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商標異議申立

2020-900293

ジャパンエクセレントエイダブリュウジイマシン、エクセレントエイダブリュウジイマシン、エクセレント、エイダブリュウジイマシン、エイダブリュウジイ

審判番号
2020-900293
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2019-111259
登録番号
商標登録第6282235号(T6282235)
請求日
2020年11月06日
審決日
2021年06月09日
公報発行日
2021年08月27日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】株式会社アジアス
  • 【権利者代理人】田中 克郎
  • 【権利者代理人】稲葉 良幸
  • 【権利者代理人】白石 和泰
  • 【権利者代理人】佐藤 力哉
  • 【権利者代理人】角藤 大樹
  • 【権利者代理人】小林 彰治
  • 【異議申立人】武田 淳子
審判長/審判官
  • 審判長 榎本 政実
  • 審判官 豊田 純一
  • 審判官 小俣 克巳
分類
T1651.22 -Y (W10) / T1651.261-Y (W10) / T1651.262-Y (W10) / T1651.263-Y (W10)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第7号、商標法第4条第1項第11号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

登録第6282235号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

【結 論】 登録第6282235号商標の商標登録を維持する。

理由

【理 由】 第1 本件商標 本件登録第6282235号商標(以下「本件商標」という。)は、「JAPAN excellent AWG machine」の欧文字を横書きしてなり、令和元年8月20日に登録出願、第10類「医療用機械器具(「歩行補助器・松葉づえ」を除く。),家庭用電気マッサージ器,治療用機械器具,高周波治療器,低周波治療器,医療器具ケース,医療用電極,医療用電極パッド,治療用マッサージ器」を指定商品として、同2年8月3日に登録査定され、同月20日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議申立ての理由として引用する登録第6142688号商標(以下「引用商標」という。)は、「AWG」の文字を標準文字により表してなり、平成30年8月3日に登録出願、第10類「医療用機械器具(「歩行補助器・松葉づえ」を除く。),家庭用電気マッサージ器」を指定商品として、令和元年5月10日に設定登録され、現在有効に存続しているものである。 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第13号証を提出した。 1 申立て理由の具体的理由 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標「JAPAN excellent AWG machine」は、「JAPAN」、「excellent」、「AWG」及び「machine」の4つの単語で構成される結合商標であるところ、その構成中の「JAPAN」と「AWG」は大文字で表され、「excellent」と「machine」は小文字で表され、さらに、大文字の単語と小文字の単語とが交互に表されるため、外観上まとまりよく一体的に表されているとはいえない。 また、本件商標「JAPAN excellent AWG machine」は、「ジャパンエクセレントエイダブリュウジイマシン」の称呼を生じるが、この称呼は冗長であり、淀みなく一連で称呼できるとはいい難い。 本件商標の構成中の「JAPAN」の欧文字は、「日本」を意味する親しまれた英単語であり、日本製程度の意味合いしかなく、出所識別力は弱い。 さらに、「excellent」の欧文字は、「優れた」及び「卓越した」などの意味を有するところ、本件商標の指定商品が「医療用機械器具(「歩行補助器・松葉づえ」を除く。),家庭用電気マッサージ器,治療用機械器具,高周波治療器,低周波治療器,医療器具ケース,医療用電極,医療用電極パッド,治療用マッサージ器」であることを考慮すると、「excellent」の欧文字は、本件商標の指定商品の品質や性能を想起させるものであり出所識別力は弱い。 加えて、本件商標の構成中の「machine」の欧文字は、「機械」及び「器具」などの意味を有するところ、本件商標の指定商品との関係において、医療用機械器具や治療用機械器具などを表す普通名称であり出所識別力は弱い。 一方、本件商標の構成中の「AWG」の欧文字は、造語であり特定の観念を生じないものであるから出所識別力が強い。 また、本件商標の商標権者(以下「本件商標権者」という。)のウェブページでは、冒頭において本件商標権者の2台の製品が表示されているが、いずれの製品においても目立つところに、本件商標の構成に含まれる「AWG」の欧文字のうち、大文字の「W」を小文字の「w」に代え、デザイン化された書体で記された「AwG」の欧文字が、単独で目立つように付されていることが認められる(甲3)。 すなわち、本件商標権者は、自身の商品を取引者や需要者に対して提示する際に、「AwG」の欧文字を単独で目立つ態様で使用していることが分かる。 以上のとおり、本件商標「JAPAN excellent AWG machine」は、外観上まとまりよく一体的に表されているとはいえず、称呼は冗長であり淀みなく一連で称呼できるとはいい難い。 さらに、本件商標を構成する単語のうち、「JAPAN」、「excellent」及び「machine」の欧文字は、いずれも出所識別力が弱く、造語である「AWG」の欧文字のみが出所識別力を有している。 そして、上述した本件商標権者の実際の取引における商標の使用態様を鑑みると、本件商標を構成する4つの単語は、不可分一体であるとはいえず、本件商標を構成する4つの単語のうち、「AWG」が他の3つの単語に対して、指定商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる。 以上を総合的に勘案すれば、「AWG」の欧文字を本件商標の要部として抽出し、引用商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許される。 そこで、本件商標の要部である「AWG」の欧文字と引用商標の「AWG」の欧文字とを比較すると、両者は、そのつづりを同じくするものであるから、外観については類似する。 また、両者は、「エイダブリュウジイ」の称呼を共通にするものである。 さらに、両者は、いずれも造語であるため特定の観念を生じないものであるから、観念については比較することができない。 そうすると、本件商標の要部である「AWG」の欧文字と引用商標の「AWG」の欧文字とは、観念において比較することができないとしても、外観において類似し、称呼を共通にするものであるから同一の商標と認められる。 そして、本件商標の指定商品は、「医療用機械器具(「歩行補助器・松葉づえ」を除く。),家庭用電気マッサージ器,治療用機械器具,高周波治療器,低周波治療器,医療器具ケース,医療用電極,医療用電極パッド,治療用マッサージ器」であり、引用商標の指定商品は、「医療用機械器具(「歩行補助器・松葉づえ」を除く。),家庭用電気マッサージ器」である。 したがって、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは同一又は類似するため、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。 (2)商標法第4条第1項第7号について 引用商標の商標権者(以下「引用商標権者」という。)は、引用商標の登録出願後に、引用商標の「AWG」の欧文字と、引用商標権者の業である医療機器、美容機器及び健康機器等に関する一般的な文字(識別力を有しない)とを結合させた登録商標として、「AWG-WAVE」(登録第6182256号、登録日:令和元年9月20日、公開日:平成31年3月5日)(甲4)、「AWG治療」(登録第6217436号、登録日:令和2年1月17日、公開日:令和元年5月21日)(甲5)及び「AWG療法」(登録第6217437号、登録日:令和2年1月17日、公開日:令和元年5月21日)(甲6)を保有している。 そして、引用商標権者は、これらの登録商標を自身の商品及び役務に付してブランド化を進めているところである。 一方、本件商標権者は、本件商標の登録出願と前後して、「Depth Pulse AwG」(登録第6275949号、出願日:令和元年8月14日)(甲7)、「AWGORIGIN」(商願2019-133104、出願日:令和元年10月15日)(甲8)、「AWG MASTER」(商願2019-133105、出願日:令和元年10月15日)(甲9)、「AWG MATSUURA」(商願2019-133106、出願日:令和元年10月15日)(甲10)、「AWG治療」(商願2019-135274、出願日:令和元年10月21日)(甲11)、「AWGクリニック」(商願2019-135275、出願日:令和元年10月21日)(甲12)及び「AWG治療院.療術院」(商願2019-135276)、出願日:令和元年10月21日)(甲13)といった、引用商標「AWG」と、医療、美容及び健康等に関する一般的な文字、あるいは医療、美容及び健康等を想起させる文字とを結合させた商標を登録出願している。 そして、これらの本件商標権者による登録出願は、いずれも、引用商標権者による各登録商標に係る登録出願の公開日の後に行われている。 したがって、本件商標権者は、引用商標権者による「AWG」の欧文字を要部とする商標の登録出願の内容を知り得た時期に、引用商標権者の商標と同一又は類似する商標について登録出願を後追いで行っている。 このような本件商標権者による「AWG」の欧文字を含む一連の登録出願により、引用商標「AWG」及び「AWG」の欧文字を含む引用商標権者による商標の出所表示機能は希釈化(ダイリューション)され、引用商標に化体した信用、名声及び顧客吸引力が毀損されるばかりでなく、取引者及び需要者に対して出所混同を惹起させ公正な取引秩序を乱すものである。 よって、本件商標の登録の経緯に社会的相当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ないといえ、本件商標は公序良俗を害するおそれがある商標であるといえる。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当するものである。 第4 当審の判断 1 商標法第4条第1項第11号該当性について (1)本件商標について 本件商標は、前記第1のとおり、「JAPAN excellent AWG machine」の文字を横書きしたものであるところ、その構成は、各単語の間に半角程度のスペース(空白)を有してなるものの、同一の書体をもって、横一連に視覚上まとまりよく一体的に表されており、その構成文字全体から生じる「ジャパンエクセレントエイダブリュウジイマシン」の称呼は、やや冗長であるとしても、一連に称呼し得るものである。 また、本件商標の構成中、前半部の「JAPAN」及び「excellent」の各文字は、英語で「日本の称」及び「優秀な、優れた」等の意味を有する外国語(ともにデジタル大辞泉 株式会社小学館)であり、該文字全体からは、「日本の優秀な」程の意味合いを想起するとしても、その意味合いは漠然としており、これより直ちに、本件商標の指定商品との関連において商品の品質等を具体的に表示するものとは認め難いものである。 さらに、本件商標の構成中の「AWG」の文字は、一般的な辞書等に載録されているものではなく、これが特定の意味合いを生じるものと判断しなければならない特段の事情はなく、また、当該文字が、取引者、需要者に特定の者の取り扱いに係る商品又は役務を表示するものとして、広く知られている等の特別な事情はない。 加えて、本件商標の構成中の「machine」の文字部分は、その指定商品との関係からみると、商品の普通名称ないし品質を表したと理解されるものであり、自他商品の識別標識としての機能はないか、あるいは、あったとしても極めて弱いといえるものである。 以上のことを踏まえれば、本件商標は、その構成中の「AWG」の文字部分のみが、取引者、需要者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとはいえない。 そうすると、本件商標は、構成文字全体、あるいは、「machine」の文字以外の文字部分をもって、特定の観念を生じない一種の造語を表したものとして認識、把握されるとみるのが相当である。 したがって、本件商標は、「ジャパンエクセレントエイダブリュウジイマシン」又は、「ジャパンエクセレントエイダブリュウジイ」の称呼を生じるものであり、特定の観念は生じないものである。 (2)引用商標について 引用商標は、前記第2のとおり、「AWG」の文字を標準文字で表してなるところ、「AWG」の文字は、前記(1)のとおり、これが、特定の意味合いを生じるものと判断しなければならない特段の事情はない。 そうすると、引用商標は、構成文字に相応して、「エイダブリュウジイ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 (3)本件商標と引用商標との類否について 本件商標と引用商標とを比較すると、外観においては、両商標の構成文字及び構成文字数が明らかに相違することから、外観上、明確に区別し得るものであって、相紛れるおそれはないものである。 次に、称呼においては、本件商標から生じる「ジャパンエクセレントエイダブリュウジイマシン」及び「ジャパンエクセレントエイダブリュウジイ」と引用商標から生じる「エイダブリュウジイ」とは、その構成音及び構成音数が明らかに相違するものであるから、称呼上、明瞭に聴別し得るものであって、相紛れるおそれはないものである。 また、観念においては、本件商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較できないものである。 そうすると、本件商標と引用商標とは、観念において比較できないものであるとしても、外観及び称呼において、相紛れるおそれのないものであるから、これらが取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等と総合してみれば、両者は、非類似の商標というのが相当である。 (4)本件商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否について 本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は、同一又は類似する商品である。 (5)小括 以上によれば、本件商標の指定商品が、引用商標の指定商品と同一又は類似するとしても、本件商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 2 商標法第4条第1項第7号該当性について (1)商標法第4条第1項第7号の「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」には、(a)その構成自体が非道徳的、卑わい、差別的、矯激若しくは他人に不快な印象を与えるような文字又は図形である場合、(b)当該商標の構成自体がそのようなものでなくとも、指定商品又は指定役務について使用することが社会公共の利益に反し、社会の一般的道徳観念に反する場合、(c)他の法律によって、当該商標の使用等が禁止されている場合、(d)特定の国若しくはその国民を侮辱し、又は一般に国際信義に反する場合、(e)当該商標の登録出願の経緯に社会的相当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ないような場合、などが含まれるというべきである(知財高裁平成17年(行ケ)第10349号参照)。 (2)そこで、本件についてみるに、本件商標は、前記第1のとおりの構成からなるところ、その構成自体が非道徳的、卑わい、差別的、きょう激又は他人に不愉快な印象を与えるような文字からなるものではない。 また、本件商標は、これをその指定商品に使用することが、社会公共の利益や社会の一般的道徳観念に反するものではなく、さらに、その使用が他の法律によって禁止されているもの、外国の権威や尊厳を損なうおそれがあって、国際信義に反するものでもない。 加えて、申立人の主張及び同人の提出に係る甲各号証を総合してみても、本件商標の登録出願の経緯に社会的妥当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ないような場合に該当すると認めるに足る具体的事実も見いだせず、その他、本件商標が公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標であると認めるに足りる証拠の提出はない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当しない。 3 まとめ 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号及び同項第11号のいずれにも該当するものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するという事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

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