遊嵌プレート123の外側面に位置決めして締結する締結手段124としてのクリップとから構成されている。
なお、前述した遊嵌プレート123は、一般に継手プレートと称されている。
そして、チェーン本体110のブシュ112の内周面とチェーン本体110の連結ピン115の外周面との間、および、チェーン本体110のブシュ112の内周面と継手リンクユニット120の継手ピン121の外周面との間には、潤滑油が封入されている。」
エ「【0038】
なお、このシール環状体130として図5に示すような合成ゴムからなるOリングを採用しても良く、このOリングからなるシール環状体130aは、遊嵌プレート123のブシュ軸支用環状凹部123aとブシュ突出端部112aの対向面間に介在した状態で継手ピン121の外周面に圧嵌されている。」
オ「【図5】
[図:0001385934000005.jpg]
」
(4)引用文献6に記載された事項
引用文献6には、以下の事項が記載されている。:
ア「【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送コンベヤチェーン、伝動チェーンなどに用いる長寿命チェーンに係るものであって、特に、前後一対のブシュの両端部を左右一対の内プレートのブシュ圧入孔に圧入嵌合してなる内リンクと前記ブシュ内にそれぞれ貫通する前後一対の連結ピンの両端部を左右一対の外プレートのピン圧入孔に圧入嵌合してなる外リンクとがチェーン長手方向に交互に連結され、前記ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間に潤滑油を介在させてなる長寿命チェーンに関する。」
イ「【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述したような従来のローラチェーンでは、ブシュの内周面とピンの外周面との間および外プレートの内側面と内プレートの外側面との間における狭い間隙に起因して、ブシュとピンとの間に注入された潤滑油に対して毛管現象が働き、潤滑油が外プレートの内側面と内プレートの外側面との間から外部漏出するという問題があった。
【0005】
また、このような毛管現象に起因した潤滑油の外部漏出を防止する手段として、内プレートの外側面と外プレートの内側面との間にOリング等のシール部材を配置して内プレートと外プレートとの間からの潤滑油の外部漏出を防止することが一般に知られている。
このようなシール部材を採用した場合、シール部材を押圧状態で配置するため、外プレートと内プレートとの間の相対的な屈曲抵抗が大きくなるという問題があり、また、シール部材の摺接摩耗を防止するために内プレートの外側面と外プレートの内側面の表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要があるため、表面仕上げ加工の加工負担が増加するという問題があり、そして、チェーンの部品点数、組立工数が多くなるため、チェーンの組立性が悪くなるという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、従来の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、チェーン製造負担を増加させることなく、毛管現象に起因した潤滑油の外部漏出を抑制し、しかも、長期に亘る円滑なチェーンの屈曲摺動を実現するとともに、外プレートおよび内プレートの強度低下を回避する長寿命チェーンを提供することである。」
ウ「【0014】
請求項1に係る本発明の長寿命チェーンによれば、外プレートの内側面に凹設された外プレート側環状凹部が、内プレートの外側面から一部突出したブシュ突出端部を囲繞するブシュ突出端部保持領域と、このブシュ突出端部保持領域を囲繞する漏出遮断空隙領域とで構成されていることにより、ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間および外プレート側環状凹部の内側面とブシュ突出端部の端面との間の狭い間隙に毛管現象により保留されていた潤滑油がこの狭い間隙の出口側に連通して急激に広がる漏出遮断空隙領域で毛管現象によって浸透する力を消失するため、外プレート側環状凹部の漏出遮断空隙領域への潤滑油の漏出を物理的に阻止してブシュの内周面と連結ピンの外周面との間に潤滑油を確実に保持できる。
その結果、ブシュの内周面と連結ピンの外周面の摩耗損傷を低減でき、チェーン摩耗伸びを長期に亘って防止できる。
【0015】
また、外プレート側環状凹部が凹部形状を呈していることにより、潤滑油の外部漏出を阻止する疎油性または撥油性の注入剤を外プレート側環状凹部の漏出遮断空隙領域に注入した際にも、この外プレート側環状凹部が疎油性または撥油性の注入剤を確実に保持するため、外プレート側環状凹部の漏出遮断空隙領域による潤滑油の外部漏出の阻止効果を向上できる。
【0016】
また、ブシュが内プレートの外側面から一部突出していることにより、チェーン稼動時に内リンクが外リンクに対してチェーン幅方向にスキュー、揺動、若しくは、偏在した場合であっても、摺動面積の小さいブシュ突出端部の端面と外プレート側環状凹部の内側面とを相互に接触させて、摺動面積の大きい内プレートの外側面と外プレートの内側面との接触を完全に阻止するため、外プレートの内側面と内プレートの外側面とに表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施すことなく、長期に亘る円滑なチェーンの屈曲摺動を実現できる。
【0017】
また、外プレートと内プレートとの間には、押圧状態で配置したシール部材を別部品として設けていないので、チェーン稼動時に円滑に屈曲して周回走行するとともにチェーン部品点数の増加を回避できる。
【0018】
また、外プレートと内プレートとの間にシール部材を設けた場合、シール部材の摺接摩耗を防止して潤滑油の密封性を維持するために、シール部材と接触する外プレートの内側面と内プレートの外側面とに表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要があるが、本発明の長寿命チェーンでは、従来のような表面仕上げ加工を施す必要がなく、チェーンの製造負担を軽減できる。」
エ「【0059】
また、外プレート側環状凹部351は、図5に示すように、外プレート350の内側面をピン圧入孔と同軸の拡径状態で凹陥させてオフセット状態で外側面に膨出させるエンボス加工で形成されている。
【0060】
なお、本発明の長寿命チェーン300で言うところの「オフセット状態」とは、内プレート側環状凹部311および外プレート側環状凹部351とそれ以外のプレート部分とがプレート厚み方向にずれて段差状を呈している状態を意味している。
【0061】
このようにして得られた本実施例の長寿命チェーン300は、外プレート350の内側面に外プレート側環状凹部351のみが形成されているため、本発明の第1実施例である長寿命チェーン100の場合と比較して、内プレート310の外側面に内プレート側環状凹部を形成していない分だけ、チェーン製造負担を低減できる。」
オ「【図5】
[図:0001385934000006.jpg]
」
2.対比、判断
(1)本願発明1について
ア 対比
本願発明1と引用発明とを対比する。
引用発明の「外プレート110」、「内プレート120」、「ブシュ325」、「ピン115」及び「チェーン100」は、それぞれ本願発明1の「外プレート」、「内プレート」、「ブシュ」、「ピン」及び「ローラチェーン」に相当する。
そして、引用発明の「1対の外プレート110が1対のピン115により連結された外リンク101と、幅方向で1対の外プレート110の間に配置される1対の内プレート120が1対のブシュ325により連結された内リンク102とは、ブシュ325がピン115に回動可能に外嵌合されることにより、長手方向に交互に、かつ、ピン115または屈曲中心線Lを中心に回動可能に連結され」ることは、本願発明1の「内プレート、外プレート」が「ピン、ブシュを介して屈曲自在に連結する」ことに相当する。
また、引用発明の「ローラ129」は、「内リンク102は1対の内プレート120、1対のブシュ325および1対のローラ129を有」するのであるから、本願発明1の「前記ブシュを介して前記内プレートの間に装着するローラ」に相当する。
引用発明の「パッキン150」は、「外プレート110に対して非接触状態にあるブシュ325の各端部326は、内プレート120を貫通して外プレート110に向かって突出している突出部326pを有し、パッキン150は、幅方向で隣り合う外プレート110および内プレート120において、内側面112および外側面122の間に、ピン115を周方向で全周に亘って囲んで配置され、突出部326pにおいて、ブシュ325の外周面327には、前記弾性変形により圧縮状態にあるパッキン150の内周縁部150iと接触している径方向内方シール面381が形成されていて、潤滑空間103を密封」するのであるから、「前記内プレートの外面側に突出する前記ブシュの先端部を介して前記内プレート、外プレートの間に介装するシール」の限りにおいて本願発明1の「前記内プレートの外面側に突出する前記ブシュの先端部を介して前記内プレート、外プレートの間に介装するシールリング」と一致する。
引用発明の「凹部130」は、「周方向でピン115を全周に亘って囲む形状」であるから、「ピン115」が挿入される「外プレート110」の孔と同心円状であって、当該「ピン115」が挿入される「外プレート110」の孔より大きく形成されていることが明らかである。
してみると、引用発明の「外プレート110は、圧縮状態のパッキン150の全体を収容する凹部130を有し、凹部130は、外プレート110の内側面112に、周方向でピン115を全周に亘って囲む形状に、エンボス加工により形成され、ブシュ325の突出部326pは、外プレート110の凹部130においてパッキン150とともに収納されている」は、「前記外プレートは、両端部の各ピン孔と同心円状の内面側の凹部を形成し、前記凹部の底面を前記ピン孔より大きく形成し、前記凹部には、前記ブシュの先端部とともに前記シールを収納する」限りにおいて本願発明1の「前記外プレートは、両端部の各ピン孔と同心円状の内面側の凹部、外面側の凸部を形成し、前記凹部の内部形状、前記凸部の外部形状を同形同大の円錐台形に揃えるとともに前記凹部の底面、前記凸部の上面を前記ピン孔より大きく形成し、前記凹部には、前記ブシュの先端部とともに前記シールリングを収納する」に一致する。
してみると、本願発明1と引用発明とは、以下の一致点で一致し、相違点1及び2で相違する。
(一致点)
ピン、ブシュを介して屈曲自在に連結する内プレート、外プレートと、前記ブシュを介して前記内プレートの間に装着するローラと、前記内プレートの外面側に突出する前記ブシュの先端部を介して前記内プレート、外プレートの間に介装するシールとを備えてなり、前記外プレートは、両端部の各ピン孔と同心円状の内面側の凹部を形成し、前記凹部の底面を前記ピン孔より大きく形成し、前記凹部には、前記ブシュの先端部とともに前記シールを収納するローラチェーン。」
(相違点1)
「シール」について、本願発明1は、「シールリング」であるのに対して、引用発明は、「パッキン150」である点。
(相違点2)
「外プレート」について、本願発明1は、「両端部の各ピン孔と同心円状の内面側の凹部、外面側の凸部を形成し、前記凹部の内部形状、前記凸部の外部形状を同形同大の円錐台形に揃えるとともに前記凹部の底面、前記凸部の上面を前記ピン孔より大きく形成」しているのに対して、引用発明は、「圧縮状態のパッキン150の全体を収容する凹部130を有」するが、「外面側の凸部」を備えず、「前記凹部の内部形状、前記凸部の外部形状を同形同大の円錐台形に揃えるとともに前記凹部の底面、前記凸部の上面を前記ピン孔より大きく形成」する構成ではない点。
イ 判断
事案に鑑み、上記相違点2について先に検討する。
引用文献6には、「外プレート側環状凹部351は、図5に示すように、外プレート350の内側面をピン圧入孔と同軸の拡径状態で凹陥させてオフセット状態で外側面に膨出させるエンボス加工で形成され」(段落【0059】)と記載されており、「「オフセット状態」とは、内プレート側環状凹部311および外プレート側環状凹部351とそれ以外のプレート部分とがプレート厚み方向にずれて段差状を呈している状態を意味している。」(段落【0060】)と記載されている。
また、【図5】の記載から、「外プレート350」の内側面の「凹陥」と、外側面の「膨出」は、同形同大の円錐台形であって、「外プレート350」を貫通する「ピン圧入孔」より大きく形成されていることが看取できる。
しかしながら、引用文献6は、そもそも「このようなシール部材を採用した場合、シール部材を押圧状態で配置するため、外プレートと内プレートとの間の相対的な屈曲抵抗が大きくなるという問題があり、また、シール部材の摺接摩耗を防止するために内プレートの外側面と外プレートの内側面の表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要があるため、表面仕上げ加工の加工負担が増加するという問題があり、そして、チェーンの部品点数、組立工数が多くなるため、チェーンの組立性が悪くなるという問題があった。」(段落【0005】)、「そこで、本発明は、従来の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、チェーン製造負担を増加させることなく、毛管現象に起因した潤滑油の外部漏出を抑制し、しかも、長期に亘る円滑なチェーンの屈曲摺動を実現するとともに、外プレートおよび内プレートの強度低下を回避する長寿命チェーンを提供することである。」(段落【0006】)、「外プレートと内プレートとの間には、押圧状態で配置したシール部材を別部品として設けていないので、チェーン稼動時に円滑に屈曲して周回走行するとともにチェーン部品点数の増加を回避できる。」(段落【0017】)、「また、外プレートと内プレートとの間にシール部材を設けた場合、シール部材の摺接摩耗を防止して潤滑油の密封性を維持するために、シール部材と接触する外プレートの内側面と内プレートの外側面とに表面粗さを小さくする表面仕上げ加工を施す必要があるが、本発明の長寿命チェーンでは、従来のような表面仕上げ加工を施す必要がなく、チェーンの製造負担を軽減できる。」(段落【0018】)と記載されているように、「外プレート」と「内プレート」との間に「シール部材」を設けないものである。
一方で、引用文献2には「・・・パッキン150は、幅方向に圧縮された圧縮状態で、径方向への弾性変形である径方向伸びを生じることから、外側幅方向シール面161および内側幅方向シール面171に、幅方向でのシール圧を作用させるほかに径方向シール面162に、径方向でのシール圧を作用させる。このため、径方向シール面162が形成されるように、外プレート110または内プレート120の形状を工夫することにより、環状板形状のパッキン150の径方向での大型化を回避することができるうえ、該パッキン150によるシール性を向上させることができ、したがってチェーン100の潤滑保持性能を向上させることができる。・・・」(段落【0044】)と記載されているとおり、「外プレート110または内プレート120の形状を工夫することにより、環状板形状のパッキン150の径方向での大型化を回避することができるうえ、該パッキン150によるシール性を向上させる」ものである。
してみると、引用発明の「凹部130」は、シール部材を設けることが予定されていないものあって、さらに、引用発明に引用文献6記載の「凹陥」及び「膨出」の形状を適用し、外プレート110の凹部130の内部形状を円錐台形に形成することは、引用発明のパッキン150による径方向シール面162を形成することができず、パッキン150の径方向伸びを制限することができなくなることを招き、結果的に引用発明の機能が失われることとなるから、引用発明に引用文献6記載の技術的事項を適用することに阻害要因がある。
そして、引用文献1や引用文献3の記載を参酌しても、「外プレート」の「両端部の各ピン孔と同心円状の内面側の凹部、外面側の凸部を形成し、前記凹部の内部形状、前記凸部の外部形状を同形同大の円錐台形に揃えるとともに前記凹部の底面、前記凸部の上面を前記ピン孔より大きく形成」し、当該凹部に「シールリング」を配置する構成は記載も示唆もされていない。
してみると、引用発明の外プレートについて、「両端部の各ピン孔と同心円状の内面側の凹部、外面側の凸部を形成し、前記凹部の内部形状、前記凸部の外部形状を同形同大の円錐台形に揃えるとともに前記凹部の底面、前記凸部の上面を前記ピン孔より大きく形成」することは、引用文献1、3、6に記載された技術的事項を勘案しても、当業者が容易に想到することができないものである。
したがって、上記相違点1について検討するまでもなく、本願発明1は、引用発明及び引用文献1、3、6に記載の技術的事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
(2)本願発明2について
本願発明2も、本願発明1の「外プレート」の「両端部の各ピン孔と同心円状の内面側の凹部、外面側の凸部を形成し、前記凹部の内部形状、前記凸部の外部形状を同形同大の円錐台形に揃えるとともに前記凹部の底面、前記凸部の上面を前記ピン孔より大きく形成」と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献1、3、6に記載の技術的事項に基いて容易に発明できたものとはいえない。
第6 まとめ
以上のとおり、本願発明1、2は、当業者が引用発明及び引用文献1、3、6に記載の技術的事項に基いて容易に発明をすることができたものではない。
したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2021-009260