商標拒絶査定不服審判
2021-007588
スキンケアガーゼ、スキンケア
- 審判番号
- 2021-007588
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2019-166994
- 請求日
- 2021年06月10日
- 審決日
- 2025年03月25日
- 公報発行日
- 2025年06月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】内野株式会社
- 【請求人代理人】前島 大吾
- 【請求人代理人】宇高 克己
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 杉本 克治
- 分類
- T18 .13 -Z (W24) / T18 .272-Z (W24)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2019-166994拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「スキンケアガーゼ」の文字を標準文字で表してなり、第24類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、令和元年12月25日に登録出願されたものである。
本願は、令和2年9月11日付けで拒絶理由の通知がされ、同年10月14日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同3年3月10日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同年6月10日に本件拒絶査定不服審判が請求されたものである。
本願の指定商品は、原審における上記手続補正書により、第24類「ガーゼ地を有する織物,ガーゼ地を有するタオル,ガーゼ地を有する手ぬぐい,ガーゼ地を有するふくさ,ガーゼ地を有するふろしき,ガーゼ地を有するかや,ガーゼ地を有する敷布,ガーゼ地を有する布団,ガーゼ地を有する布団カバー,ガーゼ地を有する布団側,ガーゼ地を有するまくらカバー,ガーゼ地を有する毛布,ガーゼ地を有するふきん,ガーゼ地を有する織物製テーブルナプキン,ガーゼ地を有する織物製椅子カバー,ガーゼ地を有する織物製壁掛け,ガーゼ地を有するカーテン,ガーゼ地を有するテーブル掛け,ガーゼ地を有するどん帳,ガーゼ地を有する織物製トイレットシートカバー,ガーゼ地を有するシャワーカーテン,ガーゼ地を有するメリヤス生地,ガーゼ地を有するろ過布,ガーゼ地を有するのぼり及び旗(紙製のものを除く。),ガーゼ地を有する遺体覆い,ガーゼ地を有する経かたびら,ガーゼ地を有する紅白幕,ガーゼ地を有する黒白幕,ガーゼ地を有するビリヤードクロス,ガーゼ地を有するスリーピングバッグ」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、本願商標は「スキンケアガーゼ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「スキンケア」の文字は「肌の手入れ。」の意味を有する語として、「ガーゼ」の文字は「目を粗く織った軟らかい綿布。」の意味を有する語として、広く一般に知られており、本願の指定商品を取り扱う業界において、肌の手入れのためのガーゼを使用した商品や、肌に優しいガーゼを使用した商品等が一般に製造・販売されており、「スキンケアガーゼ」や「スキンケア」等の語が実際に使用されている事実が認められることから、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、当該商品が「肌の手入れのためのガーゼに関する商品」又は「肌に優しいガーゼに関する商品」等であることを認識するにすぎず、単に商品の品質(内容)を普通に用いられる方法で表示するにすぎないため、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、本願商標を前記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における審尋
当審において、令和6年10月18日付け審尋により、別掲1ないし別掲4に掲げる事実を提示した上で、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、請求人に対し、意見を求めた。
請求人は、当該審尋に対し、指定した期間を経過するも、何ら回答していない。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「スキンケアガーゼ」の片仮名を標準文字で表してなるところ、その構成は、「スキンケア」の文字と「ガーゼ」の文字を組み合わせてなるものであると容易に理解できるものであって、当該「スキンケア」の文字は「肌の手入れ。」の意味を、「ガーゼ」の文字は「目を粗く織った軟らかい綿布。」(いずれも「広辞苑 第7版」株式会社岩波書店)の意味を、それぞれ有する語である。
ところで、別掲1の事実によれば、本願の指定商品を始めとする繊維製品を扱う分野において、「ガーゼ」(「ガーゼ地」又は「ガーゼ生地」の表し方も同義といえる。以下同じ。)を、商品の全体又は一部に用いたものが、多様な商品に使用されていることが認められ、また、別掲2の事実によれば、「ガーゼ」、「ガーゼ地」又は「ガーゼ生地」について、「肌触りが良い」、「肌に優しい」などのように、ガーゼと肌とが接した感覚が良好なものであることを表現した事実が認められ、さらに、別掲3の事実によれば、本願の指定商品を始めとする繊維製品を扱う分野において、いわゆる肌トラブルを生じやすい肌質の人に向けて、「肌触りが良い商品」や「肌に優しい商品」について、肌の手入れに供することを表示するために、「スキンケア」の文字を使用している事実が認められる。
そして、別掲4の事実によれば、本願の指定商品を始めとする繊維製品を扱う分野において、「スキンケアガーゼ」と称したガーゼを使用した商品に使用している事実が認められる。
以上の事実からすると、上記1のとおりの構成からなる本願商標は、その構成文字全体として「肌の手入れのためのガーゼ(ガーゼ地、ガーゼ生地)を使用した商品」又は「肌に優しいガーゼ(ガーゼ地、ガーゼ生地)を使用した商品」ほどの意味合いを容易に理解させるものであって、これをその指定商品に使用したときには、これらが「肌の手入れのためのガーゼ(ガーゼ地、ガーゼ生地)を使用した商品」又は「肌に優しいガーゼ(ガーゼ地、ガーゼ生地)を使用した商品」であることを認識させるにとどまるから、商品の品質を普通に用いられる方法で表示したにすぎないものというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、本願の指定商品中、「肌の手入れのためのガーゼ生地を使用した商品」又は「肌に優しいガーゼ生地を使用した商品」以外の指定商品との関係では、当該商品が「肌の手入れのためのガーゼ生地を使用した商品」又は「肌に優しいガーゼ生地を使用した商品」であるかのように、その商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、審判請求書において、本願指定商品は第24類に属する商品であり、本願指定商品には、そもそも、「肌の手入れのための商品」は含まれておらず、本願指定商品は「肌の手入れ」のための商品から程遠い位置に在る商品であるから、本願指定商品との関係にあっては、取引者・需要者が「スキンケア」の語を「肌の手入れ」と思うことは皆無である旨主張する。
しかしながら、「スキンケアガーゼ」の文字が、同書同大等間隔に表されているとしても、上記(1)のとおり、本願商標を構成する「スキンケア」及び「ガーゼ」の各文字は平易で広くその意味が知られている語であり、それらの文字が有する意味及び別掲1ないし別掲4の実情を考慮すれば、その指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、本願商標を「肌の手入れのためのガーゼ生地を使用した商品」又は「肌に優しいガーゼ生地を使用した商品」であること、すなわち、単に商品の品質を表示したものと理解するにとどまるというべきである。
イ 請求人は、審判請求書において、過去の登録例や審決例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願された商標が自他役務の識別機能を有するか否かは、当該登録出願の査定時又は審決時において、これに接する取引者、需要者の認識を基準として判断されるべきであり、当該商標の構成態様と指定役務との関係や役務の取引の実情も踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるから、本件商標については、上記(1)のとおり、「スキンケアガーゼ」の文字からなる商標について、その指定商品との関係から認定、判断したものであって、請求人が示した他の登録例や審決例の存在が、上記判断を左右するものではない。
ウ 請求人の上記主張は、いずれも採用することができず、その他の請求人の主張も採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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