商標拒絶査定不服審判
2019-015589
ニホンエーギョーダイガク、ニッポンエーギョーダイガク、ニホンエーギョー、ニッポンエーギョー、エーギョーダイガク、エーギョー
- 審判番号
- 2019-015589
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2019-023732
- 請求日
- 2019年11月20日
- 審決日
- 2020年01月31日
- 公報発行日
- 2020年03月27日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社S.K.Y.
- 【請求人代理人】大池 聞平
- 審判長/審判官
- 審判長 冨澤 美加
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 木住野 勝也
- 分類
- T18 .22 -WY (W41) / T18 .261-WY (W41) / T18 .262-WY (W41) / T18 .263-WY (W41)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項7号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第7号、商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
商願2019- 23732拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
【理 由】
1 本願商標
本願商標は、「日本営業大学」の文字を標準文字で表してなり、第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成31年2月12日に登録出願され、その後、指定役務については、審判請求と同時に提出された令和元年11月20日受付の手続補正書により、第41類「セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,書籍の制作,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。)」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、以下の(1)及び(2)のとおり、認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)商標法第4条第1項第7号について
本願商標は、「日本営業大学」の文字を標準文字で表してなるところ、全体として、「日本における営業に関する教育を行う大学」を表すものと理解され、あたかも学校教育法に基づいて設置された大学の名称を表示したものであるかのように看取されるおそれがあるというのが相当である。そうすると、本願商標を、その指定役務中の「知識の教授,コーチング(訓練)」に使用した場合、これに接する需要者は、「日本における営業に関する教育を行う大学」を表すものと理解し、役務の提供主体があたかも学校教育法に基づいて設置された大学であるかのように誤認するおそれがあるから、本願商標は、学校教育制度に対する社会的信頼を害し、ひいては公の秩序を害するものと判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、登録第5507408号商標(以下「引用商標」という。)と類似の商標であって、その登録商標に係る指定商品及び指定役務と同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
なお、上記の登録商標は、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、上記1のとおり、「日本営業大学」の文字からなるところ、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさをもって、等間隔に表されており、全体として、まとまりのよい一体のものとして把握し得るものである。
そして、本願商標の構成中、「大学」の文字は、「学術の研究および教育の最高機関。」(株式会社岩波書店「広辞苑第6版」)の意味を有する語として知られており、実在する学校教育法により設置された大学の名称として、例えば、「東京工業大学」、「東京芸術大学」のように、「地域名(都市名)」、「教育内容を想起させる語」及び「大学」の文字との組合せのみからなる名称の大学が存在するものである。
しかしながら、当審において職権をもって調査した結果、本願商標の構成中の「営業」の文字が、学問又は学術分野の1つとして知られており、大学における教育内容を表す語として一般に使用されているという事実は見いだせなかった。
してみれば、本願商標は、その構成中に「大学」の文字を有するとしても、「営業」の文字が、大学における教育内容を容易に想起させる語であるということはできず、大学の名称として採択される蓋然性もないことからすれば、学校教育法により設置された大学の名称を表したものと認識されるとはいい難いものである。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「ニホンエイギョウダイガク」又は「ニッポンエイギョウダイガク」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、「営業大学」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「大学」の文字は、「学術の研究および教育の最高機関。」の意味を有する語として知られており、実在する学校教育法により設置された大学の名称として、例えば、「流通科学大学」、「佛教大学」のように、「教育内容を想起させる語」及び「大学」の文字との組合せのみからなる名称の大学が存在するものである。
しかしながら、上記(1)で述べたとおり、引用商標の構成中の「営業」の文字が、学問又は学術分野の1つとして知られており、大学における教育内容を表す語として一般に使用されているという事実は見いだせなかった。
してみれば、引用商標は、その構成中に「大学」の文字を有するとしても、「営業」の文字が、大学における教育内容を容易に想起させる語であるということはできず、大学の名称として採択される蓋然性もないことからすれば、学校教育法により設置された大学の名称を表したものと認識されるとはいい難いものである。
そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して「エイギョウダイガク」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)商標法第4条第1項第7号該当性について
本願商標は、「日本営業大学」の文字からなるところ、本願商標の指定役務は、上記1のとおり補正された結果、学校教育法で定める学校において知識等を教授し又は教育することを含む役務は削除された。
さらに、上記(1)で述べたとおり、本願商標は、その構成中に「大学」の文字を有するとしても、「営業」の文字が、大学における教育内容を容易に想起させる語であるということはできず、大学の名称として採択される蓋然性もないことからすれば、学校教育法により設置された大学の名称を表したものと認識されるとはいい難いものである。
そうすると、本願商標を補正後の指定役務に使用しても、これに接する一般需要者に対し、当該役務の提供主体が、あたかも学校教育法に基づいて設置された大学であるかのような誤認を生じさせるおそれはないというべきである。
また、本願商標は、その構成自体が非道徳的、卑わい、差別的、きょう激又は他人に不快な印象を与えるような構成でないことは明らかであり、本願商標をその指定役務に使用することが社会公共の利益に反し、社会の一般的道徳観念に反するとはいえず、加えて、他の法律によって、その使用が禁止されているものではなく、本願商標の登録出願の経緯に社会的相当性を欠くものがあるというべき事情も見いだせないものであるから、本願商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標ということはできない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当しない。
(4)商標法第4条第1項第11号該当性について
本願商標と引用商標を比較すると、両者は、上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、外観においては、語頭の「日本」の文字の有無に差異があることから、外観上、明確に区別できるものである。
次に、称呼においては、本願商標から生じる「ニホンエイギョウダイガク」又は「ニッポンエイギョウダイガク」の称呼と引用商標から生じる「エイギョウダイガク」の称呼とは、「ニホン」又は「ニッポン」の音の有無において明らかな差異を有するものであるから、称呼上、明瞭に聴別されるものである。
そして、観念においては、本願商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することができない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから、これらを総合して考察すれば、両者は互いに非類似の商標というべきである。
したがって、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、役務の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(5)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第7号及び同第11号のいずれにも該当しないものであるから、原査定は取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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