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特許訂正審判

2020-390053

情報予測システム、情報予測方法及び情報予測プログラム

審判番号
2020-390053
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2016-099737
登録番号
特許第6450710号(P6450710)
請求日
2020年06月26日
審決日
2020年09月29日
公報発行日
2020年12月25日
結論
訂正認容
当事者
  • 【請求人】みずほ情報総研 株式会社
  • 【請求人代理人】恩田 誠
  • 【請求人代理人】恩田 博宣
審判長/審判官
  • 審判長 田中 秀人
  • 審判官 小林 秀和
  • 審判官 月野 洋一郎
分類
P141 .852-Y (G06N)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法126条1項特許法126条5項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第6450710号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 特許第6450710号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。

理由

【理 由】 第1 手続きの経緯 特願2016-099737号は,平成26年11月13日に出願した特願2014-231089号の一部を平成28年5月18日に新たな特許出願としたものであるところ,平成30年11月6日に特許査定され,その後,請求項1-6に係る発明について,同年12月14日に特許権の設定の登録がされ(特許第6450710号,以下「本件特許」という。),令和2年6月26日に訂正審判(以下「本件審判」という。)が請求されたものである。 第2 請求の趣旨,訂正の内容 1 請求の趣旨 本件審判の請求の趣旨は,「特許第6450710号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求める。」というものである。 2 訂正の内容 本件訂正審判に係る訂正の内容は,以下のとおりである。 (下線部分は訂正箇所を示す。) (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に「前記学習結果記憶部に記録された前記結合ベクトル」と記載されているのを,「前記学習結果記憶部に記録された前記結合基底ベクトル」に訂正する(請求項1の記載を引用する請求項2~請求項4も同様に訂正する)。 (2)訂正事項2 特許請求の範囲の請求項5に「前記学習結果記憶部に記録された前記結合ベクトル」と記載されているのを,「前記学習結果記憶部に記録された前記結合基底ベクトル」に訂正する。 (3)訂正事項3 特許請求の範囲の請求項6に「前記学習結果記憶部に記録された前記結合ベクトル」と記載されているのを,「前記学習結果記憶部に記録された前記結合基底ベクトル」に訂正する。 (4)訂正事項4 願書に添付した明細書の段落〔0009〕に記載された「前記学習結果記憶部に記録された前記結合ベクトル」を「前記学習結果記憶部に記録された前記結合基底ベクトル」に訂正する。 第3 当審の判断 以下,本件訂正前の請求項1-6を,「訂正前請求項1」-「訂正前請求項6」という。また,訂正前請求項1-6に係る発明を,「訂正前発明1」-「訂正前発明6」という。 訂正後についても,「訂正前」を「訂正後」に変えて同様に,「訂正後請求項1」-「訂正後請求項6」,「訂正後発明1」-「訂正後発明6」という。 1 特許法第126条第1項ただし書(訂正の目的)について (1)訂正事項1 訂正前請求項1では,「すべての学習対象の前記結合ベクトルを用いて、機械学習を行なうことにより、結合基底ベクトルを生成して前記学習結果記憶部に記録する学習処理と、・・・(略)・・・この結合係数と、前記学習結果記憶部に記録された前記結合ベクトルを用いて、前記処理対象の予測先情報の特徴ベクトルを算出する予測処理とを実行する」と記載されており,2箇所に「結合ベクトル」との記載がある。前者の「結合ベクトル」は,「学習結果記憶部に記録する」「結合基底ベクトルを生成」するための「学習処理」に「用い」るものを意味するのに対し,後者の「結合ベクトル」は,「学習結果記憶部に記録され」,「予測先情報の特徴ベクトルを算出する予測処理」に「用い」るものを意味するものである。そうすると,後者の「結合ベクトル」は,前者の「結合ベクトル」とは全く異なる意味のものであり,誤記であると認められる。また,前者の「結合ベクトル」に関し,「結合ベクトルを用いて、機械学習を行なうことにより、結合基底ベクトルを生成して前記学習結果記憶部に記録する」との記載から,学習結果記録部には「結合基底ベクトル」が記録されるものと認められるが,後者の「結合ベクトル」は,「学習結果記録部に記録された」ものであり,訂正前請求項1では「学習結果記憶部に記録」される(された)のが「結合基底ベクトル」であるのか「結合ベクトル」であるのか整合しておらず,誤記であると認められる。そして,本件特許の願書に最初に添付された特許請求の範囲,明細書又は図面(以下「当初明細書等」という。)には,「【0126】・・・画像処理システム20の制御部21は、高解像パッチの計算処理を実行する(ステップS7-7)。具体的には、制御部21の第2予測部217は、学習結果記憶部23から、以下の平均ベクトル、主成分基底ベクトルを取得する。」と記載され,この記載からも,後者の「結合ベクトル」が,「結合基底ベクトル」の誤記であることも明らかである。 そこで,本件訂正により,訂正前請求項1において,前記後者の「結合ベクトル」が「結合基底ベクトル」と訂正され,訂正後請求項1において,「結合ベクトル」と「結合基底ベクトル」とは,それぞれ意味が明確に区別されるものとなり,かつ,「学習結果記憶部に記録」される(された)のが「結合基底ベクトル」であることが明確になった。 したがって,訂正事項1は,誤記の訂正を目的とする訂正である。 (2)訂正事項2 訂正事項2は,訂正前請求項5の「前記学習結果記憶部に記録された前記結合ベクトル」を,「前記学習結果記憶部に記録された前記結合基底ベクトル」に訂正するものであり,訂正事項1と同様の訂正をするものである。 したがって,訂正事項2は,誤記の訂正を目的とする訂正である。 (3)訂正事項3 訂正事項3は,訂正前請求項6の「前記学習結果記憶部に記録された前記結合ベクトル」を,「前記学習結果記憶部に記録された前記結合基底ベクトル」と訂正するものであり,訂正事項1と同様の訂正をするものである。 したがって,訂正事項3は,誤記の訂正を目的とする訂正である。 (4)訂正事項4 訂正事項4は,願書に添付した明細書の段落【0009】の「前記学習結果記憶部に記録された前記結合ベクトル」を「前記学習結果記憶部に記録された前記結合基底ベクトル」に訂正するものであり,訂正事項1と同様の訂正をするものである。 したがって,訂正事項4は,誤記の訂正を目的とする訂正である。 (5)小括 訂正事項1ないし4は,いずれも,特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものである。 2 特許法第126条第5項(新規事項の有無)について (1)訂正事項1 請求項1の訂正についてみると,当初明細書等には,「【0126】・・・画像処理システム20の制御部21は、高解像パッチの計算処理を実行する(ステップS7-7)。具体的には、制御部21の第2予測部217は、学習結果記憶部23から、以下の平均ベクトル、主成分基底ベクトルを取得する。」と記載され,この記載から,訂正前請求項1における「前記学習結果記憶部に記録された前記結合ベクトル」は,「前記学習結果記憶部に記録された前記結合基底ベクトル」であることが明らかといえるから,訂正後発明1は,当初明細書等に記載されているといえる。 したがって,訂正事項1は,当初明細書等の記載に基づくものであって,当初明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく,当初明細書等に記載した事項の範囲内においてされたものである。 (2)訂正事項2 訂正事項2は,訂正前請求項5の「前記学習結果記憶部に記録された前記結合ベクトル」を,「前記学習結果記憶部に記録された前記結合基底ベクトル」に訂正するものであり,訂正事項1と同様の訂正をするものである。 したがって,訂正事項2は,訂正事項1と同様の理由により,当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 (3)訂正事項3 訂正事項3は,訂正前請求項6の「前記学習結果記憶部に記録された前記結合ベクトル」を,「前記学習結果記憶部に記録された前記結合基底ベクトル」と訂正するものであり,訂正事項1と同様の訂正をするものである。 したがって,訂正事項3は,訂正事項1と同様の理由により,当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 (4)訂正事項4 訂正事項4は,願書に添付した明細書の段落【0009】の「前記学習結果記憶部に記録された前記結合ベクトル」を「前記学習結果記憶部に記録された前記結合基底ベクトル」に訂正するものであり,訂正事項1と同様の訂正をするものである。 したがって,訂正事項4は,訂正事項1と同様の理由により,当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 (5)小括 訂正事項1ないし4は,特許法第126条第5項の規定に適合する。 3 特許法第126条第6項(特許請求の範囲の拡張又は変更の有無)について (1)訂正事項1 訂正事項1は,誤記の訂正を目的とする訂正であって,本件特許の特許請求の範囲,明細書又は図面の記載に接した当業者ならば,訂正前発明1を訂正後発明1のとおり理解したことは当然である。 したがって,請求項1についての訂正事項1は,実質上特許請求の範囲を拡張するものではなく,かつ,実質上特許請求の範囲を変更するものでもない。 (2)訂正事項2 訂正事項2は,訂正前請求項5について,訂正事項1と同様の訂正をするものである。 したがって,訂正事項2の訂正は,実質上特許請求の範囲を拡張するものではなく,かつ,実質上特許請求の範囲を変更するものでもない。 (3)訂正事項3 訂正事項3は,訂正前請求項6について,訂正事項1と同様の訂正をするものである。 したがって,訂正事項3の訂正は,実質上特許請求の範囲を拡張するものではなく,かつ,実質上特許請求の範囲を変更するものでもない。 (4)訂正事項4 訂正事項4は,特許請求の範囲の請求項1に対応する明細書の段落【0009】について,訂正事項1と同様の訂正をするものである。 したがって,訂正事項4の訂正は,実質上特許請求の範囲を拡張するものではなく,かつ,実質上特許請求の範囲を変更するものでもない。 (3)小括 訂正事項1ないし4は,特許法第126条第6項の規定に適合する。 4 特許法第126条第7項について 訂正後発明1ないし6が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由を発見しないから,訂正事項1ないし4は,特許法第126条第7項の規定に適合する。 第4 むすび 以上のとおりであるから,訂正事項1ないし4は,特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものであり,かつ同条第5項ないし第7項の規定に適合する。 よって,結論のとおり審決する。

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2020-390053

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