特許拒絶査定不服審判
2017-008304
車両における情報表示システム
- 審判番号
- 2017-008304
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2012-050676外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2017年06月07日
- 審決日
- 2018年06月19日
- 公報発行日
- 2018年08月31日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 分類
- P18 .121-WY (B62J)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第17条の2第6項、特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号、特許法第36条第6項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2012- 50676号「車両における情報表示システム」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 9月19日出願公開、特開2013-184547号、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、平成24年3月7日の出願であって、平成27年6月30日付けで拒絶理由が通知され、同年9月7日に意見書及び手続補正書が提出され、平成28年3月23日付けで最後の拒絶理由が通知され、同年5月27日に意見書及び手続補正書が提出され、同年6月30日付けで最後の拒絶理由が通知され、同年9月5日に意見書及び手続補正書が提出され、平成29年2月28日付けで補正の却下の決定がされるとともに拒絶査定(以下「原査定」という。)がされ、これに対し、同年6月7日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正書が提出され、平成30年4月16日付けで拒絶理由(以下「当審拒絶理由」という。)が通知され、同年4月23日に手続補正書が提出されたものである。
第2 平成29年2月28日付けの補正の却下の決定及び原査定の概要
1 平成29年2月28日付けの補正の却下の決定の概要
平成28年9月5日付けの手続補正は、特許請求の範囲の限定的減縮を目的とするものであるが、当該補正後の本願請求項3-5に係る発明は、引用文献1-4に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであり、特許出願の際独立して特許を受けることができるものでない。
したがって、この補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するものであるから、同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
引用文献等一覧
1.特開2011-37310号公報
2.特開2003-146277号公報
3.特開平9-156560号公報
4.特開2008-275378号公報
2 原査定(平成29年2月28日付け拒絶査定)の概要
この出願については、平成28年6月30日付け拒絶理由通知書(最後)に記載した以下の理由によって、拒絶をすべきものである。
この出願の請求項1に係る発明は、引用文献1、2及び4に記載された発明に基いて、また、この出願の請求項2-11に係る発明は、引用文献1-4に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献1-4は、上記1の引用文献と同じである。
第3 当審拒絶理由の概要
この出願は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号に適合するものではなく特許法第36条第6項に規定する要件を満たしていない。
第4 本願発明
本願の請求項1及び2に係る発明(以下「本願発明1及び2」という。)は、平成30年4月23日付けの手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1及び2に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項1】
車両(1)に搭載され、該車両(1)の車両情報を表示する情報表示装置(5)と、
前記車両(1)に搭載された電装ユニットから出力される車両情報を取得する通信部と、該通信部で取得した車両情報を表示する表示部(26)と、を有する携帯情報端末(22)と、を備え、
前記車両(1)に前記携帯情報端末(22)を搭載し、
前記携帯情報端末(22)は、運転者側に向けられる前記表示部(26)の背面に撮像部(27)を有し、
該携帯情報端末(22)の前記表示部(26)に車両情報を表示する車両における情報表示システムであって、
前記情報表示装置(5)は、アナログ方式のメータ(19)と前記アナログ方式のメータ(19)に隣接し速度表示部(14A)を有するデジタル方式のメータ(14A)とを備え、
前記アナログ方式のメータ(19)に表示される車両情報の少なくとも一部が視認不能となり、前記速度表示部(14A)を有するデジタル方式のメータ(14A)に表示される車両情報の全体が視認可能となるように、前記携帯情報端末(22)を、前記車両(1)側に固定された取付部材(21,40,50)によって前記車両(1)に着脱可能に搭載し、
前記携帯情報端末(22)において、少なくとも前記視認不能となった前記情報表示装置(5)の車両情報を前記通信部により取得して、前記アナログ方式のメータ(19)の表示形態を模した画像を前記表示部(26)に表示させることを可能としたことを特徴とする車両における情報表示システム。
【請求項2】
前記情報表示装置(5)が、前記車両(1)に弾性部材(37)を介して支持され、
前記情報表示装置(5)を挟むようにして配置された前記取付部材(21)によって、前記携帯情報端末(22)が、前記情報表示装置(5)と隙間を有して、該情報表示装置(5)を跨ぐように配置され、
前記取付部材(21)は、スクリーン(8)と共締めされて前記車両(1)に固定され、
前記取付部材(21)は、左右のボルト(9)によって基部をアッパーカウル(7)に固定され、運転者側に延出する左右一対のステー(23)と、前記ステー(23)の先端側に支持され、車軸方向に沿う水平軸中心に回動可能とされた保持ケース(24)と、を備え、
前記左右のステー(23)は、前記アナログ方式のメータ(19)を挟むように配置されることを特徴とする請求項1に記載の車両における情報表示システム。」
第5 当審の判断
1 当審拒絶理由について
当審は、補正前の請求項2について、「請求項2には「前記スクリーン(8)」と記載されているが、当該記載以前に「スクリーン(8)」は記載されておらず、「前記」によって示される構成が明確でない旨の拒絶の理由を通知したところ、平成30年4月23日の手続補正により、本願の請求項2は、上記「第4」のとおり補正された。
そして、この補正により、上記拒絶の理由は解消した。
2 原査定について
2-1 引用文献の記載等
(1) 引用文献1の記載等
引用文献1には、以下の記載等がある(下線は当審で付加した)。
(1a)
「【請求項1】
車両のコンビネーションメータユニットの前面に着脱自在に設置可能とした携帯用カーナビゲーション装置であって、
前記車両に設けられた車載ネットワークを構成する電気回路から各種車両状態情報を取り込む受信部と、
地図情報と、前記地図情報に重畳され、GPSアンテナから取り込んだ前記車両の位置情報と、前記受信部から取り込んだ各種車両状態情報とを表示する表示画面を含む表示部と、
を備える携帯用カーナビゲーション装置。
・・・
【請求項5】
両面テープにより車両のインストルメントパネルのメータクラスタの前面下部に粘着固定され、携帯用カーナビゲーション装置本体の下辺部が着脱自在に嵌合される嵌合部を有するベースプレートと、
両面テープにより車両の前記インストルメントパネルのメータクラスタの上部に粘着固定され、前記携帯用カーナビゲーション装置本体の上辺部が着脱自在に嵌合されるラッチ部を有するラッチプレートと、
を備える携帯用カーナビゲーション装置の取付具。
・・・」
(1b)
【0001】
本発明は、ナビゲーション情報等の車両の運転を支援する表示装置にかかり、特に、車両の速度やエンジンの回転数等、車両の運転に関する車両状態情報を表示する携帯用カーナビゲーション装置と、その車両への取付具に関する。
(1c)
「【0019】
<本例のポータブルカーナビの配置位置>
図1(A)は、ポータブルカーナビ10をインストルメントパネル20の中央上部(ダッシュボード上)に置いた従来の例であり、図1(B)は、ポータブルカーナビ10を、インストルメントパネル20の一部を構成するメータクラスタ30の前に取り付けたオールインワン型の本例の携帯用カーナビゲーション装置である。
【0020】
図1(B)に示す本例のポータブルカーナビ10は、メータクラスタ30の前に取り付けられるので、図1(A)と比べて、運転者に対して車外の視界を遮るものがなく、その視認性が向上する。しかし、図1(B)のように、メータクラスタ30の前にポータブルカーナビ10を配置すると、必然的に、ポータブルカーナビ10が、メータクラスタ30に嵌め込まれて配置されるコンビネーションメータユニット80(図6で後述)に表示される各種の車両状態情報が運転者から見えなくなる。このことは、単に運転者が困るだけでなく、例えば車速情報のように表示する義務のある情報が表示されない状態は、法的にも許されない。
【0021】
そこで、図1(B)に示すように、ポータブルカーナビ10をメータクラスタ30の表示画面を遮って配置する場合には、ポータブルカーナ10(審決注:「ポータブルカーナビ10」の誤記と認める。)内に必要な車両状態情報を全て表示することが必要とされる。つまり、通常コンビネーションメータユニット80の表示部に表示される車両状態情報と同様な情報を、カーナビの地図情報に重畳させて表示することが法的にも要請されることになる。ただ、例えば積算走行距離のように、常時運転者が見る必要がない情報は、従来どおりコンビネーションメータユニット80に表示させ、ポータブルカーナビ10を取り外したときに、見ることができるようにすれば、ポータブルカーナビ10に表示しなくてもよい。
【0022】
<本例のポータブルカーナビと車載ネットワークとの関係>
図2は、本例のポータブルカーナビ10を車載ネットワークのCAN(Controller Area Network) バス40に接続して、各種センサからの車両状態情報を本例のポータブルカーナビ10に取り込むようにした車載ネットワークの例を示したものである。図2に示す車載ネットワークは、CANバス40にさまざまなコンピュータシステムであるECU(Electric Control Unit)が接続されている。
なお、CANバス40は、車載ネットワークに標準的に使用されている通信規格である(ISO11898及びISO11519)。このCANバス40は、図示するようにCAN_HとCAN_Lの2本の差動信号線で構成されている。
・・・
【0027】
以上はCANバス40から見た通常の車両が備える車載ネットワークであるが、本発明では、この車載ネットワークに、更にポータブルカーナビ10が接続されている。すなわち、ポータブルカーナビ10は、車両診断用コネクタ26を介してCANバス40に接続され、車速データ等の様々な車両状態情報を取り込むことができるようになっている。なお、車速データについては、メータ&パネルECU14とコンビネーションメータC/U15を接続する通信線にポータブルカーナビ10を接続することにより取得するようにしてもよい。
(1d)
「【0029】
また、ポータブルカーナビ10は、例えば機器前面上部に内蔵カメラ開口部32を備えており、図示しない外部カメラからの情報を取り込めるようになっている。」
(1e)
「【0043】
図6は、ポータブルカーナビ10を車両に取り付けた状態を、側面から見た横断面図であり、図7は、ポータブルカーナビ10をメータユニット80のメータレンズ82の上(メータクラスタ30の前)に取り付ける方法及び取付具の構造を説明するための分解斜視図である。図6に示すように、市販される車両に取り付けられているメータクラスタ30は、インストルメントパネル20の運転席前方にメータシェード83で覆われるように配置されている。そして、このメータクラスタ30の奥部には、速度計81を含むコンビネーションメータユニット80が組み込まれている。
ここで、コンビネーションメータユニット80の前面は、メータレンズ82で運転席と仕切られており、その表示画面には、車両内の各種センサやスイッチからの車両状態情報が表示されるようになっている。この意味で、コンビネーションメータユニット80は、表示される計器類全体を表すものと言える。
【0044】
このコンビネーションメータユニット80の前面にはメータレンズ82が配置され、車速やその他の車両状態情報が拡大表示されるようになっている。・・・」
(1f)
「【0046】
次に、ポータブルカーナビ10を車両に取り付けるための取付具について、図7を参照して説明する。ポータブルカーナビ10の取付具は、ポータブルカーナビ10の滑り止め用として設けられる粘着テープ84a、84bと、ポータブルカーナビ10が嵌合されるベースプレート85及びラッチプレート86とを備えている。
・・・
【0048】
ベースプレート85は、略長方形の板体からなるプレート本体85aと、このプレート本体85aの表面から突出する篏合部85b,85cからなっている。プレート本体85aは、裏面に貼り付けられた両面テープ87aによってメータレンズ82の前方に延在しているメータクラスタ30の下部83b(インストルメントパネル20の一部を構成し、上部のメータシェード83aと対峙する部分)に粘着固定される(図6参照)。篏合部85b、85cは、プレート本体85aの長手方向の両端部に設けられている。この篏合部85b、85cには、ポータブルカーナビ10の下辺部の両端が着脱可能に嵌合される。
【0049】
ラッチプレート86は、略長方形の板体からなるプレート本体86aと、このプレート本体86aの表面から突出するラッチ部86b、86cからなっている。プレート本体86aは、裏面に貼り付けられた両面テープ87bによってメータレンズ82の上部に粘着固定される(図6参照)。
【0050】
また、ラッチプレート86のラッチ部86b、86cは、プレート本体86aの長手方向の両端部に設けられている。そして、このラッチ部86b、86cには、ポータブルカーナビ10の上辺部の両端が着脱可能に嵌合される。つまり、ベースプレート85とラッチプレート86は、篏合部85b、85cとラッチ部86b、86cでポータブルカーナビ10を挟持するようになっている。」
(1g)引用文献1には以下の図が示されている。
【図6】
また、上記記載事項及び図示内容によれば、以下の事項が認められる。
(1h)
段落【0043】の「速度計81を含むコンビネーションメータユニット80」(摘示(1e))という記載及び図6(摘示(1g))の、特に、速度計81の部分の図示内容によれば、「速度計81」がアナログ方式であることが看て取れる。
以上の(1a)~(1h)を総合すると、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認める。
「車両のメータクラスタ30の奥部に組み込まれたアナログ方式の速度計81を含むコンビネーションメータユニット80と、
その前面に着脱自在に設置可能としたポータブルカーナビ10であって、
前記車両に設けられたECU(Electric Control Unit)が接続されているCAN(Controller Area Network) バス40から各種車両状態情報を取り込む受信部と、
地図情報と、前記地図情報に重畳され、GPSアンテナから取り込んだ前記車両の位置情報と、前記受信部から取り込んだ各種車両状態情報とを表示する表示画面を含む表示部と、
機器前面上部に備えられた内蔵カメラ開口部32と、
を備えるポータブルカーナビ10と、
両面テープ87aにより車両のインストルメントパネル20のメータクラスタ30の前面下部に粘着固定され、ポータブルカーナビ10本体の下辺部が着脱自在に嵌合される嵌合部を有するベースプレート85と、
両面テープ87bにより車両の前記インストルメントパネル20のメータクラスタ30の上部に粘着固定され、前記ポータブルカーナビ10本体の上辺部が着脱自在に嵌合されるラッチ部86b、86cを有するラッチプレート86と、
を備えるポータブルカーナビ10の取付具と、
を備える車両の運転を支援する表示装置」
(2) 引用文献2の記載
引用文献2には、以下の記載がある。
(2a)
「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,自動二輪車のモニタホルダ取り付け構造に関する。モニタホルダにはナビゲータ等のモニタが装着される。
・・・
【0017】先ず,図1及び図2において,自動二輪車Mの操向ハンドル1の直前に配設されるインストルメントパネル2は,自動二輪車Mの車体前部を覆うフェアリング3に一体に形成される。このインストルメントパネル2には,その前縁から起立するバイザ4が形成されると共に,このバイザ4の内側にスピードメータ,タコメータ等のメータ類5が設置され,またメータ類5の左右両側に一対のスピーカグリル6,6が取り付けられる。これらスピーカグリル6,6の一方,図示例では左側のスピーカグリルの前面側に,後述するモニタホルダ7に装着されるナビゲータ用モニタ8が配設される。」
(2b)
引用文献2には以下の図面が記載されている。
【図2】
(3) 引用文献3の記載
引用文献3には、以下の記載がある。
(3a)
【0016】まず始めに、二輪車用電装品取り付け装置の概略を説明する。図1において、オートバイなどの二輪車1の操舵部には、スピードメーターやタコメーターなどのメーター類3、ハンドルバー4および電装品取り付け装置Dが取り付けられている。なお、Tは燃料タンクである。
【0017】そして、図2に図示するように、電装品取り付け装置Dには、画像表示部を具備する電装品であるナビゲーション6が取り付けられる。
(4) 引用文献4の記載
引用文献4には、以下の記載がある。
(4a)
「【0010】
以下、オートバイ用の表示装置に本発明を適用した一実施例を添付の図面に基づいて説明する。本実施形態による表示装置は、例えば乳白色の合成樹脂からなる裏ケース1と、この裏ケース1内に収納される表示内機2を搭載した回路基板3と、裏ケース1の開口側(前方側または観察者側)を覆う表ケース4とから構成されている。
【0011】
表示内機2は、例えばエンジン回転計からなる指針式(アナログ式)計器21と、例えば液晶パネルからなり走行速度と走行距離をデジタル表示する電子式表示器22と、後述するマーク部を発光により照らして各種警報・報知情報を発光表示するインジケータ23とを備えている。」
(4b)
引用文献4には、以下の図面が記載されている。
【図1】
2-2 対比・判断
2-2-1 本願発明1について
(1) 対比
本願発明1と引用発明とを対比する。
ア 本願発明1の「車両情報」に関し、本願明細書には、
「【0037】
・・・
この携帯情報端末22は、自動二輪車1に搭載された電装ユニットから出力される速度、エンジン回転数、ギヤポジション等の車両情報を取得する通信部と、該通信部で取得した車両情報を表示する表示部26と、を有している。」
と記載されており、本願発明1の「車両情報」は速度を含むものである。
そして、引用発明の「車両状態情報」に関し、引用文献1には、「車両の速度やエンジンの回転数等、車両の運転に関する車両状態情報」(摘示(1b))と記載され、引用発明の「車両状態情報」は速度を含むものであることから、本願発明1の「車両情報」に相当する。
そうすると、引用発明の「車両のメータクラスタ30の奥部に組み込まれたアナログ方式の速度計81を含むコンビネーションメータユニット80」は、速度を表示することは明らかであるから、本願発明1の「車両(1)に搭載され、該車両(1)の車両情報を表示する情報表示装置(5)」に相当する。
イ 本願発明1の「電装ユニット」に関し、本願明細書には、
「【0037】
携帯情報端末22は、所謂スマートフォンであり、通話機能付き携帯情報端末である。この携帯情報端末22は、自動二輪車1に搭載された電装ユニットから出力される速度、エンジン回転数、ギヤポジション等の車両情報を取得する通信部と、該通信部で取得した車両情報を表示する表示部26と、を有している。」
と記載されており、「電装ユニット」は「速度、エンジン回転数、ギヤポジション等の車両情報」を出力するものである。
引用文献1には、「図2は、本例のポータブルカーナビ10を車載ネットワークのCAN(Controller Area Network) バス40に接続して、各種センサからの車両状態情報を本例のポータブルカーナビ10に取り込むようにした車載ネットワークの例を示したものである。図2に示す車載ネットワークは、CANバス40にさまざまなコンピュータシステムであるECU(Electric Control Unit)が接続されている。」(摘示(1c)【0022】)及び「ポータブルカーナビ10は、車両診断用コネクタ26を介してCANバス40に接続され、車速データ等の様々な車両状態情報を取り込むことができるようになっている。」(摘示(1c)【0027】)と記載されており、引用発明の「ECU(Electric Control Unit)が接続されているCAN(Controller Area Network) バス40」は、「車速データ等の様々な車両情報」を出力するものであり、本願発明の「電装ユニット」に相当する。
そして、引用発明の「ECU(Electric Control Unit)が接続されているCAN(Controller Area Network)バス40」は「車両に設けられた」ものであることから、引用発明の「前記車両に設けられたECU(Electric Control Unit)が接続されているCAN(Controller Area Network) バス40」は、本願発明1の「車両(1)に搭載された電装ユニット」に相当する。
ウ 本願発明1の「通信部」は「車両に搭載された電装ユニットから出力される」「車両情報を取得する」ものである。
そして、引用発明の「受信部」は、「前記車両に設けられたECU(Electric Control Unit)が接続されているCAN(Controller Area Network) バス40から各種車両状態情報を取り込む」ものであり、上記イで検討したとおり、「前記車両に設けられたECU(Electric Control Unit)が接続されているCAN(Controller Area Network) バス40」は、本願発明1の「車両に搭載された電装ユニット」に相当し、上記アで検討したとおり、引用発明の「車両状態情報」は、本願発明1の「車両情報」に相当することから、引用発明の「受信部」は、「車両に搭載された電装ユニットから出力される」「車両情報を取得する」ものである。
そうすると、引用発明のかかる「受信部」は本願発明の「電装ユニットから出力される車両情報を取得する通信部」に相当する。
エ 本願発明1の「表示部(26)」は、「該通信部で取得した車両情報を表示する」ものである。
そして、引用発明の「表示部」は、「地図情報と、前記地図情報に重畳され、GPSアンテナから取り込んだ前記車両の位置情報と、前記受信部から取り込んだ各種車両状態情報とを表示する表示画面を含む」ものであり、上記アで検討したとおり、引用発明の「車両状態情報」が、本願発明1の「車両情報」に相当することから、引用発明の「表示部」は、本願発明1の「該通信部で取得した車両情報を表示する表示部(26)」に相当する。
オ 引用発明の「ポータブルカーナビ10」は、「受信部」と「表示部」を「備える」ものであり、また、携帯され得るものと理解することができるから(摘示(1c)【0019】)、上記ウ及びエの検討をも踏まえると、かかる「ポータブルカーナビ10」は、本願発明1の「前記車両(1)に搭載された電装ユニットから出力される車両情報を取得する通信部と、該通信部で取得した車両情報を表示する表示部(26)と、を有する携帯情報端末(22)」に相当する。
カ 本願発明1の「携帯情報端末」は、「車両」に「搭載」されるものである。
そして、引用発明の「ポータブルカーナビ10」は、「車両のメータクラスタ30の奥部に組み込まれたアナログ方式の速度計81を含むコンビネーションメータユニット80」の「前面に着脱自在に設置可能」であり、車両に搭載されることは明らかであるから、かかる「ポータブルカーナビ10」の設置構成は、本願発明1の「前記車両(1)に前記携帯情報端末(22)を搭載し」という構成に相当する。
キ 本願発明の「携帯情報端末(22)」は、「運転者側に向けられる前記表示部(26)の背面に撮像部(27)」を有するものである。
そして、引用発明の「ポータブルカーナビ10」は「機器前面上部に」「内蔵カメラ開口部32」を「備え」ているから、引用発明「ポータブルカーナビ10」が、「撮像部」を有することは明らかである。
そうすると、かかる「ポータブルカーナビ10」の構成は、本願発明1の
「前記携帯情報端末(22)は、運転者側に向けられる前記表示部(26)の背面に撮像手段を有し」という構成と、「前記携帯情報端末(22)は、撮像部(27)を有し」という構成の限度で共通する。
ク 本願発明1の「情報表示装置」は、「アナログ方式のメータ(19)と前記アナログ方式のメータ(19)に隣接し速度表示部(14A)を有するデジタル方式のメータ(14A)とを備え」ている。
そして、引用発明の「コンビネーションメータユニット80」は、「車両のメータクラスタ30の奥部に組み込まれたアナログ方式の速度計81を含む」ものであることから、かかる「コンビネーションメータユニット80」の構成と、本願発明1の「情報表示装置(5)」における「アナログ方式のメータ(19)と前記アナログ方式のメータ(19)に隣接し速度表示部(14A)を有するデジタル方式のメータ(14A)とを備え」という構成とは、「情報表示装置は、アナログ式のメータを備え」るという構成の限度で共通する。
ケ 本願発明1の「取付部材」は、「前記アナログ方式のメータ(19)に表示される車両情報の少なくとも一部が視認不能となり、前記速度表示部(14A)を有するデジタル方式のメータ(14A)に表示される車両情報の全体が視認可能となるように、前記携帯情報端末(22)を、」「前記車両(1)に着脱可能に搭載」するものであり、「前記車両(1)側に固定され」ているものである。
引用発明の「取付具」は、「両面テープにより車両のインストルメントパネル20のメータクラスタの前面下部に粘着固定され、ポータブルカーナビ10本体の下辺部が着脱自在に嵌合される嵌合部を有するベースプレート85と、
両面テープ87a及び87bにより車両の前記インストルメントパネル20のメータクラスタ30の上部に粘着固定され、前記ポータブルカーナビ10本体の上辺部が着脱自在に嵌合されるラッチ部86b、86cを有するラッチプレート86と、
を備え」ており、車両側に固定されていることは明らかである。そして、引用文献1には、「ポータブルカーナビ10が、メータクラスタ30に嵌め込まれて配置されるコンビネーションメータユニット80(図6で後述)に表示される各種の車両状態情報が運転者から見えなくなる」(摘示(1c)【0020】)と記載されていることから、引用発明の「ポータブルカーナビ10」の設置によって、「コンビネーションメータユニット80」に表示される「車両状態情報」の少なくとも一部が視認不能となっていることは明らかである。
そうすると、引用発明のかかる「取付具」による「ポータブルカーナビ10」の設置構成と、本願発明1の「前記アナログ方式のメータ(19)に表示される車両情報の少なくとも一部が視認不能となり、前記速度表示部(14A)を有するデジタル方式のメータ(14A)に表示される車両情報の全体が視認可能となるように、前記携帯情報端末(22)を、前記車両(1)側に固定された取付部材(21,40,50)によって前記車両(1)に着脱可能に搭載し」という構成とは、「車両情報の少なくとも一部が視認不能となるように、前記携帯情報端末(22)を、前記車両(1)側に固定された取付部材(21,40,50)によって前記車両(1)に着脱可能に搭載し」という構成の限度で共通する。
コ 本願発明1の「携帯情報端末(22)」は、「少なくとも前記視認不能となった前記情報表示装置(5)の車両情報を前記通信部により取得して、前記アナログ方式のメータ(19)の表示形態を模した画像を前記表示部(26)に表示させる」ものである。
そして、上記ケで検討したとおり、引用発明の「ポータブルカーナビ10」の設置によって、「コンビネーションメータユニット80」に表示される「車両状態情報」の少なくとも一部が視認不能となっていることは明らかであり、引用文献1の「ポータブルカーナビ10をメータクラスタ30の表示画面を遮って配置する場合には、ポータブルカーナビ10内に必要な車両状態情報を全て表示することが必要」(摘示(1c)【0021】)との記載も考慮すると、視認不能となった「車両状態情報」を「ポータブルカーナビ10」の「表示部」に表示させていることは明らかである。
そうすると、上記アで検討したとおり、引用発明の「車両状態情報」が本願発明1の「車両情報」に相当すること及び上記ウの検討を踏まえると、引用発明のかかる「ポータブルカーナビ10」の構成と本願発明1の「携帯情報端末(22)において、少なくとも前記視認不能となった前記情報表示装置(5)の車両情報を前記通信部により取得して、前記アナログ方式のメータ(19)の表示形態を模した画像を前記表示部(26)に表示させることを可能とした」という構成とは、「携帯情報端末(22)において、少なくとも前記視認不能となった前記情報表示装置(5)の車両情報を前記通信部により取得して、前記表示部(26)に表示させることを可能とした」という構成の限度で共通する。
サ 本願発明1の「車両における情報表示システム」は、「車両(1)に搭載され、該車両(1)の車両情報を表示する情報表示装置(5)と、」「前記車両(1)に搭載された電装ユニットから出力される車両情報を取得する通信部と、該通信部で取得した車両情報を表示する表示部(26)と、を有する携帯情報端末(22)と、を備え、」「該携帯情報端末(22)の前記表示部(26)に車両情報を表示する」ものである。
引用発明の「車両の運転を支援する表示装置」は、「車両のメータクラスタ30の奥部に組み込まれたアナログ方式の速度計81を含むコンビネーションメータユニット80」と「ポータブルカーナビ10と」を「備える」ものである。
そして、引用発明の「車両のメータクラスタ30の奥部に組み込まれたアナログ方式の速度計81を含むコンビネーションメータユニット80」が、本願発明1の「車両(1)に搭載され、該車両(1)の車両情報を表示する情報表示装置(5)」に相当し(上記ア)、「ポータブルカーナビ10」が、本願発明1の「前記車両(1)に搭載された電装ユニットから出力される車両情報を取得する通信部と、該通信部で取得した車両情報を表示する表示部(26)と、を有する携帯情報端末(22)」に相当(上記オ)するとともに、引用発明の「車両の運転を支援する表示装置」は、上記コで検討したとおり、「携帯情報端末(ポータブルカーナビ10)」の「表示部(表示部)」に「車両情報(車両状態情報)」を表示するものであることから、引用発明の「車両の運転を支援する表示装置」は、本願発明1の「該携帯情報端末(22)の前記表示部(26)に車両情報を表示する車両における情報表示システム」及び「車両における情報表示システム」に相当する。
上記ア-サの検討を総合すると、本願発明1と引用発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。
<一致点>
「車両に搭載され、該車両の車両情報を表示する情報表示装置と、
前記車両に搭載された電装ユニットから出力される車両情報を取得する通信部と、該通信部で取得した車両情報を表示する表示部と、を有する携帯情報端末と、を備え、
前記車両に前記携帯情報端末を搭載し、
前記携帯情報端末は、撮像部を有し、
該携帯情報端末の前記表示部に車両情報を表示する車両における情報表示システムであって、
前記情報表示装置は、アナログ方式のメータを備え、
車両情報の少なくとも一部が視認不能となるように、前記携帯情報端末を、前記車両側に固定された取付部材によって前記車両に着脱可能に搭載し、
前記携帯情報端末において、少なくとも前記視認不能となった前記情報表示装置の車両情報を前記通信部により取得して、前記表示部に表示させることを可能とした車両における情報表示システム。」
<相違点1>
本願発明1の「情報表示装置」が、「前記アナログ方式のメータに隣接し速度表示部を有するデジタル方式のメータ」を備え、「携帯情報端末」が、「前記アナログ方式のメータに表示される車両情報の少なくとも一部が視認不能となり、前記速度表示部を有するデジタル方式のメータに表示される車両情報の全体が視認可能」となるように搭載されているのに対し、引用発明は、そのような特定がされていない点。
<相違点2>
本願発明1の「携帯情報端末」は、「運転者側に向けられる前記表示部の背面に撮像部」を有するのに対し、引用発明の「携帯情報端末(ポータブルカーナビ10)」は、「機器前面上部に備えられた内蔵カメラ開口部32」を有する点。
<相違点3>
本願発明1の「携帯情報端末」が、「アナログ方式のメータの表示形態を模した画像を前記表示部」に表示させるのに対し、引用発明は、そのような特定がされていない点。
(2)判断
まず、相違点1について検討する。
ア 引用文献2には、「自動二輪車のモニタホルダ取り付け構造」に関する技術が開示されているところ(摘示(2a)【0001】)、「自動二輪車」に「スピードメータ、タコメータ等のメータ類5」を「設置」し、「ナビゲータ用モニタ8」を「スピードメータ、タコメータ等のメータ類5」に近接して配設すること(摘示(2a)【0017】及び摘示(2b)図2参照)は記載されているものの、「携帯情報端末(ナビゲータ用モニタ8)」を 「前記アナログ方式のメータ(スピードメータ、タコメータ等のメータ類5)に表示される車両情報の少なくとも一部が視認不能となり、前記速度表示部を有するデジタル方式のメータに表示される車両情報の全体が視認可能」とする技術は記載も示唆もされていない。
イ 引用文献3には、「二輪車用電装品取り付け装置」に関する技術が開示されているところ(摘示(3a)【0016】)、「電装品取り付け装置Dには、画像表示部を具備する電装品であるナビゲーション6が取り付けられる」こと(摘示(3a)【0017】)は記載されているものの、「携帯情報端末(ナビゲータ用モニタ8)」を 「前記アナログ方式のメータ(スピードメータ、タコメータ等のメータ類5)に表示される車両情報の少なくとも一部が視認不能となり、前記速度表示部を有するデジタル方式のメータに表示される車両情報の全体が視認可能」とする技術は記載も示唆もされていない。
ウ 引用文献4には、「オートバイ用の表示装置」に関する技術が開示されているところ(摘示(4a)【0010】)、「表示内機2は、例えばエンジン回転計からなる指針式(アナログ式)計器21と、例えば液晶パネルからなり走行速度と走行距離をデジタル表示する電子式表示器22」との記載(摘示(4a)【0011】)及び図1(摘示(4b))を参照すると、引用文献4には、「情報表示装置(表示内機2)」について、「アナログ方式のメータ(指針式(アナログ式)計器21)」に隣接し「速度表示部を有するデジタル方式のメータ(デジタル表示する電子式表示器22)」を備える技術(以下「引用文献4に記載された技術」という)が記載されている。
引用発明の「メータユニット80」も、引用文献4に記載された「表示内機2」もいずれも車両の表示装置であることから、引用発明の「メータユニット80」に引用文献4に記載された技術を採用し、「前記アナログ方式のメータに隣接し速度表示部を有するデジタル方式のメータ」を備えるようにすることは、想定の範囲ということもできるが、「携帯情報端末」を、「前記アナログ方式のメータに表示される車両情報の少なくとも一部が視認不能となり、前記速度表示部を有するデジタル方式のメータに表示される車両情報の全体が視認可能」となるように搭載する点は、引用文献1及び4には記載も示唆もされていない。
ここで、引用文献1には、
「【0020】
図1(B)に示す本例のポータブルカーナビ10は、メータクラスタ30の前に取り付けられるので、図1(A)と比べて、運転者に対して車外の視界を遮るものがなく、その視認性が向上する。しかし、図1(B)のように、メータクラスタ30の前にポータブルカーナビ10を配置すると、必然的に、ポータブルカーナビ10が、メータクラスタ30に嵌め込まれて配置されるコンビネーションメータユニット80(図6で後述)に表示される各種の車両状態情報が運転者から見えなくなる。このことは、単に運転者が困るだけでなく、例えば車速情報のように表示する義務のある情報が表示されない状態は、法的にも許されない。
【0021】
そこで、図1(B)に示すように、ポータブルカーナビ10をメータクラスタ30の表示画面を遮って配置する場合には、ポータブルカーナビ10内に必要な車両状態情報を全て表示することが必要とされる。つまり、通常コンビネーションメータユニット80の表示部に表示される車両状態情報と同様な情報を、カーナビの地図情報に重畳させて表示することが法的にも要請されることになる。ただ、例えば積算走行距離のように、常時運転者が見る必要がない情報は、従来どおりコンビネーションメータユニット80に表示させ、ポータブルカーナビ10を取り外したときに、見ることができるようにすれば、ポータブルカーナビ10に表示しなくてもよい。」(摘示(1c))
と記載されており、当該記載によれば、引用発明は、むしろ、「車速情報のように表示する義務のある情報」が運転者から見えなくなるように「ポータブルカーナビ10」が取り付けられ、「ポータブルカーナビ10」に「車速情報のように表示する義務がある情報」を表示するものであると解されることから、当業者であっても、引用発明において、「携帯情報端末」を、「前記速度表示部を有するデジタル方式のメータに表示される車両情報の全体が視認可能」となるように設置する動機は存在しない。
また、引用文献2-4にも、「携帯情報端末」を「前記アナログ方式のメータに表示される車両情報の少なくとも一部が視認不能となり、前記速度表示部を有するデジタル方式のメータに表示される車両情報の全体が視認可能」となるように搭載する点は記載も示唆もされていない。
してみれば、当業者といえども、引用発明及び引用文献1-4に記載された技術的事項から、相違点1に係る本願発明1の、「携帯情報端末」を、「前記アナログ方式のメータに表示される車両情報の少なくとも一部が視認不能となり、前記速度表示部を有するデジタル方式のメータに表示される車両情報の全体が視認可能」となるように搭載するという構成を容易に想到することはできない。
そして、本願発明1は、少なくとも上記相違点1に係る本願発明1の構成により、「携帯情報端末22を、設置スペースの少ない車両において容易かつコンパクトに設置することができ、かつメータケース5を視認する視線上に携帯情報端末22を配置することにより、携帯情報端末22の良好な視認性を確保できる。」(【0043】)という格別の効果を奏するものである。
イ したがって、相違点2及び3について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明、引用文献1-4に記載された技術的事項に基いて容易に発明できたものであるとはいえない。
2-2-2 本願発明2について
本願発明2は、本願発明1の構成を更に限定して発明を特定するものであって、上記1のとおり、本願発明1が当業者にとって容易に発明することができたものとはいえないのであるから、同様に、本願発明2は、当業者が容易に発明することができたものとはいえない。
第6 むすび
以上のとおり、原査定の理由及び当審の拒絶理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2017-008304