商標拒絶査定不服審判
2018-017097
エイアイパチスロ
- 審判番号
- 2018-017097
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2017-109517
- 請求日
- 2018年12月21日
- 審決日
- 2019年11月12日
- 公報発行日
- 2019年12月27日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社三共
- 【請求人代理人】特許業務法人深見特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 木村 一弘
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 黒磯 裕子
- 分類
- T18 .13 -WY (W28) / T18 .16 -WY (W28) / T18 .272-WY (W28)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法3条1項6号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第3条第1項第6号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
商願2017-109517拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
【理 由】
1 本願商標
本願商標は、「AIパチスロ」の文字を標準文字で表してなり、第28類「ぱちんこ器具,スロットマシン,遊戯用器具」を指定商品として、平成29年8月22日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、以下の(1)ないし(3)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)商標法第3条第1項第3号について
本願商標は、「AI」の欧文字と「パチスロ」の片仮名を「AIパチスロ」と普通に用いられる方法で一連に書してなるところ、「AI」は、「人工知能」の意味を有する語であり、また、「パチスロ」は、「パチスロマシン」の略称と認められるから、全体として「人工知能を備えたパチスロマシン」の意味合いを容易に認識させる。そうすると、本願商標は、これを本願の指定商品中の「パチスロマシン」に使用する場合には、単に商品の品質を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)商標法第3条第1項第6号について
本願商標は、一般に商品の記号・符号として使用される欧文字2字「AI」の文字と「パチスロマシン」の略称と認められる「パチスロ」の片仮名を「AIパチスロ」と普通に用いられる方法で一連に書してなるにすぎないものであるから、これを本願の指定商品中の「パチスロマシン」に使用する場合には、何人かの業務に係る商品であることを認識することができない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第16号について
本願商標は、その構成中に「パチスロ」の文字を有してなるものであるから、これを本願の指定商品中の「パチスロマシン」以外の商品に使用する場合には、商品の品質について誤認を生ずるおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「AIパチスロ」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔をもって、外観上まとまりよく一体的に表してなるものである。
そして、本願商標は、その構成中「AI」の文字が「人工知能」を意味するものとして一般的に広く認識されているもので、構成中後半の「パチスロ」の文字が「パチンコ店のスロットマシン」を意味するものとして認識されているものであるが(いずれも「広辞苑第六版」参照)、これらを結合した本願商標の構成文字全体から、「人工知能を備えたパチンコ店のスロットマシン」の意味合いを直ちに理解させるとはいい難く、これが商品の特定の品質等を直接的かつ具体的に表示するものとして、取引者、需要者に、認識されるものともいい得ないものである。
また、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「AIパチスロ」の文字が、商品の具体的な品質等を表示するものとして一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
さらに、欧文字2字が、商品の形式、規格等を表示する記号、符号として類型的に使用される場合があるとしても、上記のとおり、「AI」が「人工知能」を意味するものとして一般に広く認識されているものであることを踏まえ、本願商標の構成を合わせ鑑みれば、本願商標の構成中の「AI」の文字部分が単なる記号、符号を表すものとして理解されるとはいい難く、その他、「AI」と「パチスロ」の組合せが、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないというべき事情も見いだせない。
以上からすると、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成全体で一体不可分の造語として理解、認識するものというのが相当である。
さらに、本願商標の構成中「パチスロ」の文字部分がパチンコ店のスロットマシンを指称する語であるとしても、「AIパチスロ」と一体的に表してなる構成においては、これに接する取引者、需要者が「パチスロ」の文字部分のみに着目し商品の品質を表示したものと認識するとはいえず、本願商標をその指定商品に使用しても、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものということはできない。
そうすると、本願商標は、その指定商品との関係において、商品の品質等を表示するものということはできず、また、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標とはいえないものである。さらに、商品の品質について誤認を生ずるおそれもないというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号、同項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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