審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
商標異議申立

2020-900322

審判番号
2020-900322
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2019-119932
登録番号
商標登録第6293827号(T6293827)
請求日
2020年12月04日
審決日
2021年05月21日
公報発行日
2021年07月30日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】カゴメ株式会社
  • 【異議申立人】キッコーマン 株式会社
  • 【異議申立人代理人】長谷川 芳樹
  • 【異議申立人代理人】黒川 朋也
  • 【異議申立人代理人】森川 邦子
審判長/審判官
  • 審判長 中束 としえ
  • 審判官 馬場 秀敏
  • 審判官 黒磯 裕子
分類
T1651.261-Y (W30) / T1651.271-Y (W30) / T1651.222-Y (W30)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号、商標法第4条第1項第19号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

登録第6293827号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

【結 論】 登録第6293827号商標の商標登録を維持する。

理由

【理 由】 1 本件商標 本件登録第6293827号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和元年9月10日に登録出願、第30類「トマトケチャップ」を指定商品として、同2年8月25日に登録査定、同年9月17日に設定登録されたものである。 2 登録異議申立人が引用する商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において、引用する商標(以下、まとめていうときは「引用商標」という。)は、以下のとおりである。 (1)登録第6042952号商標(以下「引用商標1」という。) 商標の構成:別掲2のとおり 登録出願日:平成30年1月22日 設定登録日:平成30年5月11日 指定商品:第30類「ケチャップソース,トマトケチャップ」 (2)登録第6079436号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の構成:別掲3のとおり 登録出願日:平成30年6月6日 設定登録日:平成30年9月7日 指定商品:第30類「ケチャップソース,トマトケチャップ」 (3)登録第6079437号商標(以下「引用商標3」という。) 商標の構成:別掲4のとおり 登録出願日:平成30年6月6日 設定登録日:平成30年9月7日 指定商品:第30類「ケチャップソース,トマトケチャップ」 (4)登録第6079438号商標(以下「引用商標4」という。) 商標の構成:別掲5のとおり 登録出願日:平成30年6月6日 設定登録日:平成30年9月7日 指定商品:第30類「ケチャップソース,トマトケチャップ」 (5)商願2018-14256号商標(以下「引用商標5」という。) 商標の構成:別掲6のとおり(位置商標) 登録出願日:平成30年2月5日 指定商品:第30類「ケチャップソース,トマトケチャップ」 (6)商願2018-14257号商標(以下「引用商標6」という。) 商標の構成:別掲7のとおり(位置商標) 登録出願日:平成30年2月5日 指定商品:第30類「ケチャップソース,トマトケチャップ」 なお、上記引用商標1ないし4は、現に有効に存続しており、引用商標5及び6は、現在、拒絶査定不服審判中である。 3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号、同項第15号及び同項第19号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第51号証を提出した。 (1)商標法第4条第1項第11号該当性 本件商標は、上底が下底より長い縦長台形の内部に、下底部分には金色の横線を描き、中央部分にはグラデーションが施されたダークトーン、ディープトーンの赤色を背景として、中央部よりやや上に金色の曲線、その右部分に青色の楕円を配して、中央部よりやや下に、段状になった粘性のあるケチャップを乗せた金色のスプーンを描き、中央部分の上下には、トマトの絵をランダムに複数描いてなるところ、その構成態様からは、特定の称呼及び観念を生じるものとは認められない。 一方、引用商標は、構成要素において異なるところがあるものの、いずれも一見して、上底が下底より長い縦長台形の中央部分に、グラデーションが施されたダークトーン、ディープトーンの赤色を背景として、段状になった粘性のあるケチャップを乗せた金色のスプーンが描かれたものと認識されるところ、その構成態様からは、特定の称呼及び観念は生じない。 本件商標と引用商標を対比すると、いずれも看者が最も注意を引く中央部分に、ダークトーン、ディープトーンの赤色を背景として、段状になった粘性のあるケチャップを乗せた金色のスプーンを有する点で共通し、両者は、その外観において、一定程度近似した印象を与える。 引用商標が「リコピンの含有量の高い、新たな高付加価値トマトケチャップ」に長年使用されていることを考慮すれば、時と処を異にして両商標に接した場合、両商標の外観が、看者に与える印象や記憶が共通するものであるから、商品の出所について混同を生じる可能性が高い。 また、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品の一部と共通しており、本件商標の指定商品が引用商標の指定商品と同一又は類似の関係にある。 したがって、本件商標と引用商標とは類似し、本件商標の指定商品は、引用商標と同一又は類似するから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (2)商標法第4条第1項第15号該当性 ア 引用商標の周知性 (ア)引用商標に係る商品とその使用の経緯 引用商標は、リコピンの含有量の高い、高付加価値トマトケチャップという、申立人が開拓した新カテゴリー商品「リコピンリッチ」のパッケージデザインから派生した商標である。申立人は、引用商標を2014年8月より継続して使用してきた(甲8~甲23)。 (イ)使用地域 引用商標を付したリコピンの含有量の高い、高付加価値トマトケチャップは、全国展開しているスーパーがほとんどであり、これらの12,424店舗中、約90.8%もの膨大な店舗のほか、ドラッグストア、さらに、オンラインでも販売されている(甲27~甲30)。 (ウ)宣伝広告 申立人は、自社の取扱いに係る商品について、有名人を起用したテレビコマーシャル等の宣伝活動に注力し、そのようなブランド戦略を広範に展開する企業として知られているが、この点は、引用商標に係る商品についても同様である(甲23、甲31~甲47)。 イ 引用商標の独創性 食品のパッケージには、ライトトーン、ストロングトーン、ビビッドトーンを用いるのが定石とされているなか、需要者の注意を強く引く中央部分に、あえてダークトーン、ディープトーンの赤色を背景としたシズルカットの画像(金色のスプーン上に段状になった粘性のあるトマトケチャップ)が描かれている点で、独創性の程度が高いといえる(甲22~甲25)。 ウ 商品の関連性、需要者の共通性 引用商標は、申立人が開拓した新カテゴリー商品「リコピンの含有量の高い、高付加価値トマトケチャップ」に長年使用され、また、膨大な宣伝活動を行った結果、相当程度知られているものである。 そして、これらの商品は、本件商標が使用されている商品、並びに、取引者及び需要者が共通する。 エ 小括 以上より、本件商標をその指定商品に使用すると、あたかも申立人に係る商品であるか、又は、これと何らかの関連性を有する商品であるかのごとく誤認され、あるいは、その商品の出所について、組織的又は経済的に申立人と何らかの関係がある者の商品であるかのごとく誤認され、出所について混同を生ずるおそれがあるというべきである。 よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。 (3)商標法第4条第1項第19号該当性 ア 本件商標権者の従来品「高リコピントマト使用トマトケチャップ」について 健康志向を背景に、発売当初より順調に売上を伸ばしていた申立人の「リコピンリッチ」の発売から(甲8、甲10、甲11)、約2年半遅れる2016年2月16日、本件商標権者は、「リコピンリッチ」と同一のコンセプトのもとに開発・製造された「高リコピントマト使用トマトケチャップ」の発売を開始した(甲48)。 イ 本件商標権者のリニューアル品「濃厚リコピントマトケチャップ」について 申立人が、「リコピンリッチ」ブランドの構築のため、2017年10月以降、莫大な費用を投じたTVCMが放送されていた2018年3月、本件商標権者は、ケチャップの名称を敢えて「高リコピントマト使用トマトケチャップ」から「濃厚リコピン」に変更したうえで、従来品のパッケージデザインを大幅に変更した(甲49)。 ウ 本件商標権者のリニューアル品のパッケージデザインについて この大幅に変更された「濃厚リコピントマトケチャップ」のパッケージデザインは、引用商標が特徴とする「グラデーションが施されたダークトーン、ディープトーンの赤色を背景としたシズルカットの画像(金色のスプーン上に段状になった粘性のあるトマトケチャップ)」が採用されているばかりか、申立人の「リコピンリッチ」のパッケージデザインと酷似している(甲24)。 エ 本件商標の登録出願の経緯について 本件商標は、申立人の警告後に、外観上、最も看者に強い印象を与えるメインで使用されているグラデーションが施されたダークトーン、ディープトーンの赤色、及びシズルカットばかりか、ネーミング文字の書体、色及び配置、訴求のアイコン部分の色、パッケージ全体の色のトーンの幅の広がり、及びブランドロゴの位置の全てをそのままに、リニューアル品「濃厚リコピントマトケチャップ」に、僅かな変更を加えられた本件商標権者のパッケージデザインから派生した商標である(甲50、甲51)。 本件商標権者の「濃厚リコピントマトケチャップ」は、引用商標が使用されている申立人の「リコピンリッチ」と競合する商品である。申立人の「リコピンリッチ」は、2017年10月以降、莫大な広告宣伝費を投じられたTVCM等に露出していたことを鑑みれば、本件商標権者が本件商標を採択し、出願したことは偶然とはいい難く、申立人による周知性を得ている引用商標を明確に認知した上で、意図的に、本件商標を出願したことは容易に想像できる。 オ 小括 引用商標と構成の軌を同一にする本件商標は、申立人の努力によって獲得した引用商標を基調とする商標の顧客吸引力にフリーライドするものであり、申立人の周知な引用商標の出所表示機能を希釈化するものである。本件商標は、申立人の名声及び引用商標の顧客吸引力にフリーライドし、また引用商標の商品出所表示力を希釈化するダイリューション等の不正の目的をもって登録、使用されるものであるといわざるを得ない。 よって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。 4 当審の判断 (1)引用商標の周知性について ア 申立人の主張及び提出した証拠によれば、以下のとおりである。 (ア)2013年7月12日付け申立人のニュースリリース(甲8)には、「デルモンテから、リコピンたっぷり1.5倍!『デルモンテ リコピンリッチ トマトケチャップ』新発売!」の見出しの下、商品包装の写真が掲載されているが、引用商標と同一のものとは認められない。 (イ)申立人の2014年秋冬商品カタログ(甲9)には、引用商標1に他の図形や「Delmonte」、「リコピンリッチ」の文字及び他の文字が加えられた商品写真が掲載されている。 (ウ)日本食糧新聞(2014年9月19日付けほか:甲10~甲17、甲21)、FujiSankei Business.i(2018年10月13日付け:甲18)には、申立人の業務に係る「リコピンリッチ トマトケチャップ」に関する記事が掲載されているが、引用商標はいずれも示されていない。 (エ)「リコピンリッチ485g出荷実績推移」(甲19)と題する書面によると、2014年度に67,505ケース、2018年度に377,226ケースと毎年度出荷数を増加させており、「トマト加工品」をカテゴリーとする表(甲20)には、「リコピンリッチトマトケチャップ T485G」についての金額シェアが、2016年3月ないし8月に4.0%、2016年9月ないし2月に4.5%、2017年3月ないし8月に5.2%、2017年9月ないし2月に5.5%、2018年3月ないし8月に6.6%、2018年9月ないし2月に6.5%となっている。 (オ)「i:st」のウェブサイト(甲22)に、「2016.02 代表の・・・が2/19(金)『勝間塾』にて『デザインとビジネス』というテーマで講演しました。」の記載があり、当該プレゼン資料抜粋と主張する資料には、2013年8月発売した従前の「リコピンリッチ」を、2014年8月よりデザインのリニューアルをした事例として、引用商標1に他の図形や「Delmonte」、「リコピンリッチ」の文字及び他の文字が加えられた商品写真が掲載されている。 (カ)引用商標についての宣伝広告に関する証拠をみると、申立人のウェブサイト(甲23)、WEB広告(甲31)、カタログ(甲9、甲33~甲39)、テレビCM(甲40)、交通広告(甲43、甲44)、キャンペーン(甲45~甲47)において、リコピンリッチやリコピンリッチシリーズの商品についての広告が認められるものの、商品パッケージは、引用商標1に他の図形や「Delmonte」、「リコピンリッチ」の文字及び他の文字が加えられたものである。 イ 上記アからすれば、申立人は、申立人の業務に係るトマトケチャップ「リコピンリッチ」を、2013年8月に発売、2014年8月からパッケージのデザインをリニューアルして、広告宣伝していることが認められる。 しかしながら、その広告に係るトマトケチャップのパッケージは、引用商標1に他の図形や「Delmonte」、「リコピンリッチ」の文字及び他の文字が加えられたものであって、申立人が、引用商標を使用している事実は、見いだせない。 そうすると、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国の需要者の間に、引用商標が申立人の商品を表示するものとして、広く認識されていたと認めることはできない。 (2)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本件商標について 本件商標は、別掲1のとおり、略縦長長方形の内部に、下部を金色にし、中央部分には主にダークトーンの赤色を配し、その中央部分よりやや上に帯状の金色の曲線、その右部分に青色の楕円を配して、中央部分よりやや下にトマトケチャップをスプーンに乗せた図形、その中央部分の上下に写真風に複数のトマトの図形を配してなる構成である。 イ 引用商標について (ア)引用商標1は、別掲2のとおり、略縦長長方形の内部に、上部には金色の横線を描き、中央部分にはダークトーンにグラデーションする赤色を配し、左側に写真風のトマトの一部、トマトケチャップをスプーンに乗せた図形及び金色の円形スタンプ図形を横一列に配し、その下に緑色で左から右へ太くなる波線とその下に細い金色及び灰色の横線を配し、中央部分の上下に白地に大きさの異なる複数のトマトの図形を配してなる構成である。 (イ)引用商標2は、別掲3のとおり、引用商標1のうち、中央部分における緑色で左から右へ太くなる波線とその下の灰色の横線のない構成である。 (ウ)引用商標3は、別掲4のとおり、引用商標1のうち、中央部分において、金色の円形スタンプ図形のない構成である。 (エ)引用商標4は、別掲5のとおり、引用商標1のうち、中央部分における緑色で左から右へ太くなる波線とその下の灰色の横線及び金色の円形スタンプ図形のない構成である。 (オ)引用商標5は、別掲6のとおり、商標の詳細な説明において「標章を付する位置が特定された位置商標であり、商品の包装用袋の前面の中央付近に付された図形からなる。」とする商標であって、商品の包装用袋の前面の中央付近に、ダークトーンにグラデーションする赤色及びトマトケチャップをスプーンに乗せた図形を配してなるものである。 (カ)引用商標6は、別掲7のとおり、商標の詳細な説明において「標章を付する位置が特定された位置商標であり、商品の包装用袋の前面の下部約8分の7の部分に付された図形からなる。」とする商標であって、商品の包装用袋の前面の下部約8分の7の部分に、引用商標5と同じ構成のうち、中央部分より下に細い金色の横線と、下部に、白地に大きさの異なる複数のトマトの図形を加えてなるものである。 ウ 本件商標と引用商標との類否 本件商標と引用商標は、いずれも図形からなるものであって、特定の事物を表すものとして親しまれているものとはいえないことから特定の称呼及び観念を生じないものである。 そして、本件商標と引用商標1ないし4及び6は、中央部分にダークトーンの赤色を配し、トマトケチャップをスプーンに乗せた図形を配してなる点において共通するとしても、上記構成からなる両商標において、当該共通部分が、特段着目されるものとはいい難く、それぞれ一体のものとして認識・把握されるとみるのが相当である。してみれば、全体の構成において、本件商標は、下部に金色を配してなるのに対し、引用商標1ないし4及び6は、白地に大きさの異なる複数のトマトの図形を配してなるものであるから、全体の構成が明らかに相違し、異なる印象を与えるというべきである。 また、本件商標と引用商標5は、ダークトーンの赤色を配し、トマトケチャップをスプーンに乗せた図形を配してなる点において共通するとしても、上記のとおり、本件商標は一体のものとして認識・把握されるとみるのが相当であって、全体の構成において、本件商標は、写真風に複数のトマトの図形が配されているのに対し、引用商標5は、トマトケチャップをスプーンに乗せた図形以外の図形が描かれていないものであるから、全体の構成が明らかに相違し、異なる印象を与えるというべきである。 そうすると、本件商標と引用商標とは、称呼及び観念において比較することができないとしても、その外観において明確に区別できるものというべきであるから、互いに紛れるおそれのない非類似のものといわざるを得ない。 したがって、本件商標と引用商標は非類似の商標であるから、両商標の指定商品が同一又は類似するとしても、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (3)商標法第4条第1項第15号該当性について ア 引用商標の周知性について 引用商標は、上記(1)のとおり、申立人の業務に係る商品を表すものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできないものである。 イ 本件商標と引用商標の類似性の程度 本件商標と引用商標は、上記(2)のとおり、類似しないものであって、類似性の程度は低いというべきである。 ウ 本件商標の指定商品と申立人の業務に係る商品の関連性、需要者の共通性について 本件商標の指定商品と申立人の業務に係る商品とは、同一又は類似の商品であるから、商品の関連性は高いものであり、また、需要者も共通する。 エ 出所の混同のおそれについて 上記アないしウのとおり、本件商標の指定商品は、申立人の業務に係る商品と関連性が高いものであり、その需要者を共通にするとしても、引用商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、需要者の間に広く認識されているとはいえず、本件商標と引用商標との類似性の程度は低いものである。 そうすると、本件商標は、商標権者がこれをその指定商品について使用しても、取引者、需要者が、引用商標を連想又は想起することはなく、その商品が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないとするのが相当である。 その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情も見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 (4)商標法第4条第1項第19号該当性について 申立人は、順調に売上を伸ばしていた申立人の「リコピンリッチ」の発売から約2年半遅れて、本件商標権者が同一のコンセプトである「高リコピントマトケチャップ」の発売を開始し、その後「濃厚リコピン」と名称を変更し、パッケージデザインを「リコピンリッチ」のパッケージデザインと酷似させ、周知性を得ている引用商標を認知した上で意図的に登録出願している旨主張している。 しかしながら、引用商標は、上記(1)のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、広く認識されていたとは認められず、また、上記(2)のとおり、本件商標は、引用商標と類似するものとはいえないものである。 さらに、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、本件商標権者が不正の目的をもって本件商標を使用するものであると認めるに足りる証拠は見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。 (5)むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同項第15号及び同項第19号のいずれにも該当するものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2020-900322

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存