特許訂正審判
2018-390128
内燃機関用オイルリング
- 審判番号
- 2018-390128
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2012-511671
- 登録番号
- 特許第5773500号(P5773500)
- 請求日
- 2018年08月31日
- 審決日
- 2018年10月10日
- 公報発行日
- 2019年01月25日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】日本ピストンリング 株式会社
- 【請求人代理人】柳下 彰彦
- 審判長/審判官
- 審判長 大町 真義
- 審判官 平田 信勝
- 審判官 小関 峰夫
- 分類
- P141 .852-Y (F16J)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項、特許法第36条第4項第1号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第5773500号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第5773500号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第5773500号(以下「本件特許」という。)は、2011年4月19日(優先権主張2010年4月19日、日本国)を国際出願日とする出願であって、平成27年7月10日にその特許権の設定登録がなされたものである。
そして、平成30年8月31日に本件訂正審判の請求がなされたものである。
2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第5773500号の明細書及び特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。
3 訂正の内容
本件訂正審判に係る訂正の内容は、次のとおりである。(下線部は訂正箇所を示す。)
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に
「当該オイル戻し溝は、オイルリング軸方向断面において、その外周形状が直線と、当該直線に連続し、且つ、当該コイルエキスパンダ収容凹部から連接する延接曲線とから構成されると共に、」
とあるのを、
「当該オイル戻し溝は、オイルリング軸方向断面において、その外周形状が直線と、当該直線に連続し、且つ、当該コイルエキスパンダ収容凹部から連接する延設曲線とから構成されると共に、」
に訂正する。
請求項1の記載を引用する請求項2~7も同様に訂正する。
(2)訂正事項2
明細書の段落【0013】に
「・・・当該オイル戻し溝は、オイルリング軸方向断面において、その外周形状が直線と、当該直線に連続し、且つ、当該コイルエキスパンダ収容凹部から連接する延接曲線とから構成されると共に、・・・」
とあるのを、
「・・・当該オイル戻し溝は、オイルリング軸方向断面において、その外周形状が直線と、当該直線に連続し、且つ、当該コイルエキスパンダ収容凹部から連接する延設曲線とから構成されると共に、・・・」
に訂正する。
4 当審の判断
(1)訂正事項1
ア 訂正の目的について
訂正事項1は、請求項1の「延接曲線」との記載を「延設曲線」に訂正するものである。
ここで、「延接曲線」との記載は、訂正前の請求項1を除けば、訂正前の明細書の段落【0013】に記載されており、当該段落は【課題を解決するための手段】として訂正前の請求項1に対応する事項が記載されている段落である。
これに対して、「延設曲線」との記載は、請求項6、明細書の段落【0018】、【0046】及び【0047】に記載されている。
そうすると、訂正事項1は、訂正前の請求項1に記載されていた「延接曲線」を、請求項6及び明細書中で用いられている「延設曲線」に改めるものであり、訂正の前後において「曲線」の意味を変更するものとも認められないので、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものといえる。
また、請求項2~7は、請求項1を引用するものであるから、訂正事項1は、請求項2~7についても上記請求項1と同様の訂正を行うものであるところ、当該訂正も、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものといえる。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内か否か
上記アで述べたとおり、「延設曲線」との記載は、請求項6、明細書の段落【0018】、【0046】及び【0047】に記載されており、訂正事項1は、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてする訂正である。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正か否か
上記アで述べたとおり、訂正事項1は誤記の訂正を目的とするものであり、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
エ 特許出願の際独立して特許を受けることができるか否か
上記アで述べたとおり、訂正事項1は誤記の訂正を目的とするものであり、その訂正による記載が特許法第36条第4項第1号または第6項第1号、第2号の規定に違反するものではなく、他に特許要件の適否について見直すべき新たな事情も存在しないので、特許出願の際独立して特許を受けることができない理由を発見することはできない。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
(2)訂正事項2について
ア 訂正の目的について
訂正事項2は、明細書の段落【0013】の「延接曲線」との記載を「延設曲線」に訂正するものである。
訂正事項2は、訂正事項1に係る訂正に伴い、特許請求の範囲と明細書の発明の詳細な説明の記載との整合を図るためにする訂正であり、訂正事項1と同様に、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものといえる。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内か否か
上記アで述べたとおり、訂正事項2は、訂正事項1に係る訂正に伴い、特許請求の範囲と明細書の発明の詳細な説明の記載との整合を図るためにする訂正であるので、訂正事項1と同様に、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてする訂正である。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正か否か
上記アで述べたとおり、訂正事項2は、訂正事項1に係る訂正に伴い、特許請求の範囲と明細書の発明の詳細な説明の記載との整合を図るためにする訂正であるので、訂正事項1と同様に、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
エ 特許出願の際独立して特許を受けることができるか否か
上記アで述べたとおり、訂正事項2は、訂正事項1に係る訂正に伴い、特許請求の範囲と明細書の発明の詳細な説明の記載との整合を図るためにする訂正であるので、訂正事項1と同様に、特許出願の際独立して特許を受けることができない理由を発見することはできない。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
5 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
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