商標異議申立
2019-900050
ビサンセイ、ビサンセー
- 審判番号
- 2019-900050
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2018-024604
- 登録番号
- 商標登録第6099333号(T6099333)
- 請求日
- 2019年02月12日
- 審決日
- 2020年02月19日
- 公報発行日
- 2020年08月28日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【権利者】株式会社バスクリン
- 【異議申立人】高野 勝弘
- 審判長/審判官
- 審判長 金子 尚人
- 審判官 中束 としえ
- 審判官 小田 昌子
- 分類
- T1651.13 -ZC (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法43条の3第2項商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号、商標法第43条の9第1項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
登録第6099333号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
【結 論】
登録第6099333号商標の指定商品中、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,入浴剤(医療用のものを除く。)」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。
理由
【理 由】
第1 本件商標
本件登録第6099333号商標(以下「本件商標」という。)は、「微酸性」の漢字及び「ビサンセイ」の片仮名を二段に書してなり、平成30年3月1日に登録出願、第3類「口臭用消臭剤,動物用防臭剤,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,入浴剤(医療用のものを除く。),薫料」を指定商品として、同年11月2日に登録査定、同月16日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第9号証を提出した。
本件商標は、「微酸性」の漢字及び「ビサンセイ」の片仮名を二段に書してなる商標であり、これをその指定商品中、「わずかに酸性の商品」以外の商品に使用するときは、あたかもその商品が「わずかに酸性の商品」であるかのごとく直感させ、その商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当するものである。
第3 取消理由通知
当審において、商標法第43条の9第1項に基づき職権により審理を行った結果、「本件商標は、その指定商品中、結論掲記の商品について、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、その登録を取り消すべきものである。」旨の取消理由を令和元年11月8日付けで通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えた。
第4 商標権者の意見
商標権者は、上記第3の取消理由に対し、指定した期間を経過するも何ら意見を述べていない。
第5 当審の判断
1 本件商標について
本件商標は、上記第1のとおり、「微酸性」の漢字及び「ビサンセイ」の片仮名を二段に書してなるところ、下段の片仮名は、上段の文字の読みを表したものと容易に看取、把握できるところ、その構成中、「微」の語は、「ごく小さいこと、わずかなこと。」の意味を、「酸性」の語は、「酸としての性質を示すこと。」(甲1)の意味を有するものであるから、本件商標は、全体として「わずかに酸性」程の意味合いを容易に認識させるものである。
2 「微酸性」の文字の使用状況及び酸性の程度が低い低刺激性の商品の製造、販売状況について
申立人の提出に係る証拠及び職権による調査によれば、本件商標の登録査定時には、別掲1のとおり、「微酸性」の文字は、酸性の程度を表す語として使用されており、また、本件商標の指定商品中、「せっけん類,歯磨き,化粧品,入浴剤(医療用のものを除く。)」といった商品は、皮膚や口内などへの負担を少なくするために、酸性の程度が低い低刺激性の商品が製造、販売されている事実が別掲2のとおり存在し、さらに、別掲3のとおり「微酸性」の文字が、上記商品中、「せっけん類,化粧品」に使用されている事実もある。
3 商標法第3条第1項第3号該当性について
本件商標は、上記1のとおり、「わずかに酸性」程の意味合いを容易に認識させるものであるところ、上記2のとおり、本件商標の登録査定時には、「微酸性」の文字は、酸性の程度を表す語として使用されており、また、本件商標の指定商品中、「せっけん類,歯磨き,化粧品,入浴剤(医療用のものを除く。)」においては、皮膚や口内などへの負担を少なくするために、酸性の程度が低い低刺激性の商品が製造、販売されている事実が存在し、さらに、「微酸性」の文字が、上記商品中、「せっけん類,化粧品」に使用されている事実も認められることから、本件商標をその指定商品中、「せっけん類,歯磨き,化粧品,入浴剤(医療用のものを除く。)」について使用した場合、これに接する需要者は、その商品が「わずかに酸性の商品」であること、すなわち、商品の品質を表してなるものと認識するにとどまるとみるのが相当である。
したがって、本件商標は、その指定商品中、「せっけん類,歯磨き,化粧品,入浴剤(医療用のものを除く。)」については、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といえるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
一方、本件商標の指定商品中、「せっけん類,歯磨き,化粧品,入浴剤(医療用のものを除く。)」以外の指定商品については、職権をもって調査するも、当該指定商品の分野において、本件商標が、取引者、需要者に、商品の品質等を表示するものとして認識されるとすべき事情を見出すことはできないから、商標法第3条第1項第3号に該当しない。
4 商標法第4条第1項第16号該当性について
本件商標は、その指定商品中、「せっけん類,歯磨き,化粧品,入浴剤(医療用のものを除く。)」以外の指定商品については、上記3のとおり、商品の品質を表示するものとして認識されないことからすれば、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるということもできないから、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当しない。
5 まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、その指定商品中、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,入浴剤(医療用のものを除く。)」については、商標法第3条第1項第3号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。
また、本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品については、取り消すべき理由がないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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