商標拒絶査定不服審判
2021-008607
タチカワ
- 審判番号
- 2021-008607
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2019-052717
- 請求日
- 2021年06月30日
- 審決日
- 2022年03月08日
- 公報発行日
- 2022年04月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社たち川
- 【請求人代理人】多賀 久直
- 審判長/審判官
- 審判長 平澤 芳行
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 水落 洋
- 分類
- T18 .14 -WY (W3043)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項4号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第4号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2019- 52717拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、平成31年4月16日の出願であって、令和2年3月26日付けの拒絶理由の通知に対し、同年6月5日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同3年3月26日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年6月30日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正書が提出されたものである。
2 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第30類及び第43類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものであり、その後、上記1の手続の補正により、最終的に、第30類「パン」及び第43類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供」と補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
本願商標は、「たち川」の文字を、毛筆体で横書きにしてなるところ、その構成態様は特殊な態様で表されたものということはできず、普通に用いられる方法の域を脱しない方法で表されたものと判断される。
そして、「たち川」の文字は、「タチカワ」を表音とする語を表記したものと看取されるのが自然であるところ、「タチカワ」を表音とする語として、「太刀川」、「舘川」など複数の語が存在するとしても、「立川」の語を平仮名と漢字で表記したものとして看取する場合も少なくないとみるのが相当である。
また、「立川」の姓氏の者が全国におよそ25,100人存在することからすれば、「立川」の文字は、一般に認識されているありふれた氏といい得るものである。
さらに、例えば、本願商標の指定役務中の「飲食物の提供」との関係において、姓氏を店名等に使用する場合、「すず木」、「たか橋」、「田なか」などのように、漢字の一つを平仮名で表すことが広く行われており、「立川」についても、「たち川」と表すことが行われている実情がある。
そうすると、「たち川」の文字は、一般に認識されているありふれた氏である「立川」に通ずるものであるから、本願商標は、ありふれた氏を普通に用いられる方法の域を脱しない方法で表示する標章のみからなるものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当する。
4 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、「たち川」の文字を毛筆体で表してなるものであるから、普通に用いられる方法で表された標章といえるものである。
そして、その構成中の「たち」の文字は、「獣の臓腑」の意味を有する語(広辞苑第7版)であるが、当該「たち」を読みとする漢字をみたときには、例えば、「立」、「質」、「館」、「大刀・太刀」及び「達」など複数の語(いずれも前掲書)が認められる。
また、原審において示した「名字由来net」のウェブサイト(https://myoji-yurai.net/)によれば、「たちかわ」を読みとする姓氏は、「立川」のほか「大刀川」、「達川」、「舘川」、「刀川」、「建川」、「田地川」、「多知川」など複数認められる。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応する「たちかわ」の読みから、姓氏の一つである「立川」のみを想起させるものとはいい難いものである。
さらに、当審における職権調査によれば、「たち川」の文字が、世間一般にありふれた氏又は名称として採択・使用されているという事実は発見できなかった。
以上から、本願商標は、これをその指定商品及び指定役務に使用しても、ありふれた氏又は名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえないものであって、自他商品及び自他役務の識別標識機能を果たすものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第4号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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