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商標異議申立

2019-900373

リペアバリア

審判番号
2019-900373
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2018-110847
登録番号
商標登録第6185890号(T6185890)
請求日
2019年12月26日
審決日
2020年06月22日
公報発行日
2020年08月28日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】ロート製薬株式会社
  • 【異議申立人】株式会社 マンダム
審判長/審判官
  • 審判長 齋藤 貴博
  • 審判官 薩摩 純一
  • 審判官 小松 里美
分類
T1651.25 -Y (W0305) / T1651.261-Y (W0305) / T1651.262-Y (W0305) / T1651.263-Y (W0305) / T1651.271-Y (W0305)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第10号、商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

登録第6185890号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。

結論

【結 論】 登録第6185890号商標の商標登録を維持する。

理由

【理 由】 1 本件商標 本件登録第6185890号商標(以下「本件商標」という。)は,「リペアバリア」の片仮名を標準文字で表してなり,平成30年9月3日に登録出願,第3類及び第5類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として,令和元年9月11日に登録査定され,同年10月4日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第5177235号商標(以下「引用商標」という。)は,「バリアリペア」の片仮名を横書きしてなり,平成19年6月7日に登録出願,第3類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として,同20年10月31日に設定登録されたものであり,その商標権は現に有効に存続しているものである。 3 登録異議の申立ての理由 申立人は,本件商標は商標法第4条第1項第10号,同項第11号及び同項第15号に違反して登録されたものであるから,その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第10号証を提出した。 (1)本件商標は,「修繕する,修理する」等の意味を有する「リペア」の語(甲3)と,「さく,障壁」等の意味を有する「バリア」の語(甲4)を結合して「リペアバリア」と横書きしてなるものである(甲1)。 (2)申立人は,前記2つの単語の前後を入れ替えたのみからなる「バリアリペア」の商標(引用商標)を保有している(甲2)。 (3)申立人は,引用商標及び「バリアリペア」と容易に称呼しうる「Barrier Repair」の欧文字からなる商標を,化粧品の商品ブランド名として,2007年(平成19年)から現在に至るまで約11年以上の長期間にわたり,商品及び販促物において継続的に使用している。 (4)引用商標を付した申立人の商品(以下「申立人商品」という。)は,全国のドラッグストア等で販売されており,直近においては「シートマスク」が,訪日中国人の需要者からも高い評価を得ている(甲5)。また,申立人商品は実店舗にて販売されているのみならず,AmazonやLOHACOといった大規模ECサイトにおいても展開している(甲6,甲7)。 (5)申立人が2019年(平成31年)2月に発売した商品「バリアリペア ナノショットブースター」は,需要者に人気を博し,株式会社アイスタイルが運営するアットコスメランキング「ブースター・導入液」部門にてクチコミランキング第7位に位置している(2019年(令和元年)12月17日現在。甲8)。また,直近のみならず,同社が行った調査では,申立人の商品「バリアリペア レディトゥマスク」が2010年(平成22年)上半期売れ筋ランキングの第3位に位置している(甲9)。 (6)さらに,申立人商品に関する宣伝広告活動も活発であり,2017年(平成29年)9月後半から約2年間に亘って女優の沢尻エリカ氏をブランドイメージキャラクターとして採用し,テレビCMも放映していた(甲10)。 (7)したがって,引用商標「バリアリペア」が需要者の間に広く認識されていることは明らかである。 (8)そして,上記の周知性を踏まえると,本件指定商品において商品の効能を表示するにあたり一般的に使用される「リペア」の語と「バリア」の語(共に「リ」と「ア」を含む。)の前後を入れ替えただけで,共に片仮名6文字からなる「リペアバリア」と「バリアリペア」は,称呼上非類似であると考えられるが,外観上及び観念上は類似するものと考えられる。 (9)そうすると,取引の実情を考慮し総合的に判断した場合には,両商標は類似の商標に該当するので,本件商標は,第3類については商標法第4条第1項第11号,第5類については商標法第4条第1項第10号に違反するものである。 また,引用商標は前記のとおり需要者の間で周知されている商標であるので,商品の効能を表示するにあたり一般的に使用される「リペア」の語と「バリア」の語の前後を入れ替えたのみからなる「リペアバリア」の商標を本件指定商品に使用した場合,需要者が申立人の業務に係る商品と出所について混同するおそれが相当程度あるから,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に違反するものである。 4 当審の判断 (1)引用商標の周知性について ア 申立人提出の甲各号証,同人の主張及び職権調査(インターネット情報,新聞記事情報など)によれば,申立人商品は,遅くとも2010年(平成22年)頃から販売され,現在まで継続して販売されていること(甲5~甲10,職権調査),アットコスメの2010年(平成22年)上半期売れ筋ランキングで3位であったこと(甲9),及び2019年(令和元年)12月(本件商標に係る登録査定の日後である。)のアットコスメランキング「ブースター・導入液」部門のクチコミランキングで7位であったこと(甲8,職権調査)が認められ,2017年(平成29年)9月からテレビCMが放映されたことがうかがえる(甲10)。 しかしながら,申立人商品の売上高,シェアなど販売実績を示す主張はなく,その証左は見いだせない。 イ 上記アのとおり,申立人商品は,2010年(平成22年)頃から現在まで継続して販売され,同年上半期の売れ筋ランキングで3位であったことなどが認められるものの,申立人商品の販売実績を示す証左は見いだせないから,申立人商品は需要者の間に広く認識されているものと認めることはできず,また,申立人商品に使用されている引用商標は,本件商標の登録出願の時及び登録査定時において,申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。 なお,「Barrier Repair」の文字からなる商標についても申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。 (2)商標法第4条第1項第11号について ア 本件商標と引用商標の類否について (ア)本件商標は,上記1のとおり「リペアバリア」の片仮名を標準文字で表してなり,その構成文字は同書同大同間隔で,まとまりよく一体に表されているものであって,該文字に相応し,「リペアバリア」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。 (イ)引用商標は,上記2のとおり「バリアリペア」の片仮名を横書きしてなり,その構成文字は同書同大同間隔で,まとまりよく一体に表されているものであって,該文字に相応し,「バリアリペア」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。 (ウ)そこで,本件商標と引用商標の類否を検討すると,外観においては,本件商標の構成文字「リペアバリア」と引用商標の構成文字「バリアリペア」の比較において,両者は文字商標における外観の識別上重要な要素である語頭における「リペ」と「バリ」の文字の差異などを有し,その差異が共に6文字構成という少ない文字構成からなる両商標の外観全体から受ける視覚的印象に与える影響は大きく,両者を離隔的に観察しても,外観上,相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。 次に,本件商標から生じる「リペアバリア」と引用商標から生じる「バリアリペア」の称呼を比較すると,両者は称呼の識別上重要な要素である語頭における「リペ」と「バリ」の音の差異などを有し,その差異が共に6音構成という短い音構成からなる両称呼全体に与える影響は大きく,両者をそれぞれ一連に称呼しても,称呼上,相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。 さらに,観念においては,両商標は共に特定の観念を生じないものであるから,観念上,比較することができない。 そうすると,本件商標と引用商標は,外観,称呼において相紛れるおそれがなく,観念において比較できないものであるから,両者の外観,観念,称呼等によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すれば,両者は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。 その他,両商標が類似するというべき事情は見いだせない。 (エ)なお,申立人は,引用商標は周知である,本件商標と引用商標は商品の効能を表示するにあたり一般的に使用される「リペア」の語と「バリア」の語の前後を入れ替えただけであるなどとして,両商標は,外観上及び観念上類似する類似の商標である旨主張している。 しかしながら,上記(1)のとおり引用商標は需要者の間に広く認識されているものと認められないものであり,また,本件商標及び引用商標は,「修繕する,修理する」などの意を有する「リペア」の語と「さく,障壁」などの意を有する「バリア」の語の前後を入れ替えて結合してなるものといい得るとしても,それらを結合した「リペアバリア」及び「バリアリペア」の文字全体としては,上記(ア)及び(イ)のとおりいずれも特定の観念を生じないものと判断するのが相当であって,上記(ウ)のとおり本件商標と引用商標は非類似の商標というべきものである。 したがって,申立人のかかる主張は採用できない。 イ 小括 以上のとおり本件商標と引用商標は非類似の商標であるから,本件商標の指定商品中第3類に属する商品の一部と引用商標の指定商品は同一又は類似するものの,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するものといえない。 (3)商標法第4条第1項第10号について 上記(1)のとおり引用商標は申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められないものであって,上記(2)のとおり本件商標と引用商標は非類似の商標であり,さらに,本件商標の指定商品中第5類に属する指定商品と引用商標の指定商品が類似するというべき事情は見いだせないから,本件商標は,商標法第4条第1項第10号に該当するものといえない。 (4)商標法第4条第1項第15号について 上記(1)のとおり引用商標は申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められないものであって,上記(2)のとおり本件商標と引用商標は非類似の商標である。 そうすると,本件商標は,これに接する取引者,需要者が,引用商標を連想又は想起するものということはできない。 してみれば,本件商標は,商標権者がこれをその指定商品について使用しても,取引者,需要者をして引用商標を連想又は想起させることはなく,その商品が他人(申立人)又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように,その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。 その他,本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。 したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に該当するものといえない。 (5)むすび 以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第10号,同項第11号及び同項第15号のいずれにも該当するものとはいえず,その登録は,同条第1項の規定に違反してされたものとはいえないものであり,他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから,同法第43条の3第4項の規定により,維持すべきである。 よって,結論のとおり決定する。

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2019-900373

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