商標拒絶査定不服審判
2017-009945
オキャクサマダイイチシュギノ、オキャクサマダイイチシュギ
- 審判番号
- 2017-009945
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2016-037816
- 請求日
- 2017年07月05日
- 審決日
- 2018年03月28日
- 公報発行日
- 2018年06月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社メイプル会
- 【請求人代理人】佐藤 富徳
- 審判長/審判官
- 審判長 田中 幸一
- 審判官 大森 友子
- 審判官 冨澤 武志
- 分類
- T18 .16 -Z (W44)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
商願2016-37816拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は,成り立たない。
理由
【理 由】
1 本願商標
本願商標は,「お客様第一主義の」の文字を標準文字で表してなり,第36類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,平成28年4月1日に登録出願され,その後,指定役務については,原審における同年12月20日受付の手続補正書,当審における同29年7月5日受付の手続補正書及び同年12月25日受付の手続補正書により,最終的に,第44類「介護」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
本願商標は,「お客様第一主義の」の文字を標準文字で表してなるところ,これは,「お客様を第一にするという主義」ほどの意味合いを理解させる「お客様第一主義」の文字に,助詞の一つである「の」を付加したものといえ,たとえ,その後に続く体言が省略されているとしても,一般に「お客様第一主義」の文字は,宣伝,広告に広く使用されている実情にあることからすれば,これに接する取引者,需要者は,当該文字が強く印象されて,その指定役務との関係において,「お客様第一主義のもとで提供されるもの(役務)」ほどの意味合いを表したものと理解し,把握するというのが相当である。そうすると,本願商標をその指定役務に使用しても,本願商標は,需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というのが相当である。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当する。
3 当審における証拠調べ
本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するか否かについて,職権に基づく証拠調べを実施した結果,別掲の事実を発見したので,同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき,請求人に対し,意見を申し立てる機会を与えるべく,相当の期間を指定して,平成29年11月6日付けで証拠調べの結果を通知したところ,請求人は,同年12月25日に意見書を提出した。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は,前記1のとおり,「お客様第一主義の」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中の「お客様第一主義」の文字は,「お客様を第一(最も大切)にする主義」ほどの意味合いを理解させるものであり,また,「の」の文字は,「後に付く体言が省略され,体言に準じて使われることもある。後の体言が省略されたもの。」等の意味を有する助詞である(広辞苑第6版参照)。
そして,別掲で摘示した事実によれば,「お客様第一主義」の文字が,様々な業界において,企業の経営理念や目標等を表す標語(キャッチフレーズ,スローガン)として使用されている実情が認められる。
そうすると,本願商標は,企業の経営理念や目標等を表す標語(キャッチフレーズ,スローガン)として広く使用されている「お客様第一主義」の文字と,体言の省略ないしは代用として使用される「の」の文字からなるものであるから,これに接する需要者は,構成全体として「お客様を第一(最も大切)にする主義に基づき提供されるもの(役務等)」ほどの意味合いを表したものとして理解するというべきである。
してみれば,本願商標をその指定役務について使用すると,これに接した需要者は,当該役務の提供者の経営理念等をうたった標語の一種として認識,理解するにとどまるものである。また,本願商標は標準文字で表してなるから,その態様上顕著な特徴は認められない。そうすると,本願商標は,役務の出所識別標識としては機能しないというのが相当である。
したがって,本願商標は,需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標であるから,商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は,「お客様第一主義」の文字が,「お客様を第一にする主義」ほどの意味合いを想起させるとしても,本願商標は「お客様第一主義の」という構成からなるから,かかる意味合いを容易に理解することはできない旨主張する。
しかしながら,本願商標から想起される意味合い及び別掲で摘示した事実からすれば,本願商標をその指定役務に使用した場合,これに接する需要者は,その構成全体として,「お客様を第一(最も大切)にする主義に基づき提供されるもの(役務等)」ほどの意味合いを表す,当該役務の提供者の経営理念等をうたった標語の一種として認識,理解するものであるといえることは,上記(1)で述べたとおりである。
イ 請求人は,本願商標の指定役務を,別掲で示されていない「介護」の役務に補正したから,本願商標に係る拒絶の理由は解消した旨主張する。
しかしながら,別掲で摘示した事実からすれば,「お客様第一主義」の文字を,役務の様々な業界において,企業の経営理念や目標等を表す標語(キャッチフレーズ,スローガン)として使用しているのであるから,「介護」の役務の業界においても同様に,これに接する需要者に企業の経営理念や目標等を表す標語(キャッチフレーズ,スローガン)として認識されるものというのが相当である。そうすると,当該文字に助詞「の」を付加してなる本願商標は,これをその指定役務について使用しても,上記と同様に,これに接する需要者により,企業の経営理念等を表す標語として認識されるものというのが相当である。
ウ したがって,請求人の主張は,いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当するから,これを登録することはできない。
よって,結論のとおり審決する。
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