意匠拒絶査定不服審判
2017-000973
医療用チューブコネクター
- 審判番号
- 2017-000973
- 法域
- 意匠
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 意願2015-000409外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2017年01月24日
- 審決日
- 2017年04月17日
- 公報発行日
- 2017年06月30日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】アッヴィ・インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】特許業務法人川口國際特許事務所
- 分類
- D18 .52 -WY (J7-4)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 意匠法第7条、意匠法第50条第1項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
意願2015- 409「医療用チューブコネクター」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。
結論
【 結 論】
原査定を取り消す。
本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由
【 理 由】
第1 本願意匠
本願は,2014年(平成26年)7月10日のアメリカ合衆国への出願に基づくパリ条約による優先権主張を伴う,物品の部分について意匠登録を受けようとする平成27年1月13日の意匠登録出願であって,その意匠(以下「本願意匠」という。)は,願書及び願書に添付した図面の記載によれば,意匠に係る物品は「医療用チューブコネクター」(出願当初は「コネクター」としていたところを,平成29年3月23日の手続補正書により補正した。)であり,その形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合は,願書及び願書に添付した図面(以下「添付図面」という。)に記載されたとおりのものであって,「実線で表した部分が,意匠登録を受けようとする部分である。」(以下,本願において,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分を「本願意匠部分」という。)としたものである。(別紙第1参照)
第2 原査定における拒絶の理由
原査定における拒絶の理由は,本願は意匠法第7条に規定する要件を満たしていないというものであり,具体的には,本願意匠部分は,左側面図左方の略T字状コネクター部分と左側面図右方の接続部との二つの物理的に分離した部分を含むものであり,その物理的に分離した二つの部分には形態的な一体性も機能的な一体性も認めることができないため,一意匠として認めることができない,というものである。
第3 手続の経緯
原査定における拒絶の理由に対し,請求人は平成28年1月20日に上申書を提出し,本願意匠部分が機能上の一体性を有する旨主張したが,同年10月18日に拒絶の査定がなされたため,同査定を不服として,平成29年1月24日に拒絶査定不服審判を請求するとともに,同日付けの手続補正書(以下「補正書1」という。)により,添付図面の全図面を,左側面図右方に表れる接続部が実線で描かれていたものから,破線で描かれたものに補正した。
さらに,請求人は,同年3月23日付けの手続補正書(以下「補正書2」という。)により,願書の【意匠に係る物品】の欄の記載を「コネクター」から「医療用チューブコネクター」に補正するとともに,【意匠に係る物品の説明】の欄の記載を「本物品は,医療用チューブコネクターである。」から「本物品は,経皮内視鏡的胃ろう造設術(PEG:Percutaneous Endoscopic Gastrostomy)において薬品を患者の体内に注入するために用いる経皮チューブ接続用コネクターである。実線で表された左側面視左方の略T字状コネクター部分と破線で表された右方の接続部はそれぞれコネクター本体とプラグであり,当該プラグを外部のメス型コネクターに接続して使用する。」に補正した。
第4 当審の判断
(1)補正の適否について
補正書1による補正は,出願当初の添付図面において実線で描かれていた二つの物理的に分離した部分のうち,一の部分のみを実線とし他の部分を破線とすることによって,出願当初の意匠登録出願に含まれていた二の意匠のうち一の意匠を削除するに過ぎないものであるから,願書の記載及び添付図面の要旨を変更するものであるということはできない。
また,補正書2による補正は,「意匠に係る物品」の欄の記載を補正し,意匠法施行規則別表第1の下欄に掲げる物品の区分と同程度の区分のものに変更するとともに,「意匠に係る物品の説明」の欄の記載を補正し,意匠に係る物品の使用の目的及び状態を特定するものであり,いずれも,当該物品分野における通常の知識に基づいて,願書の記載及び添付図面から普通に導き出されるものであることから,願書の記載及び添付図面の要旨を変更するものであるということはできない。
したがって,補正書1及び2による補正は,いずれも,意匠法第50条第1項で準用する同法第17条の2第1項の規定により却下をすべきものであるということはできない。
(2)原査定における拒絶の理由について
上記(1)のとおり,補正書1及び2による補正はいずれも適法なものであるから,本願意匠は,補正書1による補正後の添付図面,及び補正書2による補正後の願書に記載されたとおりのものであると認める。
そうすると,本願意匠部分は,二つの物理的に分離した部分を含むものであるとはいえないから,原査定における拒絶の理由によっては,もはや,本願を拒絶することはできない。
第5 むすび
以上のとおりであって,原査定における拒絶の理由によっては,本願を拒絶すべきものとすることができない。
また,本願について,他に拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
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