商標拒絶査定不服審判
2021-006048
ソーギョーダイガク
- 審判番号
- 2021-006048
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-003873
- 請求日
- 2021年05月12日
- 審決日
- 2022年01月12日
- 公報発行日
- 2022年02月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社SoLabo
- 【請求人代理人】布川 俊幸
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 松江
- 審判官 大森 友子
- 審判官 鯉沼 里果
- 分類
- T18 .22 -WY (W35)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項7号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第7号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020- 3873拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「創業大学」の文字を標準文字で表してなり、別掲1のとおりの役務を指定役務として、令和2年1月14日に登録出願されたものである。
本願は、令和2年12月24日付けで拒絶理由の通知がされ、同3年1月12日に意見書が提出されたが、同年4月22日付けで拒絶査定がなされ、これに対して同年5月12日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
本願商標は、「創業大学」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「大学」の文字は、学校教育法第1条及び同法第135条第1項の規定により、大学以外の教育施設が使用することが禁止されている名称である。また、その構成中「創業」の文字は「事業を新しく始めること」を表すところ、昨今、大学においては、創業について教育が行われていることから、本願商標は、教育内容を想起させる語と「大学」の文字を結合した構成となっている。そして、教育内容を想起させる語と「大学」の文字を結合した名称は、大学名としてよく見受けられるものである。したがって、本願商標は、学校教育法に基づいて設置された「大学」であるかのように認識される。
また、昨今、大学の行う業務内容は多角化しており、例えば、広報誌等を利用して広告を行ったり、弁護士等の専門家を紹介したりする役務が提供されている実情がある。そうすると、本願商標をその指定役務に使用するときは、それに接する取引者、需要者ばかりでなく一般公衆に対し、その標章の表示が学校教育法に基づいて設置された大学という教育施設の名称を表示したものと誤解させ、指定役務がそのような教育施設によって提供されているものと誤信させるおそれが多分にある。そして、そのような事態は一般公衆を誤認させる実質において、教育施設以外の教育施設が大学の名称を用いるのと変るところがないから、本願商標は公の秩序を害するおそれがある商標と認めるのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。
3 当審の判断
本願商標は、「創業大学」の文字を標準文字により表してなるところ、その構成文字より、「創業」について教授し研究する最高学府に位置する教育機関(大学)との観念を生じさせる。
そして、実在する学校教育法により設置された大学の名称として、「創業」の語を用いたものは確認できないものの、別掲2のとおり「創業」について知識の教授を行う大学が散見される。
また、学校教育法に基づいて設置された既存の大学として、「健康科学大学」、「産業医科大学」、「電気通信大学」及び「流通経済大学」といった大学が存在することが認められ、これらの大学の名称からすれば、「教育内容を想起させる語+『大学』」という組合せのみからなる大学が少なからず存在する。
このように、日本において「創業」が大学における教授の対象となっている例が確認できること、「教育内容を想起させる語+『大学』」という組合せからなる名称の大学が少なからず存在することからすれば、本願商標は、学校教育法に基づいて設置された大学の名称を表示したものであるかのように看取され観念される可能性が高いというべきである。
しかしながら、請求人は、「資金調達支援」等の役務を提供する法人であり(請求人の主張、職権調査)、教育施設を擁するものではない上、本願の指定役務は、別掲1のとおりであって、学校教育法で定める学校において知識等を教授し又は教育する役務を含むものではない。また、本願の指定役務が、教育研究の成果の提供に関する役務を含むものとも認められない。
そうすると、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、これに接する需要者に対し、役務の提供主体があたかも学校教育法に基づいて設置された大学であるかのように誤認を生じさせるおそれはないというべきである。
その他、本願商標は、その構成自体が非道徳的、卑わい、差別的、きょう激又は他人に不快な印象を与えるような構成でないことは明らかであり、本願商標をその指定役務に使用することが社会公共の利益に反し、社会の一般的道徳観念に反するとはいえず、加えて、他の法律によって、その使用が禁止されているものではなく、本願商標の登録出願の経緯に社会的相当性を欠くものがあるというべき事情も見いだせないものであるから、本願商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標ということはできない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第7号に該当するとはいえないから、これを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2021-006048