商標拒絶査定不服審判
2021-007790
エイアイカメラセンサー、アイカメラセンサー、エイアイカメラ、アイカメラ、カメラセンサー
- 審判番号
- 2021-007790
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-090369
- 請求日
- 2021年06月15日
- 審決日
- 2022年08月31日
- 公報発行日
- 2022年11月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社オプティム
- 【請求人代理人】小木 智彦
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 青野 紀子
- 分類
- T18 .16 -Z (W0942)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号、商標法第4条第1項第16号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-90369拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「AI Camera Sensor」の文字を標準文字で表してなり、第9類「カメラ,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電子計算機用プログラム,携帯情報端末,スマートフォン,タブレット型コンピュータ,コンピュータソフトウェア(記憶されたもの)」及び第42類「クラウドコンピューティング,電子計算機用プログラムの提供,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」を指定商品及び指定役務として、令和2年7月21日に登録出願されたものである。
本願は、令和2年12月23日付けで拒絶理由が通知され、同3年2月12日に意見書が提出されたが、同年3月15日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和3年6月15日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「AI Camera Sensor」を標準文字で表してなるところ、その構成中の「AI」の文字部分は、「Artificial Intelligence」の略で「人工知能」を意味し、「Camera」の文字部分は、「カメラ、写真機」を、「Sensor」の文字部分は、「感知装置、センサー」をそれぞれ表すものである。そして、昨今、AIカメラにセンサーを組み合わせることで、データ処理分野における機能面での向上が図られたことにより、両者を組み合わせた製品の開発が多数行われている実情にある。そうすると、「AIカメラ」を想起させる「AI Camera」と「Sensor」の文字を組み合わせた本願商標をその指定商品又は指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、それが「AIカメラにセンサーを組み合わせた商品及びそれらに関する役務」であること、すなわち、商品の品質又は役務の質を表示したものと理解するにとどまり、結局、何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができないものといえる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、「AIカメラにセンサーを組み合わせた商品及びそれらに関する役務」以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれがあるため、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、別掲に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、その結果を請求人に対し、令和4年2月16日付け証拠調べ通知書をもって通知し、期間を指定してこれに対する意見を求めた。
4 証拠調べ通知に対する請求人の意見
上記3の証拠調べ通知に対して、請求人から何ら意見は提出されなかった。
5 当審の判断
(1)本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、上記1のとおり、「AI Camera Sensor」を標準文字で表してなるところ、その構成中の「AI」の文字は、「artificial intelligence」の略で「人工知能」の意味を有し(「広辞苑第七版」株式会社岩波書店)、「Camera」の文字は「カメラ、写真機」の意味を有し(「ジーニアス英和辞典 第5版」株式会社大修館書店)及び「Sensor」の文字は「感知装置、センサー」の意味を有する(同掲辞書)ものであって、各語の間には1文字分の空白を有しているから、本願商標は、「AI」の文字、「Camera」の文字及び「Sensor」の文字とを結合したものと容易に認識できるものである。
そして、別掲に記載のとおり、本願の指定商品及び指定役務の分野においては、「電気通信機械器具」の範ちゅうに含まれる「防犯カメラ,監視カメラ」との関係において、「AIカメラ」の文字は、「AI(人工知能)機能を有するカメラ」程の意味合いで、また、「カメラセンサ(ー)」の文字は、「センサー機能を有するカメラ」程の意味合いで使用されている事実が確認できるものである。
そうすると、本願商標は、これをその指定商品中、上記「防犯カメラ,監視カメラ」に使用した場合、本願商標に接する需要者は、「AI(人工知能)を搭載したセンサー機能を有するカメラ」程の意味合いを認識するにすぎないから、自他商品の識別標識として認識される商標とはいえないものである。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張
ア 請求人は、審判請求書において、本願商標から生じる観念は、例えば、「人工知能のようなカメラの機能を有したセンサー」、「人工知能技術によるカメラを有する機能を持ったセンサー」、「人工授精を撮影するカメラの機能を有するセンサー」、「アムネスティ インターナショナルが発表したカメラ機能を有したセンサー」など、人工知能や人工授精、アムネスティ インターナショナルに関するカメラという機能を有するセンサーであると、これまでにない抽象的なセンサーであると認識されるものであり、その意味は多義にわたるものであって、本願商標は広範な意味を生ずるものである旨、そして、たとえ本願商標の構成文字「AI」と「Camera」と「Sensor」にそれぞれ意味を有しているとしても、全体として極めて漠然とした広範な意味を生ずるものであるので、本願の指定商品及び指定役務との関連において一定の品質を表示するものとして一般需要者、取引者に認識されるものではない旨主張する。
しかしながら、上記(1)に述べたとおり、本願の指定商品中の「防犯カメラ,監視カメラ」の分野において、証拠調べ通知書で提示したとおり(別掲参照)、AIカメラ」の文字が「AI(人工知能)機能を有するカメラ」程の意味合いで、また、「カメラセンサ(ー)」の文字が「センサー機能を有するカメラ」程の意味合いで使用されている事実があるものであって、かつ、本願商標の文字構成より生じる全体の意味合いを考慮すれば、これに接する需要者は、本願商標は「AI(人工知能)を搭載したセンサー機能を有するカメラ」程の意味合いを認識するにすぎず、自他商品の識別標識として認識される商標とはいえない。
したがって、請求人の主張は採用できない。
イ 請求人は、過去の判決、審決及び登録例を挙げて、それらの判断を基準とすれば、本願商標全体として極めて漠然とした広範な意味を生ずるものであり、また、構成全体をもって、一体不可分の造語を表したものであるから、指定商品及び指定役務との関連において商品が有する一定の品質を表示するものとして一般需要者、取引者に認識されるものではない旨主張する。
しかしながら、請求人の挙げる判決、審決及び登録例は、商標の具体的構成において本願商標とは事案を異にするものであり、それらの事例をもって、本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは適切とはいえない上、商標が自他商品及び自他役務識別標識としての機能を有するか否かの判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定商品及び指定役務の取引者、需要者の認識を基準に個別具体的に判断されるべきものであるところ、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当することは上記(1)のとおりであって、請求人の挙げる登録例等の存在によって、その判断に影響を及ぼすことはない。
ウ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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