審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
商標異議申立

2018-900204

アースママ、アース、ママ

審判番号
2018-900204
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2017-141816
登録番号
商標登録第6041623号(T6041623)
請求日
2018年07月31日
審決日
2019年04月26日
公報発行日
2019年06月28日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】アース ママ エンジェル ベビー エルエルシー
  • 【権利者代理人】飯田 伸行
  • 【権利者代理人】飯田 和彦
  • 【異議申立人】アース製薬 株式会社
審判長/審判官
  • 審判長 金子 尚人
  • 審判官 岩崎 安子
  • 審判官 中束 としえ
分類
T1652.25 -Y (W0305) / T1652.261-Y (W0305) / T1652.262-Y (W0305) / T1652.263-Y (W0305) / T1652.271-Y (W0305)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第10号、商標法第4条第1項第15号、商標法第4条第1項第11号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

登録第6041623号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

【結 論】 登録第6041623号商標の商標登録を維持する。

理由

【理 由】 1 本件商標 本件登録第6041623号商標(以下「本件商標」という。)は「EARTH MAMA」の欧文字を横書きしてなり、2017年4月27日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成29年10月26日に登録出願、第3類「ボディローション,ボディオイル,ベビーオイル,ボディバター,リップバーム,ボディ用のバーム状化粧品,おむつかぶれ用のクリーム及びローション(医療用のものを除く。),ハーブを配合したボディケア用化粧品,ハーブを配合したボディケア用せっけん,ハーブを配合したボディオイル,ハーブを配合したボディローション,ハーブを配合したボディバター,ハーブを配合したリップバーム,ハーブを配合したボディバーム,ボディクリーム,ヘアーシャンプー,せっけん(医療用のものを除く。),日焼け止めローション(医療用のものを除く。),日焼け止めクリーム(医療用のものを除く。),デオドラント化粧品,デオドラントソープ,ワイプに浸み込ませたベビー用化粧品,衛生用使い捨てワイプに浸み込ませた洗浄剤,ボディウォッシュ,化粧品,せっけん類」並びに「医療用薬草茶,医療用ハーブティー,医療用日焼け止め薬剤,医療用ローション剤,医療用おむつかぶれ用のクリーム及びローション剤,医療用リップバーム,医療用軟膏,ハーブを配合した軟膏,スプレー式の医療用の会陰部洗浄剤,ウェットタイプのワイプに浸み込ませた医療用ローション剤,医薬用トローチ,薬剤,医療用試験紙」を含む第5類、第10類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同30年4月19日に登録査定、同年5月11日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において引用する登録商標は以下のとおり、「アース」、「EARTH」、「Earth」の文字のみからなる商標又はそれらの文字を構成中に含んでなる商標であり、いずれも現に有効に存続しているものである。 登録第248908号商標、登録第258476号商標、登録第369818号商標、登録第1674260号商標、登録第1674262号商標、登録第1886826号商標、登録第1886827号商標、登録第1878463号商標、登録第1878465号商標、登録第2235736号商標、登録第2353757号商標、登録第2353758号商標、登録第2488180号商標、登録第2691798号商標、登録第3234062号商標、登録第4689725号商標、登録第5498279号商標、登録第5548584号商標、登録第6037488号商標及び登録第6037489号商標は、いずれも願書に記載のとおりの構成からなり、それぞれの登録出願日、指定商品及び設定登録日は、商標登録原簿に記載のとおりである(以下、これらの登録商標をまとめて「引用商標」という。)。 なお、申立人が引用する登録商標のうち、登録第243638号商標は、当審において職権をもって調査したところ、平成25年5月24日に存続期間が満了し、その商標権の登録の抹消の登録が同26年2月19日にされている。 3 登録異議の申立ての理由(要旨) 申立人は、登録異議の申立ての理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第107号証を提出した。 (1)申立人の会社沿革 申立人は、明治25年に創業し、昭和4年に除虫菊を主成分とした家庭用殺虫剤「アース」の製造を始め、昭和15年に殺虫剤「アース」の姉妹品として蚊取線香「アース渦巻」の製造を開始し、昭和28年に自噴式殺虫剤「アースエアゾール」の製造を開始した。 そして、申立人は、昭和39年に自己の商号を商標と同じ「アース製薬株式会社」に変更をし、昭和40年に電気蚊取器「電子アース」及び電気蚊取マット「アースマット」の製造を開始した。 その後、申立人は、昭和45年に大塚グループに編入して、各種医薬品及びゴキブリ捕獲器「ごきぶりホイホイ」、加熱蒸散型殺虫剤「アースレッド」、液体電子蚊取器「アースノーマット」、ジェット噴射式殺虫剤「アースジェット」、さらには、入浴剤「バスロマン」、芳香洗浄剤「セボン」、口中清涼剤「モンダミン」と次々にユニークなヒット商品を生み出し、その商品の優秀性とあいまって、「アース」は、我が国において周知著名な商標となっている(甲2~甲7)。また、申立人は、2017年からコーポレートロゴとして英語表記の「EARTH」を用いたロゴを使用し現在に至っている。 (2)申立人の商標使用の状況 申立人は、上記(1)のように相当に古くしてかつ広範囲にわたり実績を有し、創業当初より「アース」を多くの製品に使用し、新聞、雑誌等で宣伝し現在に至っている(甲15~甲51)。また、2003年より「アースガーデン/Earth Garden」をブランド名として園芸用部品の販売も開始している(甲52~甲57)。 「アース」、「Earth」といえば少なくとも本件商標の基礎出願日たる2017年4月27日以前において申立人の製造販売する商品であることが全国で広く知られて周知著名な商標となっている。 (3)本件商標と引用商標との比較 本件商標は、「EARTH MAMA」の欧文字を横書きしてなるところ、引用商標とは明らかに類似であることを免れない。 本件商標の「EARTH」と「MAMA」の間には明らかに空間を有しているため、各単語は分断され、後部の「MAMA」は「母親の俗称」であり、識別性を有しないことから、本件商標は前部の「EARTH」がメインとなることは明白である。 したがって、一般需要者は、本件商標の前部の「EARTH」を見たり聞いたりして、申立人と何らかの関連性があるかのように認識する。 また、被請求人は、現在「earth/mama」と二段書きの商標をハウスマーク的に使用している(甲81)が、その商標自体は出願されていない。本件商標のように一連に横書きしたものの登録を取得し、「earth」を上段とする二段書きの商標の使用を続けることは許されない。 (4)申立人に係る過去の異議事件 申立人は、過去において、「アース」の文字又は「EARTH」の文字との結合商標について、登録異議の申立てをしたところ、その申立てに係る決定においては、申立人の著名商標「アース」及び「EARTH」との関係で、申立人の業務に係る商品と出所について混同を生ずるおそれがある旨認定されている(甲82~甲101)。 (5)まとめ 以上のとおりであるから、本件商標は、その指定商品中、第3類「ボディローション,ボディオイル,ベビーオイル,ボディバター,リップバーム,ボディ用のバーム状化粧品,おむつかぶれ用のクリーム及びローション(医療用のものを除く。),ハーブを配合したボディケア用化粧品,ハーブを配合したボディケア用せっけん,ハーブを配合したボディオイル,ハーブを配合したボディローション,ハーブを配合したボディバター,ハーブを配合したリップバーム,ハーブを配合したボディバーム,ボディクリーム,ヘアーシャンプー,せっけん(医療用のものを除く。),日焼け止めローション(医療用のものを除く。),日焼け止めクリーム(医療用のものを除く。),デオドラント化粧品,デオドラントソープ,ワイプに浸み込ませたベビー用化粧品,衛生用使い捨てワイプに浸み込ませた洗浄剤,ボディウォッシュ,化粧品,せっけん類」及び第5類「医療用薬草茶,医療用ハーブティー,医療用日焼け止め薬剤,医療用ローション剤,医療用おむつかぶれ用のクリーム及びローション剤,医療用リップバーム,医療用軟膏,ハーブを配合した軟膏,スプレー式の医療用の会陰部洗浄剤,ウェットタイプのワイプに浸み込ませた医療用ローション剤,医薬用トローチ,薬剤,医療用試験紙」(以下「登録異議の申立てに係る指定商品」という。)について、商標法第4条第1項第10号、同項第11号及び同項第15号に該当し、商標登録を受けることができないものである。 4 当審の判断 (1)「アース」の文字及び「EARTH」の文字の周知性について 申立人は、創業当初から現在に至るまでの間、「アース」及び「EARTH」を多くの商品に使用し、新聞や雑誌等で宣伝していることから、「アース」及び「EARTH」は、少なくとも本件商標の登録出願日以前において、申立人の製造、販売に係る商品であることを表示するものとして、全国で広く知られた著名商標となっている旨主張し、その主張に係る証拠として、甲第2号証ないし甲第57号証を提出している。 そこで、甲第2号証ないし甲第57号証をみると、これらは、発行年が確認できるもので昭和34年1月から平成27年4月までの間に発行された新聞、書籍や雑誌であって、そこに掲載されているのは、申立人の商標の紹介にとどまるもののほかに、申立人の業務に係る商品の広告であるところ、当該広告に係る商品の多くは、「家庭用殺虫剤」であり、また、当該広告において、商品の出所を表すものとして用いられているのは、「アース」の文字からなる商標である。 一方、「EARTH」の文字は、平成29年1月以降、申立人のコーポレートロゴの構成中に含まれて使用されていることは認められるものの、当該文字が単独で使用された事実は確認できないから、申立人の取扱いに係る商品を表示するものとして、需要者の間に広く認識されている商標と認めることはできない。 その他、申立人の提出に係る甲各号証を総合してみても、本件商標の登録出願時(平成29年10月26日)及び登録査定時(同30年4月19日)において、「EARTH」の文字が、申立人の業務に係る商品であることを表示するものとして、需要者の間に広く認識されるに至っていると認めるに足る事実は見いだせない。 そうすると、申立人の提出に係る証拠によっては、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、「アース」の文字からなる商標は、申立人の業務に係る商品「家庭用殺虫剤」を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標と認められるものの、「EARTH」の文字からなる商標については、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標とは認められない。 (2)本件商標について 本件商標は、「EARTH MAMA」の文字を横書きしてなるところ、「EARTH」と「MAMA」の文字の間に半角程度の空白があるものの、同じ書体及び大きさによって外観上まとまりよく表されており、その構成全体から生じる「アースママ」の称呼も一気一連に称呼できるものである。そして、本件商標構成中の「EARTH」の文字は「地球」の意味を、「MAMA」の文字は「母親の俗称」の意味をそれぞれ有する平易な英語からなるものであるとしても、その全体から、特定の意味合いが想起されるとはいい難く、一種の造語を表したものと認識される。 上記のとおり、本件商標の構成及び本件商標から生じる称呼からすれば、本件商標は、その構成全体を一体のものとして看取、把握されるとみるのが自然であって、殊更、その構成中の「EARTH」の文字部分が、商品の出所識別標識として需要者に強く支配的な印象を与えるとか、「MAMA」の文字部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないなどといった事情は見当たらないことから、本件商標から「EARTH」の文字部分のみが分離して把握されることはないとみるのが相当である。 したがって、本件商標は、その構成全体から「アースママ」の称呼のみを生じ、特定の観念は生じないものである。 (3)商標法第4条第1項第10号該当性について ア 上記(1)のとおり、申立人の業務に係る商品(家庭用殺虫剤)を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標は「アース」の文字からなる商標であって、「EARTH」の文字からなる商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているとは認められない。 そうすると、本件商標の商標法第4条第1項第10号該当性を判断するに当たり、本件商標と比較の対象となるのは、「アース」の文字からなる商標であるところ、これからは、「アース」の称呼を生じ、「(家庭用殺虫剤のブランドとしての)アース」といった観念を生じるものである。 イ 本件商標は、上記(2)のとおり、「EARTH MAMA」の文字を横書きしてなり、「アースママ」の称呼のみを生じ、特定の観念は生じないものである。 ウ そこで、上記ア及びイを踏まえ、本件商標と「アース」の文字からなる商標とを比較すると、外観については、欧文字と片仮名の差異から区別できるものであり、また、称呼については、本件商標から生じる「アースママ」と、「アース」の文字からなる商標から生じる「アース」とでは、構成音数の差異により明らかに異なり、さらに、観念については、「アース」の文字からなる商標から生じる「(家庭用殺虫剤のブランドとしての)アース」に対して本件商標は特定の観念は生じないものであるから、観念においてまぎれるおそれはない。 そうすると、本件商標と「アース」の文字からなる商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異のものというべきである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当しない。 (4)商標法第4条第1項第11号該当性について 本件商標は、上記(2)のとおり、「EARTH MAMA」の文字を横書きしてなり、「アースママ」の称呼のみを生じ、特定の観念は生じないものである。 他方、引用商標は、上記2のとおり「アース」、「EARTH」、「Earth」の文字のみからなる商標又はそれらの文字を構成中に含んでなる商標であるが、それぞれの外観、称呼及び観念を総合勘案してみても本件商標との比較において、相紛れるおそれがあると認めるに足るものは見いだせない。 そうすると、本件商標と引用商標とは、非類似の商標というべきである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (5)商標法第4条第1項第15号該当性について 申立人は、「アース」の文字からなる商標及び「EARTH」の文字からなる商標が、少なくとも本件商標の登録出願日以前において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、全国で広く知られて周知著名な商標となっていることを前提として、本件商標に接する一般の需要者は、本件商標の構成中の「EARTH」の文字部分を見聞きして、申立人と何らかの関連性があるかのように認識するとして、本件商標が商標法第4条第1項第15号に該当する旨主張する。しかしながら、申立人による上記主張に関し、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品(家庭用殺虫剤)を表示するものとして、需要者の間に広く認識されるに至っていたと認められる商標は、上記(1)のとおり、「アース」の文字からなる商標であるし、当該商標と本件商標とを比較しても、相紛れるおそれのない非類似の商標であって別異のものであることは、上記(3)ウのとおりであるから、その類似性の程度は低いものである。 そうすると、本件商標は、これを登録異議の申立てに係る指定商品について使用しても、需要者をして、申立人の業務に係る商標(「アース」又は「EARTH」の文字からなる商標)を連想、想起させることはなく、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 (6)むすび 以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第10号、同項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2018-900204

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存