商標拒絶査定不服審判
2021-008796
ダツカンカクジンジ、ダツカンカク、ダツ、カンカクジンジ、カンカク
- 審判番号
- 2021-008796
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-089192
- 請求日
- 2021年07月02日
- 審決日
- 2022年05月25日
- 公報発行日
- 2022年08月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社アッテル
- 【請求人代理人】特許業務法人Toreru
- 【請求人代理人】宮崎 超史
- 【請求人代理人】土野 史隆
- 【請求人代理人】小林 健一郎
- 【請求人代理人】眞田 忠昌
- 【請求人代理人】辻本 依子
- 審判長/審判官
- 審判長 岩崎 安子
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 山根 まり子
- 分類
- T18 .16 -Z (W35)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-89192拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和2年7月17日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年1月5日付け:拒絶理由通知書
令和3年2月16日受付:意見書
令和3年4月1日付け:拒絶査定
令和3年7月2日受付:審判請求書
令和4年3月10日付け:審尋
第2 本願商標
本願商標は、「脱。感覚人事。」の文字を標準文字で表してなり、第35類に属する別掲1のとおりの役務を指定役務として、登録出願されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「脱。感覚人事。」の文字を標準文字で表してなるところ、人事を取り扱う分野において、「感覚に頼った人事」を「感覚的な人事」又は「感覚人事」と指称して問題視する実情があること等から、本願商標は全体として「感覚に頼った人事から抜け出す」ほどの意味を認識させるものといえる。そうすると、本願商標は、これをその指定役務中、人事に関係する役務に使用しても、需要者は「感覚に頼った人事から抜け出す」という役務の特質や優位性を表した宣伝広告を、普通に用いられる方法で表したものと理解するにとどまり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第4 当審においてした審尋
当審において、本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性について、職権に基づく証拠調べを実施し、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し、審尋で、別掲2のとおり、その結果を通知するともに、当審の暫定的見解について通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。
第5 審尋に対する請求人の意見の要点
請求人は、上記第4の審尋に対して、所定の期間内に何ら応答するところがない。
第6 当審の判断
1 商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、上記第2のとおり、「脱。感覚人事。」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「脱」の文字は「名詞の上に付いて、それからのがれ出る、そこから抜け出すなどの意を表す。」の、「感覚」の文字は「(美醜・善悪など物事について)感じとること。」の、「人事」の文字は「(会社や組織内での)個人の地位・職務・能力などに関する事柄。」(大辞林 第四版)の意味をそれぞれ有する語であって、各語は、我が国において広く一般的に親しまれている平易な語である。
そして、「脱」の語は、例えば、「安全性や経済性、廃棄物処理など多くの問題を抱える原子力発電にエネルギーの多くを依存する傾向を見直す考え方」の意味を有する「脱原発」の語、「サラリーマンをやめ、独立して店や会社を始めること」の意味を有する「脱サラ」(「脱サラリーマン」の略)の語、「近代社会を特徴づける産業社会に対し、1960年代以降の欧米や日本社会の新しいありようについていう語。物質的視点を基礎とする工業に代わって、知識・情報・サービスを扱う第三次産業が重要な役割を果たすとみなされる。」の意味を有する「脱工業化社会」の語などがあるように(前掲書)、脱却したい対象(語)の文字に冠して、「脱○○」のように当該○○から抜け出す等の意味合いにて、一般に広く使用されている語である。
また、本願商標の構成中、「感覚人事」の文字は、各構成文字の語義から「感覚的な人事」ほどの意味合いを容易に認識、理解されるものであるところ、原審の拒絶理由通知書で示した事例(別掲3)の他、別掲2のインターネット情報において、例えば「“脱”感覚人事」を実現するための適性診断テストを用いれば主観等よりも人物を高い精度で評価できる、感覚的なファクターではなくエビデンス重視の評価制度を組み込むことによって感覚人事・直観採用からの脱却をする、主観ではなく客観的データを人事判断に加えることで感覚人事を脱却する、社員のスキル等を適性検査によって可視化したデータによって最適配置を実施することで感覚人事から脱却する等のように、従業員の採用や人事異動などの人員配置等の場面において、感覚的な事項ではなく、客観的な事項に基づき、それら人員配置等を行うことが求められている実情が認められる。
また、本願商標の構成中、「。」部分は句点を表す記号にすぎず、この記号の有無によって語の意味が変わるものではない。
以上を踏まえると、「脱感覚人事」と同義と認められる「脱。感覚人事。」の文字からなる本願商標は、これに接する需要者に、全体として「感覚に頼った人事から抜け出す」ほどの意味合いを認識、理解されるものというのが相当である。
してみれば、本願商標をその指定役務中、人事管理や事業の管理及び組織等に関連する役務、例えば、「企業の人事管理のための適性検査,事業に関する指導及び助言,事業の管理に関する指導及び助言,事業の管理及び組織に関する指導及び助言,事業の組織に関する指導及び助言,人事管理に関する指導及び助言」に使用する場合、その需要者において、「感覚に頼った人事から抜け出す」ことと関連する又はそれを目的とする役務であるなど、その役務の宣伝広告等を普通に用いられる方法で表示したものとしてのみ認識されるにすぎないものというべきであって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標であるというのが相当である。
2 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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