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商標拒絶査定不服審判

2018-016957

アイジャパン、アイラブジャパン

審判番号
2018-016957
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2018-049161
請求日
2018年12月20日
審決日
2019年10月23日
公報発行日
2020年08月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】クルーズカンパニー株式会社
  • 【請求人代理人】大槻 聡
審判長/審判官
  • 審判長 小出 浩子
  • 審判官 山田 啓之
  • 審判官 庄司 美和
分類
T18 .16 -Z (W14161824)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項6号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第6号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

商願2018- 49161拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 本願商標 本願商標は、別掲1の構成からなり、第14類、第16類、第18類及び第24類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成30年4月17日に登録出願されたものである。 そして、願書記載の指定商品については、原審における平成30年7月4日付けの手続補正書により、第14類「キーホルダー,キーホルダー用のチェーン,キーホルダー用キーヘッドカバー,根付,身飾品(「カフスボタン」を除く。),時計」、第16類「紙類,文房具類,印刷物,書画,写真,写真立て,事務用又は家庭用ののり及び接着剤,あて名印刷機,印字用インクリボン,自動印紙はり付け機,事務用電動式ステープラー,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,紙製包装用容器,プラスチック製包装用袋,紙製のぼり,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ」、第18類「かばん類,財布,袋物,携帯用化粧道具入れ,皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,皮革」及び第24類「布製身の回り品(「タオル・ハンドタオル・バスタオル・手ぬぐい・ハンカチ・ふくさ・ふろしき」を含む。),織物,フェルト及び不織布,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製テーブルナプキン,織物製トイレットシートカバー,織物製いすカバー,織物製壁掛け,カーテン,テーブル掛け,どん帳」と補正されたものである。 第2 原査定の拒絶の理由の要点 本願商標は、欧文字「I」と赤いハート型図形を横に並べ、これらの下に「JAPAN」を配してなることから、本願商標は、構成全体として、「私は、日本を愛している」の意味合いを理解させ、「私は、日本を愛している」は、「日本を愛する心」や「日本を応援する心」のような意味合いに通じるものである。そして、「日本を愛する心」のような意味合いを容易に理解させる標章は、例えば、サッカー等の日本代表に対する応援の際、様々な商品に使用される実情があることがうかがえるから、「日本を応援する標章」は、誰もがその使用を欲するものと判断するのが相当である。そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者・取引者は、これを自他商品の識別標識として認識するというよりも、「日本を応援する標章」の一類型と理解するにすぎないものと判断するのが相当である。 したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であるから、3条1項6号に該当する。 第3 平成31年3月27日付けで通知した当審における審尋(要旨) 審判長は、請求人に対し、別掲2の証拠を示して、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当する旨の審尋を発し、意見を求めた。 第4 審尋に対する請求人の意見(要旨) 1 審尋で示した証拠について 審尋で示した証拠は、いずれもインターネット上の情報であって、桁違いに膨大な数の母集団の中から抽出されたものであり、また、商品分野を特定せずに抽出したものであることから、このような証拠の数をもって、「I」の欧文字とハート型図形とを横に並べたもの(以下「Iハート図形」という。)を含む表示が、商品に直接表示することにより広く用いられていると認定することは到底できないものである。 そして、インターネット上の商品販売サイトの場合、その商品販売サイトの閲覧実績や販売実績を明らかにすることなく、単にサイト数を数えたとしても、特定の表示が広く用いられているということは到底できないものである。 2 証拠の確認結果について 審尋で示した証拠は、商品販売サイトとしての体裁を有しているが、「現在在庫切れ」、「現在お取り扱いできません」等と表示されたものなど、実際には商品が販売されておらず、商品販売サイトとして機能していないものが混在している。また、これらのウェブサイトが、実際に商品が存在しその販売を行った実績があったのか、あるいは、ウェブサイトだけがあり、実際には商品が存在しないテスト用又は準備中のサイトのようなものであったのかを判別することはできない。よって、職権調査による32件の証拠のうち、「Iハート図形」を含む表示が、商品のデザイン等として実際に使用されている証拠は(2)、(3)、(7)、(8)、(11)、(14)、(15)、(22)~(25)、(27)及び(29)~(31)の15件のみである(第18号証~第30号証)。 3 Iハート図形の意味合いに関する事実認定について 「Iハート図形」を含む表示を有する30件の商品販売サイトが存在することをもって、「Iハート図形」が、「I LOVE ~」の表現方法の一つとして広く用いられていると認定することはできない。 仮に、「Iハート図形」が「I LOVE ~」の表現方法の一つとして広く用いられているという事実があるとすれば、そのような事実が一般化された記述として、新聞、雑誌、辞書、事典などの刊行物中に存在していなければならないというべきである。 また、「Iハート図形NY」以外の「Iハート図形」を含むデザインも存在しているが、それらは「Iハート図形NY」のパロディとして存在しているのであって、ニューヨーク州の観光キャンペーンから離れて、「I LOVE ~」の表現方法の一つとして広く用いられていると理解すべきものではないことが伺える(第34号証)から、「Iハート図形~」が、英語の「I LOVE ~」の端的な表示方法の一つとして広く用いられているということはできない。 4 Iハート図形の横又は下に何らかの文字を書してなる表示に関する事実認定について 「Iハート図形~」からなる表示をデザインとして採用したTシャツをそれぞれ販売する商品販売サイトが6つ存在しているとしても、そのことのみをもって「Iハート図形~」が商品のデザインとして広く使用されているということは到底できない。 5 Iハート図形とその横又は下に「地名、都市名」を書してなる表示に関する事実認定について 実際に販売されている商品(13件)のうち、「Iハート図形」に国名、都道府県名、都市名などの地名を組み合わせたものは11件であり、これらのうち、「土産物」としてのデザインであるという認識が直接的又は間接的に示されているものは4件のみである。また、これらの証拠が対象としている商品は、ワッペン、缶バッジ、菓子であり、商品分野を特定せずに収集された4件の証拠のみに基づいて、Iハート図形とその横又は下に「国名、都市名」を書してなる表示が日本の土産物において客の関心を惹くための商品のデザインとして広く使用されていると認定できるはずがない。 6 Iハート図形とその横又は下に「JAPAN(Japan、日本)」の文字を書してなる表示に関する事実認定について 証拠の中で実際に販売されている商品のうち、「Iハート図形」にJAPAN(Japan、日本)を組み合わせたものは、5件のみであり、これらの5件のうち、「土産物」としてのデザインであるという認識が直接的又は間接的に示されているものは1件のみである。この1件の証拠のみに基づいて、Iハート図形とその横又は下に「JAPAN(Japan、日本)」の文字が書された表示が日本の土産物において客の関心を惹くための商品のデザインとして広く使用されていると認定できるはずがない。 また、上記5件のうち、「スポーツの日本代表チームに対して、愛国や愛着の気持ちを表す商品のデザイン」であるという認識が直接的又は間接的に示されているものは、1件のみである。この1件の証拠のみに基づいて、Iハート図形とその横又は下に「JAPAN(Japan、日本)」の文字が書された表示がスポーツの日本代表チームに対して、愛国や愛着の気持ちを表す商品のデザインとして広く使用されていると認定できるはずがない。 7 Iハート図形とその横又は下に何らかの文字を結合してなる構成の表示は、いずれもありふれたものであって、現在多数人により使用されているとする事実認定について 本願商標は、Iハート図形の下にJAPANの欧文字を書してなるものであるのに対し、審尋は、Iハート図形とその横又は下に何らかの文字を結合してなる表示について、それがありふれたものであると認定している。仮に、Iハート図形とその横又は下に何らかの文字を結合してなる表示態様がありふれたものであったとしても、そのことから直ちに、Iハート図形の下にJAPANの欧文字を書してなる本願商標がありふれたものであるということはできない。 そもそも、英単語で構成される商標を、単語を単位として分解していった場合、分解された一部の単語がありふれたものであり、多数人により使用されていることはむしろ当然のことであり、商標の一部がありふれていたとしても、そのことが商標全体の識別性を否定する根拠にはなり得ない。 8 他の商標登録の存在 請求人は、登録第5752985号(平成27年1月15日出願、同年3月27日設定登録)及び登録第6053228号(平成30年4月5日出願、同年6月15日設定登録)の商標権者である。 これらの商標権に係る商標は、その構成において本願商標と完全に一致しているものであり、いずれも指定商品が本願商標とは異なるが、審尋に記載された拒絶理由に鑑みれば、指定商品の相違により、上記2件の登録商標と結論が異なるべき理由がないものと思料する。 第5 当審の判断 1 本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性 (1)本願商標 本願商標は、別掲1に記載のとおり、Iハート図形とその下に「JAPAN」の欧文字を書してなるものであり、上記第1に記載の商品を指定商品とするものである。 (2)事実認定 別掲2に記載の証拠によれば、以下が認められる。 ア Iハート図形の意味合いについて Iハート図形は、全体として「私は~が大好きです。」程の意味合いを表す英語の「I LOVE ~」を端的に表意するものとして広く用いられている。 なお、Iハート図形が、「I LOVE ~」を意味するものと理解されることについては、請求人も同意している。 イ Iハート図形の横又は下に何らかの文字を結合してなる表示について (ア)Iハート図形とその横又は下に何らかの文字を書してなる表示 Iハート図形とその横又は下に何らかの文字を書してなる表示は、何らかの文字が表すものに対して愛着の気持ち等を表す商品のデザインとして、例えば、被服等の同業者間で、商品に直接表示することにより、広く使用されているものである。 なお、Iハート図形とその横又は下に何らかの文字を書してなる表示は、何らかの文字が表すものに対して愛着の気持ち等を表す商品のデザインとして理解される点については、請求人も同意している。 (イ)Iハート図形とその横又は下に「地名」を書してなる表示 Iハート図形とその横又は下に「地名」を書してなる表示は、上記(ア)のとおり、国や都市等、当該地名が表す所に対して愛着の気持ち等を表す商品のデザインに加え、当該表示された国や都市の土産物において客の関心を惹くための商品のデザイン等として、例えば、被服等の同業者間で、商品に直接表示等することにより、広く使用されているものである(別掲2(1)~(10)、(12)~(28))。 (ウ)Iハート図形とその横又は下に「JAPAN(日本)」の文字を書してなる表示 Iハート図形とその横又は下に「JAPAN(日本)」の文字が書された表示は、日本又はスポーツの日本代表チームなど日本に属するものに対して、愛国や愛着の気持ちを表す商品のデザイン、あるいは日本の土産物において客の関心を惹くための商品のデザイン等として、例えば、被服等の同業者間で、商品に直接表示することにより、広く使用されているものである(別掲2(1)~(10)、(12)~(19))。 ウ Iハート図形の使用 上記イのとおり、Iハート図形とその横又は下に何らかの文字を結合してなる構成の表示は、いずれもありふれたものであって、現在多数人により使用されている態様というのが相当である。 (3)上記(2)のとおり、Iハート図形と、その横又は下に何らかの文字を結合してなる表示は、当該表示に関する取引の実情から、何らかの文字が表すものに対して愛着の気持ち等を表す商品のデザインとして、また、その何らかの文字が「地名」である場合は、当該表示された地域や都市に対する愛着の気持ちを表す商品のデザイン、又はその土地の土産物において客の関心を惹くための商品のデザイン等として、さらに、「地名」が「JAPAN(日本)」である場合は、日本又はスポーツの日本代表チームなど日本に属するものに対して愛国や愛着の気持ち等を表す商品のデザイン、又は日本の土産物において客の関心を惹くための商品のデザイン等として、例えば、被服等の同業者間で、商品に直接表示等することにより、広く使用されているものである。 そうすると、本願商標は、日本又はスポーツの日本代表チームなど日本に属するものに対して愛国や愛着の気持ち等を表す商品のデザイン、又は日本の土産物などにおいて客の関心を惹くための商品のデザイン等として広く用いられているものであって、また、その構成自体もありふれているものと認められるものであるから、本願商標は、誰もがその使用を欲するものと判断するのが相当である。 以上からすると、本願商標は、その指定商品について使用しても、これに接する需要者は、「私は日本が大好きです。」程の意味合いを表すものであって、日本又はスポーツの日本代表チームなど日本に属するものに対して愛国や愛着の気持ちを表す商品のデザイン、又は日本の土産物において客の関心を惹くための商品のデザイン等と認識、理解するにとどまるものであるから、本願商標は、自他商品の識別標識とは認識し得ないものといわざるを得ない。 (4)小括 したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というべきであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。 2 請求人の主張に対して (1)審尋で示した証拠について 請求人は、審尋で示した証拠は、いずれもインターネット上の情報であって、桁違いに膨大な数の母集団の中から抽出されたものであり、また、商品分野を特定せずに抽出したものであることから、このような証拠の数をもって「Iハート図形」を含む表示が、商品に直接表示することにより広く用いられていると認定することは到底できない旨、インターネット上の商品販売サイトの場合、その商品販売サイトの閲覧実績や販売実績を明らかにすることなく、単にサイト数を数えたとしても、特定の表示が広く用いられているということは到底できないものである旨主張する。 しかしながら、インターネット上の情報は多いものであるとしても、別掲2の使用例については、閲覧者を限定した有料のウェブサイトでもなく、閲覧者を特定の専門家に限定したウェブサイトでもなく、又は外国語によるウェブサイトでもない、閲覧者を限定することのないサイトに掲載されたものであって、我が国において一般的に誰しもが閲覧することのできる商品販売に関するウェブサイトにおける情報である。そうすると、別掲2の使用例が、たとえ、当該ウェブサイトにおける閲覧実績や販売実績が明らかでないとしても、当該使用例はインターネットにおける露出度の高い、一般消費者の目に触れる機会が多いものとみることができるものである。したがって当該使用例をもって、「Iハート図形」を含む表示が広く用いられていると判断して何ら差し支えない。 (2)証拠の確認結果について 請求人は、審尋で示した証拠は、商品販売サイトとしての体裁を有しているが、「現在在庫切れ」、「現在お取り扱いできません」等と表示されたものなど、実際には商品が販売されておらず、商品販売サイトとして機能していないものが混在しており、これらのウェブサイトが、実際に商品が存在しその販売を行った実績があったのか、あるいは、ウェブサイトだけがあり、実際には商品が存在しないテスト用又は準備中のサイトのようなものであったのかを判別することはできないから、職権調査による32件の証拠のうち、「Iハート図形」を含む表示が、商品のデザイン等として実際に使用されている証拠は(2)、(3)、(7)、(8)、(11)、(14)、(15)、(22)~(25)、(27)及び(29)~(31)の15件のみである(第18号証~第30号証)旨主張する。 しかしながら、仮に、別掲2における証拠のうち、「現在在庫切れ」や、「現在お取り扱いできません」等と表示されたものがあるとしても、これらの証拠についても、商品の取引が行われていたことを示す証拠であることに何ら変わりないものであるから、これらの表示によって、上記1の判断が左右されるべきものではない。 (3)Iハート図形の意味合いに関する事実認定について 請求人は、「Iハート図形NY」以外の「Iハート図形」を含むデザインも存在しているが、それらは「Iハート図形NY」のパロディとして存在しているのであって、ニューヨーク州の観光キャンペーンから離れて、「I LOVE ~」の表現方法の一つとして広く用いられていると理解すべきものではないことが伺える(第34号証)から、「Iハート図形~」が、英語の「I LOVE ~」の端的な表示方法の一つとして広く用いられているということはできない旨主張する。 しかしながら、確かに別掲2(20)のとおり、Iハート図形とその下に「NY」の文字を表示したものは、約40年以上前にデザインされ、現在もニューヨークの観光キャンペーンに使用されているロゴであるとしても、「Iハート図形~」が「I LOVE ~」を意味するものと理解されること、及びIハート図形とその横又は下に書された何らかの文字を書してなる表示が、何らかの文字が表すものに対して愛着の気持ち等を表す商品のデザインとして理解される点については出願人(請求人)も同意しているところである(令和元年5月9日付け意見書)。 そして、Iハート図形の横又は下に何らかの文字を結合してなる表示は、当該表示に関する取引の実情から、何らかの文字が表すものに対して愛着の気持ち等を表す商品のデザインとして、また、その何らかの文字が「地名」である場合は、当該表示された地域や都市に対する愛着の気持ちを表す商品のデザイン、又はその土地の土産物において客の関心を惹くための商品のデザイン等として、さらに、「地名」が「JAPAN(日本)」である場合は、日本又はスポーツの日本代表チームなど日本に属するものに対して愛国や愛着の気持ち等を表す商品のデザイン、又は日本の土産物において客の関心を惹くための商品のデザイン等として、広く使用されていることは、上記1のとおりである。 (4)Iハート図形とその横又は下に何らかの文字を結合してなる構成の表示は、いずれもありふれたものであって、現在多数人により使用されているとする事実認定について 請求人は、仮に、Iハート図形とその横又は下に何らかの文字を結合してなる表示態様がありふれたものであったとしても、そのことから直ちに、Iハート図形の下にJAPANの欧文字を書してなる本願商標がありふれたものであるということはできない旨、そもそも、英単語で構成される商標を、単語を単位として分解していった場合、分解された一部の単語がありふれたものであり、多数人により使用されていることはむしろ当然のことであり、商標の一部がありふれていたとしても、そのことが商標全体の識別性を否定する根拠にはなり得ない旨主張する。 しかしながら、本願商標の識別性については、上記1(3)のとおり、Iハート図形とJAPANの文字からなる本願商標の構成全体をもって、これに接する需要者は、日本又はスポーツの日本代表チームなど日本に属するものに対して愛国や愛着の気持ちを表す商品のデザイン、又は日本の土産物において客の関心を惹くための商品のデザイン等と認識、理解するにとどまるものと認定して、本願商標の自他商品識別性を否定したのであり、単語単位に分解したその一部に識別性がないことを理由として本願商標の自他商品の識別性を否定したものではない。 (5)他の商標登録の存在 請求人は、登録第5752985号(平成27年1月15日出願、同年3月27日設定登録)及び登録第6053228号(平成30年4月5日出願、同年6月15日設定登録)の商標権者であり、これらの商標権に係る商標は、その構成において本願商標と完全に一致しているものであり、いずれも指定商品が本願商標とは異なるが、審尋に記載された拒絶理由に鑑みれば、指定商品の相違により、上記2件の登録商標と結論が異なるべき理由がないものである旨主張する。 しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標の査定時又は審決時において、その商標が使用される指定商品の取引の実情等を考慮し、個別具体的に判断されるものであるから、過去に登録された事例の判断に拘束されることはない。 そして、本願商標は、上記1のとおり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というべきであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。 (6)したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。 3 まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することはできない。 よって、結論のとおり審決する。

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