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商標取消審判

2020-300766

ドーレ

審判番号
2020-300766
法域
商標
審判種別
取消審判(商標取消の審決)
出願番号
商願1982-027632
登録番号
1745818
請求日
2020年10月26日
審決日
2022年07月28日
公報発行日
2022年11月25日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社 シュクレイ
  • 【請求人代理人】恩田 誠
  • 【請求人代理人】恩田 博宣
  • 【被請求人】門林 由起
  • 【被請求人代理人】杉山 一夫
  • 【被請求人代理人】岩田 克子
審判長/審判官
  • 審判長 齋藤 貴博
  • 審判官 岩崎 安子
  • 審判官 相崎 裕恒
分類
T131 .1 -Y (130) / T131 .11 -Y (130)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法2条3項2号商標法2条3項8号商標法50条
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第8号、商標法第2条第3項第2号、商標法第50条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

上記当事者間の登録第1745818号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第1745818号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおり「DORE」(Eにアクサンテギュが付されている。以下同様。)の欧文字と「ドーレ」の片仮名を2段に書してなり、昭和57年4月2日に登録出願され、同60年2月27日に設定登録され、平成7年2月27日及び同17年7月5日に存続期間の更新登録がなされ、同18年2月8日に、指定商品を第30類「洋菓子」とする指定商品の書換登録がなされ、同26年11月25日に存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。 そして、本件審判の請求の登録日は、令和2年11月10日であり、その請求の登録前3年以内の平成29年11月10日から令和2年11月9日までの期間を以下「要証期間」という。 第2 請求人の主張 請求人は、本件商標の商標登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第2号証を提出している。 1 請求の理由 本件商標は、その指定商品である第30類「洋菓子」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。 2 答弁に対する弁駁 請求人は、答弁に対し弁駁していない。 第3 被請求人の主張 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第22号証を提出している。 1 本件商標の商標登録は、本件商標権者の父である前商標権者の死去により、現商標権者が相続し、その商標権移転登録がなされたものである。また、現商標権者は、父の跡を継いで洋菓子の製造・販売会社である有限会社自由が丘ふう月堂(「ふう」は「几」の中に「百」。以下同様。)の取締役として同社を経営しており、前商標権者及び現商標権者は、有限会社自由が丘ふう月堂に対して通常使用権を許諾し、同社が本件登録商標を商品「クッキー」について使用してきたものである。 2 平成29年11月29日、平成30年11月27日、2019年11月26日に、東京都大田区の山崎こじか園より注文を受けて商品「ドーレ」を納品しており、証拠として提出したものは、その際の納品書や領収書等である。 第4 当審の判断 1 被請求人が提出した証拠によれば、以下の事実が認められる。 (1)昭和60年の本件商標の登録当時の商標権者(以下「前商標権者」という。)は、平成29年7月11日に死亡し(乙1)、これに伴って、同人の子である本件商標権者が本件商標の商標権を一般承継し、この一般承継に基づく商標権の移転の登録がなされた(乙2)。 (2)有限会社自由が丘ふう月堂(以下「本件有限会社」という。)は、昭和33年に菓子製造販売等を目的とする有限会社として設立され、平成18年5月1日の会社法施行に伴い同法上の特例有限会社となったものであり、平成22年9月に、その本店を東京都世田谷区の現在の本店所在地に移転した(乙4)。 なお、本件有限会社の現在の本店所在地は、本件商標権者の登録名義人の表示における登録名義人の住所と実質的に同じである。 (3)本件商標権者は、前商標権者の死亡後の平成29年8月21日に本件有限会社の一人取締役に就任し、同月22日にその旨の登記がなされた(乙4)。 (4)本件有限会社は、東京都大田区にある山崎こじか園より、商品名が「金色のビスキードーレ」である商品(以下「本件商品」という。)を含む複数の商品の注文(乙22)を受け、2019年11月26日に、これらの複数の商品を同園に納品し(乙13、乙17、乙18)、その代金を領収した(乙16)。 注文書(乙22)は、「2019年 注文書」というタイトル、本件有限会社の名称、住所等の他、「希望納品日」、「ご店名」等を記入する欄、「○1 金色のビスキードーレ」と「○2クッキーハウス(小)」の各商品についての説明と写真、後述の注文欄等が予め印刷されたものである。本件商品の説明としては、この商品が「ビスキー」であって「1袋(チーズ味・アーモンド味)2種類入りの組み合わせ」での販売となっている旨、バターと卵の賞味を豊富に使って栄養にとんだものである旨等が印刷されている。(○1、○2は、丸付数字の1、2である。以下同様。)また、注文欄には、各商品の商品番号、商品名、内容量、発注数量、税抜売価の欄が設けられ、商品番号「○1」の1行とそれに続く商品番号が空欄の2行については、「商品名」として「ドーレ」(以下「使用商標1」という。)と予め印刷され、「内容量」毎にその「税抜売価」が印刷されており、これらに対応して発注数量を記入する形式となっている。そして、そのような内容が印刷された注文書において、希望納品日が「2019年11月26日」であり、「ご店名」が「山崎こじか園」であり、「2袋4枚入り(2袋入り)」の「ドーレ」50個と「ハウス(小)」11組の注文である旨が記入されたものである。 納品書(乙13)は、「2019年11月26日」の納品について、納品者が本件有限会社であり、納品先が山崎こじか園であり、納品に係る商品が本件商品である「ドーレ(2枚入セット)」50個と「ハウス(小)」11組である旨、さらに、金額と振込先口座の口座番号等が記入されたものである。 2019年11月26日に山崎こじか園に納品された商品を写した写真(乙17)には、本件商品のラベルに、本件商品の包装に付されたラベルに、本件有限会社の名称等とともに、品名が「ドーレ」(以下「使用商標2」という。)であり、賞味期限が「20.3.20」である旨等が表示されている。 領収書(乙16)は、「2019年11月28日」に、本件有限会社が山崎こじか園から納品書(乙13)記載の金額を領収した旨とともに、「但 ドーレとハウス(小)セット」と記入されたものである。 2 上記1において認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。 (1)使用商標について 本件商標の下段の「ドーレ」の片仮名は、上段の「DORE」の欧文字の読みを示すものとなっており、このことから、上段の「DORE」と下段の「ドーレ」は、同一の観念を示すものとして把握される。そして、使用商標1及び使用商標2は、いずれも、「ドーレ」の片仮名であるから、上段と下段が同一の観念を示す二段併記の本件商標における一方である下段の使用に該当し、本件商標と社会通念上同一の商標の使用に該当する。 よって、使用商標1及び使用商標2は、いずれも、本件商標(本件商標と社会通念上同一の商標を含む。以下同様。)の使用である。 (2)使用者について 使用商標1及び使用商標2の使用者は、いずれも本件有限会社であるところ、上記1(1)のとおり、要証期間の始期である平成29年11月10日より前である同年7月11日に、前商標権者の死亡により同人の子である本件商標権者が本件商標の商標権を一般承継し、さらに同年8月21日に本件商標権者が本件有限会社の一人取締役に就任している。このことから、この就任時点で本件商標について黙示の使用許諾がなされたことは、明らかであり、本件有限会社は、本件商標の通常使用権者である。 よって、使用商標1及び使用商標2の使用者は、いずれも通常使用権者である。 (3)使用商品について 使用商標1及び使用商標2は、いずれも、「金色のビスキードーレ」という本件商品について使用されているところ、「ビスキー」は、クッキーやビスケット等の菓子を意味する語であり、本件商品が第30類「洋菓子」の範ちゅうのものであることは、明らかである。 よって、使用商品は、請求に係る指定商品である。 (4)使用時期について ア 上記1(4)の注文書は、タイトルに「2019年」と印刷され、2019年(令和元年)11月26日の納品に向けた注文において用いられたことから、要証期間内である、2018年(平成30年)末から2019年(令和元年)11月の納品の前までに頒布されたものであることは、明らかである。 イ 上記1(4)のとおり、本件有限会社は、注文に応じて、2019年(令和元年)11月26日に使用商標2を表示したラベルを本件商品の包装に付したものを山崎こじか園に納品し、この代金を領収していることから、要証期間内に、本件商品の包装に使用商標2を付したものを同園に譲渡したものと認められる。 (5)使用行為について ア 上記1(4)の注文書は、本件商品の説明や写真や注文欄とともに注文欄に使用商標1が予め印刷されたものであることから、本件商品に関する取引書類又は本件商品に関する広告に該当する。 よって、通常使用権者である本件有限会社は、要証期間内に、本件商品に関する広告又は本件商品に関する取引書類に本件商標である使用商標1を付して頒布する行為を行ったものであり、この行為は、商標法第2条第3項第8号の使用行為に該当する。 イ 通常使用権者である本件有限会社は、要証期間内に、本件商品の包装に本件商標である使用商標2を付したものを譲渡する行為を行ったものであり、この行為は、商標法第2条第3項第2号の使用行為に該当する。 3 以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において通常使用権者が請求に係る指定商品について本件商標(社会通念上同一の商標を含む。)を使用していたことを証明したということができる。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。

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