商標拒絶査定不服審判
2021-009181
ファインブラック、ファイン
- 審判番号
- 2021-009181
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-063716
- 請求日
- 2021年07月09日
- 審決日
- 2022年11月01日
- 公報発行日
- 2022年12月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】日本金属株式会社
- 【請求人代理人】田中 伸一郎
- 【請求人代理人】中村 稔
- 【請求人代理人】松尾 和子
- 【請求人代理人】井滝 裕敬
- 【請求人代理人】▲吉▼田 和彦
- 【請求人代理人】藤倉 大作
- 【請求人代理人】相良 由里子
- 【請求人代理人】北原 絵梨子
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 松江
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 石塚 利恵
- 分類
- T18 .13 -WY (W06) / T18 .272-WY (W06)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-63716拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和2年5月22日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和2年10月28日付け:拒絶理由通知
令和2年12月10日 :意見書の提出
令和3年4月14日付け :拒絶査定
令和3年7月9日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「FINE BLACK」の文字を標準文字で表してなり、第6類「鉄及び鋼,帯鉄,帯鋼,圧延鋼材,鉄鋼二次製品,金属製管,金属の薄板及び厚板,鋼板,鋼管」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、「本願商標は、「FINE BLACK」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「FINE」の文字は、「品質のすぐれた、上等の、極上の。」、「BLACK」の文字は、「黒、黒い色。」(いずれも「ランダムハウス英和大辞典第2版」株式会社小学館)等の意味を有する語として、それぞれ一般的に知られているものであり、本願商標は全体として「上等な黒い色」程の意味合いを認識させるというのが相当である。そして、インターネット情報によれば、金属製商品を取り扱う業界において、金属系素材のカラーバリエーションとして、上等な黒い色を「ファインブラック」と称していることが認められ、実際に、「ファインブラック」と称する上等な黒色の金属製商品が取り扱われている。そうすると、本願商標を、その指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者に、「上等な黒い色の商品」であることを認識させるにとどまるから、商品の品質を普通に用いられる方法で表示するものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、「上等な黒い色の商品」以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審の判断
本願商標は、前記2のとおり、「FINE BLACK」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同じ大きさ及び同じ書体で、まとまりよく表してなるものである。また、本願商標の構成中、「FINE」の文字は「美しく立派なさま。微細で精巧なさま」の意味を、「BLACK」の文字は「黒いさま。黒色」等の意味を(いずれも「広辞苑第7版」(株式会社岩波書店)から引用)、それぞれ有するものである。
そして、「FINE BLACK」に通じる「ファインブラック」の文字が、本願の指定商品を取り扱う業界において、商品の品質(色彩)の一を表すものとして使用されている例が見受けられるものの、その数はわずかであり、また、「ファインブラック」の文字に係る色彩は、例えば日本産業規格(以下「JIS」という。)の慣用色名(請求人が提出した参考資料19)には掲載されておらず、JISで規定する「黒(くろ)」の色彩に比して、どのような色彩なのかは判然としない。
このような使用状況からすると、「FINE BLACK」又は「ファインブラック」の文字は、本願の指定商品の取引者、需要者の間において、具体的な色彩を表すものとして親しまれたものとはいい難く、かつ、「FINE BLACK」又は「ファインブラック」の文字は、一般の国語辞典や上述のJISの慣用色名に掲載されていないことも加味すると、本願商標に接した取引者、需要者をして、直ちに特定の商品の品質(色彩)想起させるとはいい難い。
さらに、当審における職権調査によっても、本願の指定商品を取り扱う業界において、「FINE BLACK」又は「ファインブラック」の文字が、商品の品質(色彩)を直接的、かつ、具体的に表示するものとして、取引上一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質(色彩)等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、商品の品質(色彩)を表示するものいうことはできず、かつ、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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